映画と渓流釣り

冷たい熱帯魚

 「愛のむきだし」のインパクトがかなり強くて、あの作品を超えるのは難しいだろうと思っていたのですが、どぎつさではあっさり超えてしまいました。最初からガンガン引き込んでゆく演出の上手さは本物です。人の行動の流れはあまり筋道が明瞭に描かれておりません。突飛な印象を感じさせてしまうのは実際あった事件をベースにしていながらも、その計り知れない闇に到達できなかった事による脚本の甘さなのかと思われます。でも、本当の成り行きや人の心の振幅などと言うものは案外そのようなものなのかも知れません。
 すごいパワーを持った作品です。半端な監督には出来ない力技であります。脱帽いたしました。しかし、あそこまでやらなければいけなかったのでしょうか?あそこまで見せた割には主人公の狂気を感じることが出来ませんでした。主人公は狂っていたのではないのかもしれませんが。18禁にしなければならないほどヘビーな血に塗れた浴槽は、描写する必要があったのかどうかわたくしには疑問でした。

 でんでんと黒沢あすかの映画でした。
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