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気が向いたとき、気が向いたことを、適当に並べてみようと思います。

映画と私(11) 『ホワイトアウト』

2005-03-27 06:23:14 | 映画と私
『ホワイトアウト』について【※ネタバレあります※】
※一部『踊る大捜査線』(ドラマ)のネタバレもあり

データ:2000年 日本
・原作 真保裕一
・監督 若松節朗
・キャスト 織田裕二、松嶋菜々子、佐藤浩市、中村嘉葎雄、石黒賢 他

評価:★★★★☆(4点/5点)
・2005/3/26 CX



内容紹介:
日本最大の貯水量を誇り、150万キロワットの電力を発電する新潟県奥遠和ダム。12月のある日、ダムの運転員・富樫輝男は、遭難者救助の為に猛吹雪の中を出発するが、ホワイトアウトに見舞われ、親友で同僚の吉岡和志を亡くしてしまう。それから2カ月後、吉岡のフィアンセ・平川千晶が奥遠和ダムを訪れた。ところが、千晶がダムに到着したまさにその時、ダムと発電所がテロリストに占拠される。犯人グループは、ダムの職員と千晶を人質に取って50億円を政府に要求。拒否すれば人質を殺し、ダムを爆発すると通告してきた。ダムが決壊すれば、下流域の住民20万世帯は一瞬のうちに洪水に飲まれてしまう。期限は24時間、ダムに通じる唯一のルートは犯人グループが爆破しており、悪天候で警察は成す術もない。そんな中、偶然逃げおおせた富樫は、仲間と住民を救うことを決意。犯人グループの攻撃をくぐり抜けダムの放水を防ぐと、外部との連絡を取る為、たったひとりで8キロ先の大白ダムへと向かう。
(※映画情報 - goo 映画)





ホワイト-アウト【whiteout】(1)極地の雪原で、一面の雪の乱反射のために天地の区別や方向・距離などの感覚が失われる現象。(2)猛吹雪のために視界が極度に低下すること。
(国語辞典 英和辞典 和英辞典 - goo 辞書)




 公開当時も劇場に見に行き、三回目くらいになるこの映画。日本でこの規模のエンターテインメント作品がよくつくれたなあと、今更ながらに思う。

 織田裕二は当時、『踊る大捜査線』が終わってしばらく経っていた頃だと思う。『お金がない!』『踊る大捜査線』の印象が強くて、きちんと脚本を選んで出演しているのだろうと思って見に行った記憶がある。最近は世界陸上といい、『ラストクリスマス』といい、なんだかなあなのだが、当時は絶対おもしろいはずだと確信できた。



 多分にもれず、おもしろかったと思う。ツッコミ所満載で、このスケールというのは日本映画ではなかなかできない。『ダイ・ハード』みたいでおもしろかった。ストーリーも二転三転あり、派手なアクションがあり、楽しめた。ヘリコプターを逃がしてしまうところで雪崩を起こす場面などは、「よくこんなうまい発想ができたな!」と織田裕二ドラマの基本を守ってくれて嬉しかった。

 『踊る大捜査線』で言えば、ドラマで雪乃さんが麻薬のハコビ屋をしていた疑いで本店に連れていかれそうになるのを、無理やり湾岸署においておくために、雪乃さんを罵倒し織田裕二を殴らせるように仕向けて、公務執行妨害として湾岸署に拘留したときのような。考え付かないうまい発想、そして逆転みたいな。。。

 まあ、『踊る大捜査線』ほどのおもしろさではなかったけど、充分に満足できるものだったと思う。



 ただ、こんなにエンターテインメントしてても、どうしてもうまくいかないのが日本映画のさだめなのか。銃が普通に使用されたり、一般人が人を殺しまくったりするのはどうしても違和感があるのだ。もうこれは日本の社会状況と日本人の常識というものがあるから逃れられないものなのかな。

 ハリウッド映画だと銃も人の死も違和感が全然ないのになあ。だからアチャラの映画は楽しめるのだ。



 中村嘉葎雄も田舎署長のいい味出してた。織田裕二も熱演。あのロケは本当に大変だったろう。



 しかし時代を感じさせる映画でもあったなあ。携帯電話がcdmaOne2。当時はauじゃなくてIDOで、cdmaOneという電波がよく入る機能を売りにしていた。cdmaOne2は、それに防水機能が付いたものだ。タイアップはうまいことできたけど(織田裕二がcdmaOneのCMをしていた)、結局防水機能は利益につながらなかったなあ。あの頃から考えるとauがこんなに人気が出るなんて思いもしなかった。メールが安いJ-Phoneだと思っていた。。。



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■関連エントリー
2005-03-24 07:32 映画と私(10) 『半落ち』
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映画と私(10) 『半落ち』

2005-03-24 07:32:26 | 映画と私
『半落ち』について【※ネタバレあります※】


データ:2003年 日本 122min
・監督・脚本 佐々部清
・原作 横山秀夫
・キャスト 寺尾聡、原田美枝子、柴田恭兵、吉岡秀隆、樹木希林、鶴田真由、伊原剛志、國村隼 他

評価:★★★★☆(4点/5点)
・2005/3/23 TBS

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内容紹介:
元捜査一課の警部で現在は警察学校の教職に就く梶聡一郎が、妻を殺害したとして自首してきた。聴取を担当するのは捜査一課のエース・志木刑事。梶の自供によれば、アルツハイマー病に苦しむ妻・啓子の「殺して欲しい」という嘆願に、止むに止まれず首を絞めたという。だが謎が残った。梶が出頭したのは事件の3日後だったのだ。空白の2日間に何があったのか。梶の人柄を信じる志木は粘り強く尋ねるが、梶は頑なに黙秘を続ける。やがてマスコミが騒ぎ始めると、事態の収拾に焦る県警幹部は、供述の偽装を画策する…。
---------------


 非常に完成度の高い映画だった。

 劇場公開中にCMをよく見かけ、おおむね評価も高かったようなので、感動する作品なのだろうなとは思っていた。しかし、いかんせんタイトルが意味のわからない言葉で、興味をそそられることもなく、劇場には足を運ばなかった。今日、TBSのTV放送をすることを知り、まあ見てみようかと思って試したのだが、これが完成度の高い作品でまいった。

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半落ち【はんおち】警察用語。容疑者が容疑を一部自供するも完全に自供してはいない状態を指す。
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 公式ページには上記のようにある。劇中でも「カンオチ」とかわけのわからないセリフが出るなか、サイトを見てやっと了解できた。



 豪華キャストがそろえられる中、それが充分生かされていた。パターンとして、梶とマンツーマンで誰かが関わり、心の交流を深めていくものと思ったが、そうではなかった。梶の謎と関わる中で、そのクローズアップされる脇役がどんどんバトンタッチしていくという展開が新しく思えたし、よい効果をもたらしていたと思う。

 刑事が、検事が、記者が、弁護士が、裁判官が、梶の謎を解こうとし、そして彼の奥深くへと迫っていこうとする。この展開がスリリングに展開していく。

 たとえば、『逃亡者』のように、主人公である犯人の心に迫る相手役は刑事だけという展開が、観ている側もストレスがなくてすむのだと思う。刑事の人となりを知り、握られる犯人の情報も一箇所に集められたほうが物語を理解しやすいものだ。「謎解きの主人公」は一人がよいということである。

 『半落ち』は、次々とうつる「謎解きの主人公」にもかかわらず、感情移入が可能だった。それぞれの「謎解きの主人公」の人となりを示すことに成功したし、「犯人の情報」の移動もスムーズだった。こうした展開は、「犯人の理解者」を最後の場面で多数存在することに成功し、カタルシスを感じる部分が増幅されると思う。こういう意味で、完成度が高かったと思うのだ。

 こうした犯人とその理解者を描く中で、個人の権力構造とか職場状況、家庭状況をうまく描き出すところが、サスペンス性やドラマ性を出していて、楽しめた。原作ではサイドストーリーがもっと詳しいだろうから、もっと楽しめるのだろうと思う。



 物語の中心となるのは、生命の尊厳である。アルツハイマーにおちいったとして、それを殺してよいものか。答えは永遠に出ない。「魂が壊れるのを見ていられなかった」と梶は言っていた。僕などは、どんなに記憶をなくそうが、魂だけは残るんじゃないかなという気がする。魂って人間としての根本的なところで、どんなにめちゃくちゃな行為をしようとも、純粋な魂はときおり顔をのぞかせるんじゃないかなと思う。ちょうど『ギルバート・グレイプ』のアーニーのように。周りに迷惑をかけこそすれ、あれこそ何も覆い隠さない素直な気持ちなのだと、抑圧されない生のままの魂なのかと思うのだ。

 まあ、解釈は人それぞれ。梶の考え方は否定しようもないから、これで興ざめするということもなかった。それよりも、梶の周りの人の気持ちへの配慮というものが好感をもてたからか。自分を犯罪者と認識し、ひたすら少年との接点を持つまいとするところなどは、心うたれる。



 ところで『半落ち』は原作の小説があり、直木賞の候補にもなっていたらしい。

 この選考で賞に漏れてしまったのは、実際にはありえないことだと言われたことかららしいのだが、それが不当な物言いということは明らか。
(※参照)

 完成度が高く、よい映画だった。悔やまれるのはエンディングテーマを「歌」にしてしまったことか。ピアノやバイオリンのみの「音」で余韻を味わいたかった。あと、梶の妻の日記を発見するシーン。それ以外はマイナスは特にないかな。

 樹木希林は圧巻。他のキャストもいい演技。あ、吉岡秀隆はがんばりましょう。



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30歳独身男Kazuakiの映画日記: 半落ち
Martin古池の 『街角の歌芸人』: 「半落ち」 司法は人の心まで裁けるのだろうか?
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soramove:完落ちでも良かったんじゃないか
shimoの音楽&映画鑑賞日記:半落ち



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映画「半落ち」公式サイト:TOP
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映画と私(9) 『ギルバート・グレイプ』

2005-03-23 20:48:34 | 映画と私
『ギルバート・グレイプ』について【※ネタバレあります※】

データ:1993年 米国 117min
・キャスト ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、メアリー・スティーンバージェン、レオナルド・ディカプリオ 他

評価:★★★★★(5点/5点)
・2005/3/21 ムービープラス

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内容紹介:
人口千人ほどの田舎町、アイオワ州エンドーラ。24歳のギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)は、大型スーパーの進出ではやらなくなった食料品店に勤めている。日々の生活は退屈なものだったが、彼には町を離れられない理由があった。知的障害を持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)は彼が身の回りの世話を焼き、常に監視していないとすぐに町の給水塔に登るなどの大騒ぎを起こすやんちゃ坊主。母のボニー(ダーレーン・ケイツ)は夫が17年前に突然、首吊り自殺を遂げて以来、外出もせず一日中食べ続けたあげく、鯨のように太ってしまった。ギルバートはそんな彼らの面倒を、姉のエイミー(ローラ・ハリントン)、妹のエレン(メリー・ケイト・シェルバート)とともに見なければなれなかった。
---------------



 基本的に、こうしたハートウォーミング系の映画は大好きだ。

 複雑な家庭事情で退屈な街を抜け出せないギルバート。しかし、複雑な家庭事情を言い訳にして退屈な街を抜け出さないわけでもある。そこへきっかけを与えてくれる女性が現れる。

 家庭事情を言い訳にしてもいるのだが、実際家族を愛する様子も丹念に描かれている。知的障害をもつ弟を嫌がることはない。太りすぎて周りから奇異の目で見られる母を恥ずることもない。そうした姿には感銘を受ける。自分にこんな気持ちがあるだろうか。日本人って特に中高生の頃は家族を恥ずかしがる。僕もそれに漏れない人間だった。

 でもそういう時期を過ぎて、恥ずかしがる云々はともかく、自分は家族に対して何か親身に行動をしているだろうか。いま僕は家族を離れて一人でいるけど、それは僕が生まれた街を離れることに成功したことでもあるけれど、家族から逃げていることでもあるんじゃないかな。

 幸いというか僕の家族はギルバートのような問題を抱えているものはないのだけど、だからといって一緒に過ごさない日々を続けているということは、愛情をもっていないのかもしれない。何かと忙しくて実家に帰れない僕は、忙しさを言い訳にして帰らないということでもある。構造はギルバートと全く同じなのだ。

 そうした意味では家族と心の交流を続けるギルバートの方が偉い。弟が身体障害をわずらったとして、僕は親身にその世話をできるだろうか。



 ギルバートはそうした離れられない日常との決別の仕方もすごいと思う。それは母親の死というきっかけが必要だったのだけれど。

 街から離れられないのは、家族が街に根付いていたからだ。自殺した父が首をつった場所。その父自身がのつくった家。家から出ない母。それをすべて燃やしてしまう行為は、まさしく解放だと思った。荘厳なシーンだった。

 知能障害の弟は一緒に行動するのだけれど、それはもう鎖じゃないと感じた。そもそもアーニーという人物が一番縛り付けることのできない人物だったと思う。自分に素直で、秩序がない彼を、あの街に縛り付けることが不可能なのだ。

 アーニーはギルバートの心の投影だったように思う。かなわない気持ちを行動で表してくれるもう一人の自分。だから、ギルバートはアーニーと共に旅をすることになるのだと思う。二人は離れない。



 いろいろと考えさせられるし、心暖まる映画で、折りを見て何度も見たい映画だと思う。

 ちなみにアーニー役のディカプリオの演技は天才的。こういう時期もあったのだよなあ。



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映画と私(8) 『ローレライ』参考ブログ

2005-03-12 21:44:02 | 映画と私
 1個のエントリーは1万文字までというありえねー制限につき、こちらのエントリーでご紹介するつもりだったブログのリンクをば。


2005-03-12 21:33 映画と私(7) 『ローレライ』をもうちょっと考察



※上記のエントリーで参考にさせていただいたご意見
●ツッコミローレライ派
娯楽として愉しむのがよいでしょう【瓜実薫のまるで小説のような】
「ローレライ」の批評を長々と(ネタバレ)【できるだけごまかさないで考えてみる】
訪問御礼+しつこくローレライ【できるだけごまかさないで考えてみる】
ローレライ【ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!】
ローレライを見に行こう!(その1)【Joy of Tea Light Edition】
ローレライを見に行こう!(その2)【Joy of Tea Light Edition】
ローレライを見に行こう!(その3)【Joy of Tea Light Edition】
ローレライ【INDY500 【 みんカラ 】 ブログ】
「ローレライ」試写会にて【xina-shinのぷちシネマレビュー?】
映画「ローレライ」【Life Designing Blog】
潜水艦映画にもハズレあり 「ローレライ」【平気の平左 Blogの巻】
もう一度言う 「ローレライ」はダメ映画である【平気の平左 Blogの巻】
ここらで「ローレライ」についてまとめてみよう【平気の平左 Blogの巻】
ローレライ【30歳独身男Kazuakiの映画日記】
ローレライ【six a plus one o - jp】
ローレライ その2【six a plus one o - jp】
やめましょうや大尉、子ども相手に・・・【退カヌ!媚ビヌ!省ミヌ!】
ローレライ追記【退カヌ!媚ビヌ!省ミヌ!】
映画『ローレライ』【EVERSMILE(エバースマイル)映画レビューブログ】
『ローレライ』映画批評8【てっしーblog】



●ツッコミ所満載だけど長所を褒めて伸ばす派
ローレライ【::renalize::】
ローレライ re.2【::renalize::】
ローレライ(3月7日加筆)【lunatic's 映画評】
ローレライ 妻夫木の罪とは【lunatic's 映画評】
ローレライ【まつさんの映画伝道師】
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映画「ローレライ」観ました。【拾稔堂店長のこうかい?日誌】
映画「ローレライ」批評に思うこと。【拾稔堂店長のこうかい?日誌】
「ローレライ」【青木英美のニライカナイ】
「ローレライ」【やっかいな日に限って空は激しく晴れている。】
「ローレライ」・・・その2【やっかいな日に限って空は激しく晴れている。】
ローレライ (2005) 128分【極私的映画論+α】
★★★「ローレライ」 役所広司 、妻夫木聡 、柳葉敏郎 、香椎由宇【こぶたのベイブウ映画日記】
ローレライ(試写)【(売れないシナリオライター)KAZZの呟き!】
ローレライ【メルブロ(一時停止中)】
ローレライ【In my opinion・・・】
試写会「ローレライ」【こまったちゃんのきまぐれ感想記】
今日ローレライを観てきた【My Favorite Game】



●ローレライ感動しました派
映画『ローレライ』貴方は何点?【本と映画と音楽と・・・お酒が好き】
『ローレライ』【京の昼寝~♪】
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映画「ローレライ」【RAKUGAKI】



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2005-03-08 02:02 映画と私(6) 『ローレライ』



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映画と私(7) 『ローレライ』をもうちょっと考察

2005-03-12 21:33:08 | 映画と私
『ローレライ』をもうちょっと考察【※ネタバレあります※】




 前回のエントリーでは散々こきおろした『ローレライ』。僕は辛口である。

2005-03-08 02:02 映画と私(6) 『ローレライ』


 さて、考えを深めるに至ったのは、『ローレライ』について肯定的な意見の数々。大変参考になった。僕も、見た直後の興奮というモチベーションを借りてエントリーしたため、冷静でないところとか、論理的でないところとかもたくさんあり。しかも、眠かったし。

 ただ、このエントリーで述べることが前回からのどんでん返しかというと、そうでもない。また、芸術作品の感想というのは、突き詰めれば主観的にしかなりえないから、その辺りの感情論もまた、このエントリーで繰り返されるとは思う。このエントリーの意図は、なんで僕は『ローレライ』を批判したかの個人的な考察である。

 そういうわけで、、残念ながら評価が格段にあがったわけではない。

 本格路線と評価したらやっぱり2点(5点満点)、バカ路線と評価したら2.5点(5点満点)である。

 この映画の最大の失敗は、バカ路線に徹しきれず、感動路線に食指を動かしてしまったこと。もしくは感動路線に徹しきれず、バカ路線にも手を出してしまったこと。

 つまり、芯がないのが最大の失敗だと考えるようになった。



○本格路線から『ローレライ』をふりかえる
 伝えたいメッセージがある映画としての「本格路線」というニュアンスで考えてみたい。

 戦争という死と隣り合わせの環境をその舞台に選び、若者に「生きろ」と絹見艦長に言わせる。メッセージがあるとすれば、これがこの作品のテーマということになろう。戦争で死んでいった人々に未来を託され、そして我々は生きている。生きなければならない。

 しかし、そのメッセージは薄っぺらい。それは、人物描写が薄っぺらいからに他ならない。絹見艦長の「若者を死なせたくない」という信念は、どういった体験からきているのか。そうした信念を感じさせるフトした行動が日常に垣間見られるのか。こうしたところを描かなければ。「生きろ」と言われても全然説得力がない。

 申し訳程度に各個人のエピソードを一話ずつ挿入している(絹見は腕時計、木崎はあやとりなど)のだが、そんな画一的な織り込み方で、人物が立体的に見えるかとというと、疑問である。とってつけたようなエピソードをそれぞれ挿入したことで、横並びの機械的な構成が見え隠れする気がする。

 だが、メッセージがあるとするなら、それを届けるには量より質だろう。それは、日常の行動に見え隠れする程の何かにしなければならない。

 荒唐無稽な設定があるほど、ディテイルに心砕かねばならないというのは、そうしたところからである。僕は、その人物をもっと多面的に見たいのだ。


 例えば僕の場合、トム・ハンクスの『グリーンマイル』は好きな映画の一つなのだけれども、そこに出てくるデイヴィッド・モース演じるブルータスにも感情移入できる。ブルータスはこの作品に必要不可欠な人物ではない。したがって彼の人生や生活の描写はほとんどない。トム・ハンクス演じるポールの同僚として
行動を共にするだけだ。

 しかし、感情移入はできる。それは、ブルータスの仕草がその人となりを感じさせるからだ。他人と話すとき、動物の扱い方、そこに彼の性格を感じさせるものがあるので、感情移入が可能となる。もちろん「いい人」を演じているからそれは増幅されているのだが。


 翻って『ローレライ』の登場人物は、そうしたちょっとした仕草の描き方が雑である。平面的なものにしか見えない。

 たとえば艦内で反乱が起こった際に、僕はパウラは犯されるものと思った。戦場に女がいることは勿論ご法度。だからパウラは隠されていたという側面もあろう。しかし、閉塞された空間に男ばかりの環境で、女を見つけたら、それをどう扱うかという想像は簡単にできる。

 何でそんなに簡単に仲間になれるの!?いい人ばっかり。

 メッセージを真に受け止めさせるならば、観ている人にこうしたことを考えさせた時点でアウトだろう。僕みたいな否定派は少数派ではるが、それでも少なからず似たような意見をWeb上だけでも散見する。それは真にメッセージを届ける映画としての完成度が低いということだと思う。


 登場人物があれだけいれば仕様がない?丹念に描くことで上映時間が長くなる?それがディテイルの描写に失敗した理由?

 スリム化できるところはたくさんあるような気がする。橋爪功、佐藤隆太が最たるところだが、本当に彼らのシーンは必要だったのか?

 こうしたことを考えつつ、本格映画としての『ローレライ』は2点だなあ。



○バカ路線から『ローレライ』をふりかえる
 バカ映画というのは、褒め言葉である。娯楽大作を極めていることを指す。

 娯楽として楽しめたという声も聞こえるが、僕は「?」。つまらなかったと思うのだが。。それは、前回のエントリーにも書いた通り、心理戦の破綻が一因となっている。

 バカというのは不謹慎との向きもあろうが、舞台がアジア太平洋戦争ということに騙されてはならない。この映画は、舞台をそういう時代に求めただけであって、実相は別の世界を描いている。


 この映画は戦闘シーンに重きをおいているわけではない。すると、心理戦や人物描写が娯楽映画としてのキーポイントとなるはずだ。

 ただ浅倉大佐がもっとキレてないと、バカ映画は成立しえない。安易な発想だが、浅倉が日本征服を目論見、高笑いをよくする人物であったら、これはもうバカ映画。安心して娯楽バカ大作の評価をつける。

 そもそも、バカ映画としてはおしい線をいっている。佐藤隆太、柳葉敏郎、ピエール瀧、いずれもすばらしい死に方だ。「なんでやねん!!」とツッコミ所満載。ピエール瀧はもう少し大げさな死に方でもよかった。

 そう考えると、堤真一の死に方がおしまれる。笑いながら、野望を感じさせながら逝かないと。。。


 娯楽として作品を見るポイントとしてもう一つあげれば、カタルシスを感じさせるための構成っていうものがあると思う。一番単純な構図で言えば、勧善懲悪。極悪非道な敵を正義の味方が倒すというアレだ。

 この映画では、純粋な「悪」が存在しない。合衆国の原爆投下の意図は、戦争に勝つためという目的と、浅倉大佐との密約という点にあるから、悪の総大将ではない。浅倉大佐にしても、悪役感がそれほど描き出されるわけでもなく、何よりお話の途中で死んでしまっている。

 絹見たちは、原爆と戦うために東奔西走するわけだが、原爆の悪という側面が描ききれていないと、「悪を倒した」という感慨は得にくい。

 別に正義と悪が必ず描かれていないと娯楽として楽しめないというわけではないが、『ローレライ』を娯楽として見る場合は、描いておいた方がよかったのではないかという気がする。

 原爆の「悪」や原爆投下を命令する将軍が悪役としてきちんと描かれていれば、それを撃ち落した瞬間にカタルシスを感じられたことだろうと思う。

 まあ、これは一つの方法論であって、他の点に娯楽要素があればよかったのだが、人物描写、戦闘シーン、心理戦、いずれも中途半端な感があって、娯楽として楽しむにも物足りなさは否めないものと思う。




○ガンダム世界と『ローレライ』世界
 あちこちのブログで見るのは、ガンダムの人物関係に擬せられる映画という点である。

 しかし残念ながら僕はガンダムを見ていない。そこらへんで、この映画を理解する引き出しが、僕には足りないのかも知れない。ガンダムを見ていれば、もっと別の見方ができていたかもしれない。もったいない。というか、僕がガンダムを知っていれば、娯楽映画としてもっと評価が高かったかもしれない。

 他にもいろいろあるようだ。ナディア、エヴァンゲリオン、宇宙戦艦ヤマト、天空の城ラピュタ、沈黙の艦隊。うーん、ちゃんと見てるのはラピュタしかないな。。。

 ちなみに、CGについての評価は低いものが多いようだけど、僕は違和感なく見れたので、合格点あげてます。



○『ローレライ』の意義を考えてみる
 『ローレライ』がそのマーケティングに成功し、多くの観客を動員していること、ガンダム世代の感性に訴えていること、こうしてネット上で様々な論議を巻き起こしていることを考えると、内容はともかく、その功あったりと思う。セブンイレブンとのコラボレーションはうまいと思った。今やコンビニは立派なメディア。かなりの効果をあげたんではないか。

 僕も含めてだが、『ローレライ』の感想を書いたブログが、侃侃諤諤のコメント・トラックバックを受けて、もう一度感想をエントリーするという例が続出している。期待の高さがうかがえる。『ローレライ』は、こうしたネットを使いこなせる世代に訴えかけることに成功して、話題を作り出すことに成功している。

 新たな世代に訴えかける日本映画という意味で、意義を見つけたい。

 ただ、あんな内容でも、なかには実話と信じている人がいたり(ネットを徘徊するうちに、そんなブログを見つけました)、戦争って大変だったんだなあとか、感動したとか、薄っぺらい戦争感を植え付けたことは、罪の部類か。まあ、あんなのを信じる人ってどうよと思うけど。ローレライシステムまで信じてたからなあ。これは映画の罪というより、日本の教育の罪だな。。日本の未来があやうい。



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映画と私(6) 『ローレライ』

2005-03-08 02:02:37 | 映画と私
『ローレライ』について【※ネタバレあります※】

データ:2005年 日本 128min
・監督 樋口真嗣
・キャスト 役所広司、柳葉敏郎、堤真一、妻夫木聡 他

評価:★★☆☆☆(2点/5点)
・2005/03/07 シアター淵野辺

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内容紹介:
1945年8月、ドイツ降伏後日本海軍に収容された戦利潜水艦「伊507」。海軍軍令部作戦課長の浅倉大佐(堤真一)は、この艦の艦長に、かつての名艦長で現在は閑職に回されていた絹見少佐(役所広司)を任命。原子爆弾を積んだ敵輸送艦を撃沈するミッションを与えた。
アメリカ海軍の執拗な追跡と攻撃の中、艦内で叛乱が勃発する。時を同じくして、広島と長崎に原爆が投下される……そして3発目の原爆を積んだB-29が、既に南太平洋上のテニアン島で出撃準備をしていた。その出撃阻止のため、絹見艦長と折笠たちは、テニアン島に向けて艦を進める。
---------------

 日本映画の娯楽作というだけで、観にいくことはなかろうというもの。

 それでも観にいったのは、役所広司がリーダー役をしていること。『突撃せよ あさま山荘』を観ているから、彼のリーダー役は一品だろう。元々安心して見ていられる演技をする人だし。

 そして、『踊る大捜査線』の亀山千広制作。役所広司の脇を固めるのも堤真一、柳葉敏郎で安心して見ていられる。そして、戦争ものだから楽しめるかなと。

 最初から歴史的価値は全く求めず、娯楽として観にいった。



○序盤戦

 でも。うーん、正直ストーリーに入り込めなかった。

 設定がいろいろと破綻しているものばかりなのだが、それ自体は何も言うまい。何せ娯楽として観るのだから。ただ、そういう「ありえねー」話をつくるときは、ディテイルをきちんと描かないと、そのストーリーに入っていけないものだと思う。その意味でこの映画は大失敗したと思う。

 最新鋭兵器「ローレライ」が一人の少女の超能力増幅装置で、それが敵艦の構図を鮮やかにうつしだすというオオウソを軸として、それ以外はなるべくリアルに描かなければいけなかったのではないかと思う。

 原爆投下の情報から作戦行動開始の早さが不自然だし、だいたい「原子爆弾」という言葉はあの時点では通用しないんじゃなかろうか。次の日の新聞は「新型爆弾」という言い方してたように思うが(実物そのものを見たわけではないけど。。。)。

 ローレライに乗り込むユニフォームも露出多すぎで萌えを意識してるのではないかという疑惑があるし(デザイナーのオナニー説)、ローレライの起動中はパウラ(香椎)から血を吸い取ってるし(僕はこの場面で笑ってしまった)、もう僕の集中力はズタズタだった。

 パロディ臭さも感じさせるものがあった。イ507潜水艦がローレライを引っ張る様子はラピュタを想起させ、パウラが倒れて折笠(妻夫木)が抱いているところはセカチューを連想した。これもよくない。娯楽作にパロディは使ってもよいと思うのだが、この作品に限っては、作風とあわない。それが胡散臭さにつながって、作品から観客の気持ちをますます遠ざけてしまった感じがする。



○中盤戦

 映画の序盤で集中力は失われ、ストーリーもさほどおもしろくないという状況だった。一握りの期待は、うずまく心理戦。絹見艦長(役所)、浅倉大佐(堤)、高須(石黒)、折笠と清水(佐藤)。彼らの信念、意図、謀略が交錯しねじれ、別方向へ向かっていることから、裏の裏をかく心理戦がスリリングに描かれ、その中で最終目的を達するような展開を期待した。

 予想通り、浅倉は謀略を実行にうつすが、彼の思想は僕の理解の範囲を超えていた。ローレライと東京への原爆投下とが交換条件になりうるとは到底考えられない。期待していた心理戦がわけもわからない中展開し、収束していき、ガッカリした。

 この混乱の中で、何人か死んでいくが、一人一人の人間描写が薄っぺらかったから、全然感情移入できない。誰一人感情移入できる人間がいないから、死なせても重みが出てこない。何か話させても薄っぺらい。そうした言葉で、兵隊の心変わりが生じ、行動に移されても全然説得力がない。

 潜水艦内の反乱を治めたところで、もう終わっていいよと思った。「この後、生き残った者たちは一丸となって原爆阻止に成功した」とテロップが出ることに期待した。ダメだった。

 でも、このエピソードの直後に何人かがトイレに立っていったのが印象的だった。20人か30人しか入っていないのに、そんなに長くもないのに席を立つ人が3人くらいいるのだから、珍しい風景を見たものだ。



○終盤戦

 まず、佐藤隆太がかわいそう。あんな役どころなら、名もない若い俳優をキャスティングすればよかったのに。彼の役どころの深い部分を全然描いてないのに、間抜けな死に方をされても、意味プーだ。観客に感情移入させるためだけに、顔の売れてる佐藤君を使ったのだろうが、あれはひどかった。

 役所広司の演技はうまかったが、描き方の問題で、どんなにいい言葉を口にされても、どうにもうまく入れない。そんな中、ギバちゃんのエピソードで映画に入ることができた。感電死確実の電源の場所に自ら行くというときの、木崎の目や絹見との見つめあいにリアルさが感じられ、入っていくことができた。その後のシーンは、後で思い返すと笑えてもくるのだが、見ているときは手に汗握ってしまった。

 この勢いで、最後のB29撃墜などはかなり手に汗握ることができた。でも、最後の上川のシーンは微妙。娯楽作なのだから、あえて回想にする必要などなかったと思う。



 文句は言い尽くしたので、よかったところ。

 海中の何も見えない、そして閉塞された場所での音しか頼りにできぬ恐怖感を味わえたのはよかった。戦争ではこのような非日常を現実にしてしまうのだなあ。スリルではない。生きるか死ぬかで、いまの生が一瞬にして壊される「賭け」に常に背中を合わせている状況というのは、過酷である。自分は絶対に海軍には入れなかったろう。精神に破綻をきたしてしまいそうだ。

 上記で1点、役所たちの演技に1点、合計2点の映画でした。



 粗くツッコンいったが、詳細のツッコミはトラバ打っているブログが詳しいので、溜飲を下げたい方はどうぞ。おおむね好評価が大勢をしめるようで、僕たちのような辛口評価はむしろ少数派のようですが。。


※追記をアップしました。
2005-03-12 21:33 映画と私(7) 『ローレライ』をもうちょっと考察



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潜水艦映画にもハズレあり 「ローレライ」【平気の平左 Blogの巻】
もう一度言う 「ローレライ」はダメ映画である【平気の平左 Blogの巻】
ここらで「ローレライ」についてまとめてみよう【平気の平左 Blogの巻】
ローレライ【30歳独身男Kazuakiの映画日記】
映画「ローレライ」【Life Designing Blog】


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2005-03-12 21:44 映画と私(8) 『ローレライ』参考ブログ



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映画と私(5) 『ザ・ロック』

2005-03-07 00:41:48 | 映画と私
『ザ・ロック』について




データ:1996年 アメリカ合衆国 137min
・監督 マイケル・ベイ
・キャスト ニコラス・ケイジ、ショーン・コネリー他
評価:★★★★☆(4点/5点)

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内容紹介:
脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所、通称「ザ・ロック」は、その役目を終えて観光地となっていた。そこに、ハメル准将(エド・ハリス)率いるテロリストが観光客とVXガスミサイルを盾に立てこもる。要求額は1億ドル、支払わなければサンフランシスコにミサイルが打ち込まれる。この窮地を救えるのは、化学兵器専門家のグッドスピード(ニコラス・ケイジ)と、「ザ・ロック」から唯一抜け出した天才脱獄犯メイソン(ショーン・コネリー)しかいない。
---------------

 今日でこの映画は何回見たことになるんだろう?大好きな映画の一つ。「大好き」の意味は、娯楽大作を指している。限りなくA級に近いB級映画とでも言おうか。ストーリーはB級の王道を歩みながらも、キャストや映像はその上のテイストを感じる。

 と、昨日はここまで書いて、寝てしまった。今日を逃すとずっとエントリーできそうにないので、限界ヨロシク、何とか書いてみよう。

 ニコラス・ケイジは、ジョニーデップの次に好きだ。情けない顔をさせたら、何とも味のある表情をする。『フェイス・オフ』にしても『ザ・ロック』にしても、逆境でどうしようもなくてワアワアと情けない顔をしてくれる。ニコラス・ケイジ版の『ダイ・ハード』を見てみたい気がする。

 これに加えてショーン・コネリーは流石の演技を見せてくれるし、エド・ハリスとデヴィッド・モースがこれまたシブいキャスティング。『グリーン・マイル』もそうだったけど、デヴィッド・モースは脇役でストーリーには全く関与しないポジションにいながら、いいものを滲み出させる。

 『ザ・ロック』でも、忠実に上下関係を守りながらも、自分の信念ははっきりと言い、行動でも信念を見せるところは本当にかっこいい。

 ストーリーがチープな中、エド・ハリスとデヴィッド・モースの好演がテロリスト側の信念を際立たせている。

 しかし、ほんとに何回見たことか、ちょっと食傷気味ですなw



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昨夜放映のTV「ザ・ロック」観ました?【ラムネっちシアター】



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2005-02-06 00:09 映画と私(1) ネバーランド


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映画と私(4) 『ソンツェ(太陽)』

2005-02-18 17:17:32 | 映画と私
【ニュース】昭和天皇主人公の映画 露で公開へ【産経新聞】

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昭和天皇を主人公にしたロシア映画「ソンツェ(太陽)」(アレクサンドル・ソクーロフ監督)が完成、十七日からロシアで公開される。同監督が「二十世紀の人」シリーズで製作してきたナチス・ドイツのヒトラー、ロシア革命の父、レーニンに次ぐ作品で、ソクーロフ監督は、産経新聞とのインタビューで「日本という国を敗戦の大混乱から救ったその人の内面に迫って描きたかった」と話した。
------------------

 僕ごのみの映画がするようだ。ヒトラー、レーニンも見てみたい。ああああ、そういえば奇しくも去年は年末に『アドルフの画集』と『グッバイ・レーニン』を見ている。ソクーロフ監督なんて知らなかったけど、ツタヤにレンタル置いてあるだろうか。。?

 デリケートなモチーフだから、日本でこうした映画はあまり描かれてないと思うのだけれど、ロシア人に先を越されたかたちとも言えるわけで。ただ、海外の人が半世紀も前のことを描くのにあたって、価値観や文化の誤解が多々含まれる可能性もあるかなあ。ただ、惜しむらくは僕も20代なわけで、当時の価値観、ものの考え方は理解を超える部分が多々あると思う。つまり、この映画に誤解が含まれても検証はできないってことやね。

 で、そういうことを考えながらブログ検索していると、こちらを訪れたわけで。

ロシアで昭和天皇の映画【元読売記者のメディアリテラシー日記】

 先入観に覆われたレビューに影響を受けたり、映画そのものの価値観に影響されることに注意をしなければと思う。戦前のあの時代のものの考え方っていうのは、映画にしろ本にしろ、最近はいろいろと触れて理解したいとは思っているのだけれど、いまいちつかめない。たぶん、僕には無理なんじゃないかとおも思う。けど、理解に近づくために、誤解を避けるという作業はしなければなあ。



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ロシアで昭和天皇の映画【元読売記者のメディアリテラシー日記】




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昭和天皇【はてなダイアリー】
アレクサンドル・ソクーロフ【はてなダイアリー】
【ニュース】昭和天皇主人公の映画 露で公開へ【産経新聞】




昭和天皇独白録 文春文庫


ソクーロフとの対話―魂の声、物質の夢



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書籍と私(1) 『日本陸海軍の生涯』

映画と私(3) 宇宙戦争・続報
映画と私(2) 宇宙戦争
映画と私(1) ネバーランド

映画と私(3) 宇宙戦争・続報

2005-02-17 00:58:46 | 映画と私
宇宙戦争はブラウザ戦争よりアツイ

【ニュース】『宇宙戦争』の最新映像は30秒で2億5千万円【FLiXムービーサイト】

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最新映像のオリジナルCMが日本でも2月19日(土)~2月25日(金)の間、限定オンエアされることが判明した。

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 キタキタキタキタ!!!見れるのか、この映像が!?



The News Service of the Sci Fi Channel【Sci Fi Wire】

 実はこんな画像を既に発見していたのだけど、そうか、動画なのね!!期待してるよ!!



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「宇宙戦争」にドキドキ【トマト根絶委員会】



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宇宙戦争
宇宙戦争(B級映画ラボ)



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映画と私(1) ネバーランド

映画と私(2) 宇宙戦争

2005-02-08 22:13:54 | 映画と私
映画と私(2) 宇宙戦争

「宇宙戦争」について




 まだ未公開、今年の夏に全世界同時公開予定の作品をなぜ話題にとりあげるのか。。。?

 それは、この前のエントリーでも触れたように、予告編を見たから。「ネバーランド」を観にいったときに予告編を見かけたわけだ。そして、爆笑。

 そして、この体験を友人に話したら、友人もまた「ネバーランド」を観にいったときに、その予告編で爆笑してしまったというのだ。

 だって、予告編の映像のつくりもすごかったんだもん。


---------------

壮大なスケールのストーリーの説明
ニューヨークの市街地風景
大爆発
(´-`).。oO(チープなB級映画だなあ。。。)



「主演 トム・クルーズ」
(((( ;゜Д゜))).。oO(!!!!!!!!!!!!)



「監督 スピルバーグ」
(´-`).。oO(あああ、王道だね、香ばしさが増してきた)



「宇宙戦争」
キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!! .。oO(よりによって邦題つけたのかYO!)

---------------


 いやいやいやいや、トムが主演でそのタイトルって。。。爆笑。しかも、原題は「WAR OF THE WORLDS」というじゃないですか、内容は宇宙なのかもしれないけどさ。しかも、これを調べている途中に衝撃のネタバレを期せずして知ってしまいました。。。残念。。。

 1953年の映画のリメイクらしいけど、映画史に残るB級映画になるであろう。

 ちなみに、友人はこの予告編を見て、「戦国自衛隊」を思い出したらしい。だけど、これもまた映画ができるんだな!!いつもにも増してアツイ夏になりそうだ!!



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宇宙戦争 予告編【或る日の出来事】
宇宙戦争【ヲイラのだいあり?】



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戦国自衛隊1549



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映画と私(1) ネバーランド

2005-02-06 00:09:09 | 映画と私
ネバーランドについて
【※ネタバレあります。※】



 ネバーランドを観にいきました。
 2005/02/05 新宿スカラ座 (7点/10点)


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あらすじ・解説の詳細
20世紀初頭のロンドン。劇作家のジェームズ・バリ(ジョニー・デップ)は、公園でシルヴィア(ケイト・ウィンスレット)と4人の息子たちに出会う。三男のピーターは、父親の死後子供らしさを失っていたが、ジェームズはその姿に、自分が幼い頃に作り上げた想像の世界、ネバーランドを思い起こす。子供たちとの親交に刺激され、ジェームズは新しい劇に取り掛かるが、世間ではあらぬ噂が立ち、ジェームズの妻メアリーは孤独を感じていた。やがて新作「ピーター・パン」が誕生するのだが…。
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 映画の感想の前に。やっぱり、都心の映画館は施設が古くてゴミゴミしててやだなあ。ぎゅうぎゅうの行列に並んで席をとらなきゃいけないし、席にはドリンクの置き場がないし、人が多いし。次回からはシネコンを使おう。

 あと、予告編には笑いました。なんだかチープでお金だけかけてるなアクションものっぽい映像の後に、「トム・クルーズ」の名前(おおお、安っぽい!)。「監督 スピルバーグ」(おおおおおお!安っぽい)。タイトルは。。。。「宇宙戦争」(!!!!!!!!!!!!!!)。お腹いっぱいです。



 閑話休題。映画の感想。

 そもそも僕はジョニー・デップ大好きである。ニコラス・ケイジより上で、一番好きだ。だから見ないわけにいかない。そう思ってここ最近は空振りに終わることが多いけど(前回もそうだったなあ。。。)。まあ、本人がB級映画大好きだからね。しょうがない。数撃ちゃあたる。あたったらデカイ。ってことで、どうしてもチェックしてしまう。そのうえ、今回は僕の好きなジャンルのハートウォーミングで文学で歴史テイスト。それは見るのだな。

 ただ、結論からいえば、消化不良。いや、いい映画だったけどね。よかった。ただ、それ以上のものがなかったなあと。夢の世界とリアルな厳しい世界の対比が映画のモチーフなんだろうけど、結局最後までどっちつかずだったかなあ。

 感動しに行った身分としては、バリと子ども達の心の交流の部分はよかったんだけど、そこに男女の恋愛感情が入り混じってるから、素直に感動できないんだよね。バリは結局浮気をしていて、一人の女を不幸にしているわけだし、もう一人の女を幸せにできていない。彼女達が存在せず、子ども達との心の交流に終始し、彼らの祖母との対立が描ければ、僕は素直に感動できたと思う。



 ネバーランドという世界を子ども達と共に紡ぎだす姿は非常によかったし、芸術表現を志す人の姿をたっぷり見られてよかったなあと思った。随所に見られる子どもの無邪気さ、子どもの見せるユーモアもよかった。

 でも、ネバーランドを完成させるためには、現実と戦いきらなきゃいけなかったんだと思う。そこらへんが物足りない。ピーターは、「ピーター・パン」の劇を見て、初めて(?)笑顔を見せて「Thank you」と言う。けど、母の死で、また心を閉ざしてしまう。ネバーランドに浸るでもなく、現実と戦うわけでもなく。そこらへんがネバーランドが完成されたものではないと感じる所以なのかなあ。バリにしたって、結局、夫人との現実生活からは逃避して、結局自分で答えは出していない。夫人に結論をつきつけられたってだけであって。ネバーランドへの逃避生活をしていただけである。

 想像(創造)の世界には何でもある、何でもかなうと最後にまとめていたけど、現実世界との対比で描かれる中のこの結論は、ただの逃避じゃないかと感じてしまう。だから、最後にバリとピーターがそのセリフを通して心の交流を果たしていても、二人で傷をなめあってフラフラ生きていくだけなんじゃないかなあ。もちろん二人とも肉親を失うという痛みを乗り越えようとしている(した)わけで、ダメになっていくわけではないのだろうけど。。。



 そういうわけで、真の意味でネバーランドを体験していたのはデイヴィズ夫人と長男君(ジョージだっけ、ジャックだっけ?)だったのじゃないかなあ?

 夫人は、死という現実、家族との別れという現実、子どもたちとの生活を成り立たせるという現実(そこには祖母の圧力もあった)と正面から向き合い、戦った。長男は母との生活の継続の危機という不安、祖母の圧力と向き合い、最後には祖母との戦いを始め、勝利するという体験もしている。だからこそ、この二人にはネバーランドのもっともっと奥のほうまで見えていたのじゃないかな。あんまりうまく表現できないけど。それだけに、この二人の描写が最後の方で少なくなってしまったのは残念だった。

 ということで、決して面白くないわけではないけど、もう一つ踏み込んだところまで行ってほしかったなあと思う。

 現実と夢と。「ピーター・パン」はリアルな世界を知る大人だからこそ鑑賞に堪える世界で、子どもにすすめるものではないのだなあ。子どもにはやはり現実を学ばせなきゃ。



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『ネバーランド』 ★★★★【マイ☆ヒット商品番付】
初投稿!【sac de voyage】
ネバーランド (2005/01/15公開)【映画トラックバック劇場】



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