ナチュラリえんこの暮らし 

                                  

かめキチ

2012-10-11 | 海とサーフィン


この間のコト。
砂浜を歩いていると、ひきさんが言った。

「あっ、カメ!!」

えっ??と 振り返ると、そこには、
タイヤ跡の溝に はまって動けなくなってる
赤ちゃんカメが居た。

その子はその、人間にとっては すごく浅く見えるタイヤ跡の溝から
必死に這い上がろうと ずっと頑張っていたのだろう。

それは、昨夜からなのか、数日前からなのかはわからないけれど、
とにかく、力尽きたかの様に 動いていなくて。
甲羅も乾ききって灰色になっていた。

本来、アカウミガメを守るため 砂浜への乗り入れは禁止されているのに、
心無い人間様の行動に 胸が苦しくなる。



「死んじゃったのかな・・。」

少し触ってみたら、手がピクって動いた

あ、良かった!と思って、すかさず救出。
手のひらに乗せると、手をパタパタ動かした。

かわいすぎるっ

そして、波打ち際まで連れて行き、放す。

すると、スタスタスタ....



海に向かって少しずつ歩き出した。

でも時折、顔を上げてあたりを見回し、私の足元まで戻ってくる。

かっ。かわいすぎる。。




白波が来た。そのまま勢いにのって行くか。と思いきや、
サーっと戻されて。。

「無理だよ~。。」 
と言わんばかりに こっちに歩いて戻ってくる。。


かわいすぎる。。

それでもめげずに かめキチは何度も頑張る。
私も、「ガンバレーー!! もうちょっとだよー」と、応援する。



この日はとっても 海が荒れていた。



まだ 目も開いていないような 生まれたての ちっちゃなこの子は、
ただ、一人ぼっちで この果てしない大海原に 旅立つのか・・・

と思ったら、なんだか涙が出そうになった。。


その後、何度目かのチャレンジで、
かめキチは無事に 壮大な大冒険のスタートを切った。

アカウミガメは、日本で生まれ、何十年もかけて
アメリカの西海岸や メキシコ沿岸までたどり着き、
大人になり 産卵を迎えるころ、また日本に戻ってくるのだそう。


「かめキチ、、また何十年かたった頃、きっとまた会おうね」

と、親の様な気持ちになった私は 奇跡を願うのであった☆