かたつむりが好き

かたつむりの観察、飼育、遊ぶ
(地元に生息する陸貝)

「蝸牛考」 柳田國男(著)

2011-01-20 | 本の紹介
書籍名 蝸牛考(かぎゅうこう) 著者 柳田國男 出版社 創元社 昭和18年2月25日 初版発行


表紙




奥付

原本は刀江書院版(1930)。各地のカタツムリの呼び名の方言分布を比較検討することにより、
言葉が近畿から地方へ伝播していったことを明らかにしたもの。この中で提唱された理論が方言周圏論である。
言葉は文化的中心地を中心として、まるで何重もの円を描くように周辺へと伝播し、
中心地から遠く離れた地方ほど古い言葉が残っていることを示したものである。
(ウィキぺディア「柳田國男」より一部抜粋引用)



出版社 岩波書店 昭和55年5月16日 第一刷発行

蝸牛を表わす方言は,京都を中心としてデデムシ→マイマイ→カタツムリ→ツブリ→ナメクジのように
日本列島を同心円状に分布する.それはこの語が歴史的に同心円の外側から内側にむかって順次変化してきたからだ,と
柳田国男は推定した.すなわちわが国の言語地理学研究に一時期を画した方言周圏論の提唱である. (解説 柴田 武)
表紙の表書きより)



柳田國男の「蝸牛考」は、言語地理学や方言周圏論の部分を置いておくとしても、
当時のカタツムリの各地の呼び名に興味がある方にとっては、面白い本だと思います。

1 デデムシ、デンデンムシ系 2 マイマイツブロ系 3 カタツムリ系 4 ツブラ、ツグラメ系 5 蛞蝓同名系
6 蜷同名系 7 新命名かと思われるもの
呼び名の系統別に7つに分類され、呼び名の下に府県郡市島が列記されています。

岩波文庫版では、付録に240余りのカタツムリの方言が五十音順に列ねてあります。
声を出して読み上げるのもおもしろいです。



(2011-01-20)

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8 コメント

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貝の展示会 (ジガバチモドキ)
2011-01-21 10:54:38
茨城県自然博物館で1月29日~2月20日に、「シェルコレ2011~貝の世界~」という企画展をやります。市民コレクション展ということで、海の貝がほとんどのようで、パンフの写真にはマイマイは1つ載っているだけです。一度ハチの企画展をやったとき標本を貸したりしたので、毎回招待券を送ってくるのですが、少々遠いので行ったことがありません。
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茨城県自然博物館 (玉つむ)
2011-01-21 16:40:35
ジガバチモドキ さん

いつかは行ってみたいと思っていた茨城県自然博物館ですが、
交通の便が悪く、早い時間に出なければならないのでまだ行ったことがありません。
http://www.nat.pref.ibaraki.jp/t/k/c6/index.html
紹介のページを見ても、陸貝があまりなさそうですね。
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こんな本も (ジガバチモドキ)
2011-01-23 12:06:18
柳田國男の蝸牛考は持っていませんが、「野草雑記」と「野鳥雑記」という文庫版の本が家にあります。昭和十五年発行で、一円八十銭。親父が買ったもののようです。
タンポポ、虎杖、土筆、菫などの方言がいろいろ載っていて、これはこれで面白い。
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読んでみたい! (玉つむ)
2011-01-23 22:23:51
ジガバチモドキ さん

「野草雑記・野鳥雑記」は岩波の文庫版で出ていますね。
図書館で捜してみます。
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こんな (ジガバチモドキ)
2011-01-25 18:35:47
図書館にこんな本がありました。(幼稚園向き?絵本)
 「せかいいちおおきなうち~りこうになった かたつむりのはなし~」レオ=レオニ 訳谷川俊太郎 好学社 1998 1456円

オランダ生まれのせいかカタツムリの絵はエスカルゴの感じです。
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最近買った絵本 (玉つむ)
2011-01-26 10:27:12
ジガバチモドキ さん

図書館に行くとカタツムリ関連の本がないか捜します。
居住地外の区や市でもカードを作ることができるので、便利ですね。

「かたつむりの館」で紹介されていた絵本、「ふたりはともだち」。かえるが主役ではありますが、「おてがみ」の話の中にカタツムリが登場します。
最近購入したので、記事にしたいと思います。
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読んでみたい本です! (bokotan)
2011-01-26 21:43:44
この本の存在は、知っていましたが、まだ読んだことがないです…。
難しそうですが、興味があります!
近所に図書館があるので、カタツムリ関連の本や図鑑は、今までにいろいろ借りて、読みました。

玉つむさん

「ふたりはともだち」の「おてがみ」」は、小学校低学年の時、国語の授業で習いました!ほのぼのとした、いいお話ですね♪
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カダツブレ、カサツブレ (玉つむ)
2011-01-27 14:26:55
bokotan さん

蝸牛考、付録の蝸牛の各地の呼び名、秋田を少しだけ。
羽後秋田市 カダツブレ、カサツブレ
羽後北秋田郡笹館 チンケ
羽後北秋田郡小阿仁 ツンケマゴシロ
など。

文庫版は660円+税です。

以前、bokotanさんに教えて頂いた「350シリーズ、かたつむり」、記事にしました。
ありがとうございました!
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