この間のコト。
砂浜を歩いていると、ひきさんが言った。
「あっ、カメ!!」
えっ??と 振り返ると、そこには、
タイヤ跡の溝に はまって動けなくなってる
赤ちゃんカメが居た。
その子はその、人間にとっては すごく浅く見えるタイヤ跡の溝から
必死に這い上がろうと ずっと頑張っていたのだろう。
それは、昨夜からなのか、数日前からなのかはわからないけれど、
とにかく、力尽きたかの様に 動いていなくて。
甲羅も乾ききって灰色になっていた。
本来、アカウミガメを守るため 砂浜への乗り入れは禁止されているのに、
心無い人間様の行動に 胸が苦しくなる。
「死んじゃったのかな・・。」
少し触ってみたら、手がピクって動いた
あ、良かった!と思って、すかさず救出。
手のひらに乗せると、手をパタパタ動かした。
かわいすぎるっ
そして、波打ち際まで連れて行き、放す。
すると、スタスタスタ....
海に向かって少しずつ歩き出した。
でも時折、顔を上げてあたりを見回し、私の足元まで戻ってくる。
かっ。かわいすぎる。。
白波が来た。そのまま勢いにのって行くか。と思いきや、
サーっと戻されて。。
「無理だよ~。。」
と言わんばかりに こっちに歩いて戻ってくる。。
かわいすぎる。。
それでもめげずに かめキチは何度も頑張る。
私も、「ガンバレーー!! もうちょっとだよー」と、応援する。
この日はとっても 海が荒れていた。
まだ 目も開いていないような 生まれたての ちっちゃなこの子は、
ただ、一人ぼっちで この果てしない大海原に 旅立つのか・・・
と思ったら、なんだか涙が出そうになった。。
その後、何度目かのチャレンジで、
かめキチは無事に 壮大な大冒険のスタートを切った。
アカウミガメは、日本で生まれ、何十年もかけて
アメリカの西海岸や メキシコ沿岸までたどり着き、
大人になり 産卵を迎えるころ、また日本に戻ってくるのだそう。
「かめキチ、、また何十年かたった頃、きっとまた会おうね」
と、親の様な気持ちになった私は 奇跡を願うのであった☆