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ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1880 日内地勇一(西遠)vs”新宿キッド”田村智範(オークラ)

2010年12月04日 13時31分09秒 | ボクシング
(’90全日本フライ級新人王決定戦)
 東のMVPで、今大会でも一番の注目を集めた田村が登場、相手は一発に賭ける日内地が相手だ。

 初回より小気味良いコンビネーションで迫る田村だが、ジックリ型の日内地の戦法にボクシングが噛み合わない。

 それでも2R~3Rと左フックから1・2のコンビネーションで手数で勝りポイントを稼ぐ。

 しかし4R、リードに気を許したのか一瞬の注意を逸らした所に喰らった日内地の左フックでダウン、立ち上がったものの既にグロッギーな田村は、追撃の連打を浴びてあっさりと2度目のダウンでフィニッシュ。

 手を出さない作戦が功を奏した日内地が、大本命を破り嬉しい新人王獲得と相成りました。
 これだから、新人王決定戦は辞められない!

No1879 赤城武幸(新日本木村)vs古城賢一郎(ヨネクラ)

2010年12月04日 08時15分39秒 | ボクシング
(日本S・フェザー級タイトルマッチ)
 鳴り物入りでプロ入りし日本王者となり世界も見えてきた9戦全勝の赤城と、叩上げの古城という一戦、予想は圧倒的に赤城が優勢で、指名挑戦者とはいえ古城を予想する声が少ない中、始まった。

 ところが、開始早々「最初の一発は狙っていた」と言う古城の右フックが赤城の顔面を捉えると、ロープ際に腰を落としダウン、波乱含みのスタートとなる。

 これで調子に乗った挑戦者は独特の間合いから覗き見スタイルで右フックを狙い撃ち、ボディにも繋げて前半を掌握。

 リズムを狂わされた赤城も6回から細かい連打でペースをあげ、8回には左右フックでグラつかせ、9回にもショートの1・2が古城と捉えポイントは互角になる。

 しかし最後迄執念を覗かせた挑戦者は、逆に左フックや右ロングフックで王者をたじたじにさせる中試合終了のゴング。

 採点は微妙だったが、オフィシャルは3者共1点差で古城を支持し、大番狂わせの金星で新王者となりました。

 開始の一発でリズムを掴み、最終回に執念の駄目押しと、取るべきポイントを熟知した古城の策士の面目躍如、彼の「ざまあみろ!」と言う雄叫びが聞こえてきそうな見事な勝利でしたね。

No1878 カルロス・エリオット(八戸帝拳)vs鄭尚渡(韓) Ⅱ

2010年11月23日 15時07分02秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋S・ウエルター級タイトルマッチ)
 この試合を広島で行われた一戦、王者エリオットの初防衛戦は、1位鄭を相手の指名試合だ。

 この両者は1度対戦の経緯があり、平坦な展開の末2-1でエリオットが勝利を収めているが、今回もその続きの様になってしまった。

 敵地に赴いた挑戦者ならチャンスを作りに行かなければならない鄭だったが、エリオットの強打を身に染みているせいか少ないチャンスに全てを賭けていた挑戦者に対し、ダメージを与える事はままならなかったが、王者は着実にポイントを稼ぐ。

 プレスをかけながらジャブ・オーヴァーハンドライト・左フックと、手数の少ない鄭に小気味良くパンチを浴びせる。
 
 10Rを迎えたあたりから挑戦者も打ち気に出て試合は盛り上がり、11R挑戦者の右でエリオットの動きが止まる。12Rも鄭は出ばなから攻撃を仕掛けるが、王者も立て続けに右を打ち込む中、試合終了のゴングが鳴らされる。

 私の採点も、オフィシャルも3-0でエリオットを支持し、世界へ一歩近づきましたが、広く寒々とした広島県立体育館が、更に寒くなった燃える事の乏しい一戦でしたね。

 (追伸)
 松山市は三津浜の街を散策に行きました、お好み焼きの”三津浜焼き”を食べて市道の一部である”三津に渡し”を眺めて、伊予七福神の一つでもある”厳島神社"お参りしてきました。
 市の中心部からでもワンコインで往復できるプチ旅行を満喫した一日でした。
 (追伸Ⅱ)
 脳梗塞後の肺炎で星野勘太郎さんが死去との報、8月の山本小鉄氏に続く非報に、昭和のプロレスが遠のいていきます、合掌。

No1877 桑田弘(進光)vs池畑泰士(陽光アダチ)

2010年11月22日 21時44分49秒 | ボクシング
(日本S・ライト級タイトルマッチ)
 関西人同士の日本タイトルマッチが、広島グリーンアリーナのメイン会場で行われたバブリーな興行は、王者桑田に2位で元新人王の池畑が挑む一戦となった。

 初回東欧のアマを真似た王者のジャブから左フックが格の違いを窺わせる。2Rから変に余裕を持ち過ぎたのか、池畑のプレスを持て余し後手に回る。

 3R~4Rと、こんな王者相手に池畑は果敢に攻めに出て近距離で互角に打ち合い、何度と無く左フックを当て、王者をたじろかせる。

 だが、5Rから桑田はボディへパンチを散らし徐々にダメージを与え要所を締めると、池畑の右ストレートから左フックを浴びても落ち着いて試合を運んでいく。

 7R右アッパーで優位に立つと、漸く爆発し連打を浴びせる。8R右ストレートから一気の攻撃で池畑をマットに沈め試合終了。

 浪速対決を制した桑田が、8度目の防衛に成功しました。

No1876 川益設男(ヨネクラ)vsグレート金山(ワタナベ) Ⅱ

2010年11月22日 11時00分04秒 | ボクシング
(日本バンタム級タイトルマッチ)
 疑惑の”ヨネクラ・デシジョン”で王座に就いた川益と、その恨みを晴らすべく関東へ移籍してきた前王者で1位金山との、因縁のリマッチ。

 川益を倒す事しか頭に無い金山が行き成り殴りかかっていくラフファイトを展開、バックドロップ等朝飯前のダーティファイトな攻めを捌くべく、王者はリング狭しとフットワークでかわしつつ、リーチを活かした左右ストレートをジャストミートさせ序盤から中盤とポイントを拾っていく。

 金山の闘志を空回りさせた川益のアウトボクシングだったが、スタミナに難のある王者は7Rを超えるとペースダウン、こうなると挑戦者のインファイトに巻き込まれ反撃を許し、ここから反則のオンパレード。

 得意のラビットパンチを頻発する金山に対し、バッティングやレスリング紛いのクリンチを多用する川益と、遺恨丸出しの攻防は見るに耐えないモノとなるが、その中でも王者の強打は見た目以上のダメージを挑戦者に被り、勝負は判定となる。

 私の採点、オフィシャルも今回は文句無しの3-0で川益を支持し、成長の跡を示しましたが、この再戦の悲劇は皆様もご存知の如く、医務室で意識を失った金山は、緊急手術も虚しく、この試合の4日後に脳内出血が原因で手当ての甲斐も無く息を引き取りました、合掌。

 (追伸) 
 息子の受験祈願の為、太宰府天満宮へお参りにいきましたが、七五三のお参りと相まって、大変な事になっていました。

No1875 ファン・エレラ(ワタナベ)vsルビリアル茨城(ワールド日立)

2010年11月21日 20時25分07秒 | ボクシング
(M・マム級10回戦)
 コロンビアからワタナベジムに移籍した世界12位のエレラと、比国から茨城県は日立市にやってきた比国8位ルビリアルとの、輸入ボクサー同士の一戦、日本人の脅威になろうであろうエレラと、日本人の噛ませ犬的なルビリアルとではミスマッチとの予想もある中、試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回からルビリアルは力強い左右フックでエレラにプレスをかけ続け、3Rに左から右フックのコンビネーションでダウンを奪うと、立ち上がった世界ランカーに左ボディから1・2でダウンを追加し、最後は右ストレートを決めてあっさりとフィニッシュ。

 来日以来2連続KO負けのルビリアルだったが、同僚ジュン・タン佐藤が日本王者になった事に刺激され、見事世界ランカーを破り、エレラが掴むと思われた世界へのチャンスを奪い取りました。

No1874 タイレル・ビッグス(米)vsレイ・アニス(米)

2010年11月20日 08時20分19秒 | ボクシング
(へヴィー級10回戦)
 日本のリングにロス五輪S・へヴィー級金メダリストがやってきた!
 ”へヴィー級エクスプロージョン”と銘打たれた興行で、金メダリストでマイク・タイソン(米)の世界王座にも挑戦した事のある元世界1位ビッグスが、若手のホープであるアニスに胸を貸す形の一戦。

 しかし嘗ては蝶の様に舞い蜂の様に刺すアリスタイルが自慢のビッグスだったが、そのジャブには往年の切れが無く、逆にアニスは端正なアップライト・スタイルからストレートを中心に序盤よりゲームをコントロール。

 そして迎えた3R、フットワークも覚束無いビッグスにアニスの右が決まると吹っ飛ぶ様にダウン、立ち上がった所に左右フックを浴びせて再びダウン、其れでもポーズをとったビッグスにアニスの左フックが掠める様に決まると前のめりにダウンしフィニッシュ。

 元金メダリストの悲哀を極東のリングでたっぷりと味わさせたビッグスの負け方に、ホールのファンも何とも言えない沸き方をしたモノでした。

No1873 佐藤仁徳(仙台)vs山中郁夫(アベ)

2010年11月14日 16時56分12秒 | ボクシング
(日本ウエルター級タイトルマッチ)
 前戦のOPBFタイトルマッチで惨敗を喫した佐藤が、デビュー以来7戦全勝6KOの”高橋直人2世”1位山中を迎えて行う危険極まりない再起戦。

 サウスポー同士の一戦は初回、先ずは山中が開始ゴングと同時に攻勢をとり、ルーズなフォームからジャブを送り、早い1・2~左ストレートで先制攻撃、対する佐藤は再起戦という事もあり慎重な立ち上がりだが、怖いもの知らずの挑戦者の攻撃に必死のカバーリングも、ガードの合間から委細構わず放ってくる山中のパンチにロープに詰まり、ダウンをとられても仕方ない程のダメージを被るが、OPBF戦の反省も踏まえ必死のクリンチでピンチを脱すと、2分過ぎからは無造作に襲い掛かる挑戦者へ右のショートフックで反撃すると、此れが面白い様にヒットしてペースが逆転、フラフラになりだした挑戦者が其れでも手を出し続ける所へ、ラウンド終了のゴングと同時に放った王者渾身の左ストレートが顎に炸裂すると、山中は糸を切られた様にキャンバスへ落下、必死に起き上がろうとしたものの、アロンアルファで引っ付けられたかの如く動けず10カウント。

 大逆転KO勝ちで最強の挑戦者を退けた佐藤が、OPBF戦の反省を活かし2度目の防衛に成功しました。

No1872 神藤太志(笹崎)vs天翔康晶(輪島スポーツ)

2010年11月14日 15時11分55秒 | ボクシング
(日本フライ級タイトルマッチ)
 活きの良さと危うさが同居する王者神藤に、強打と打たれ弱さを併せ持つ5位天翔との一戦は、スリリングな結果となった。

 先ず波乱が起こったのが2R、初挑戦の硬さの解れた天翔が積極的に打って出て左ストレートを狙い撃ちすると、神藤が後方へ強烈にダウン、しかし興奮した挑戦者は倒れた王者へ追撃のパンチを放ち減点1、立ち上がった神藤は怒りの鉄拳右ストレートを打ち込み反撃のダウンを奪う。

 3R右目をカットした天翔だが、またも自慢の左ストレートを神藤の顎にぶち込みダウンを奪うが、気の強い王者もノーガードながらもカウンターを狙いに行き、何とか前半を乗り切る。

 スタミナに難のある天翔に5R、神藤が右を決めダウンを奪うともういけない。6Rにも左フックを浴びてヨロヨロとキャンバスに崩れ落ちるが、何度もグロッギーになりながら持ち堪える。

 7Rフラフラの天翔を仕留められない神藤だったが、8R今度はボディへ右ストレートを送ると流石の挑戦者も根負けし、へばった所へ2度のダウンを追加し試合終了。

 都合7度に渡るダウン応酬を制した神藤が、2度目の防衛に成功しました。

 (追伸)
 好天の広島市広域公園にて広島県高校サッカー選手権決勝が行われ、今年は2番手に甘んじ続けていた皆実高校が、夏の覇者瀬戸内高校を1-0で破り2年ぶりの出場権を手に入れました。
 2年前と同様、全国の覇者を目指して頑張ってくれ!

No1871 朴政吾(韓)vs曽根大裕(輪島スポーツ)

2010年11月13日 19時51分10秒 | ボクシング
(OPBF東洋太平洋ウエルター級タイトルマッチ) 
 後にアイク・”バズーカ”・クォーティ(ガーナ)の持つ世界王座に挑戦する事になる王者朴の地元韓国に乗り込んで、10位曽根が勇猛果敢に挑むOPBF戦、歴戦の王者相手に捨て身で試合に臨んだ一戦だ。

 試合は初回、曽根に行き成りのビッグチャンスが舞い込んで、スタートから積極的に出ていた挑戦者がラスト30秒に放った右ストレートを打ち下ろすと、カウンターとなって朴の顎を打ち抜き前のめりにダウン、ダメージの残る王者に一気に勝負に出た曽根だったが、狙い過ぎで振りが大きくなり、千載一隅のチャンスを逃す。

 2R以降落ち着きを取り戻した朴が細かな連打で反撃すると曽根はどうしてもロープを背負う様になり、ズルズルとポイントを失うが、その中でも右クロスや左フックをカウンターでヒットさせ決定的な場面は回避させる。

 後半、朴はベテランらしい試合運びで打ち合いに持ち込みながらも、試合にメリハリをつけて巧みにポイントを稼ぎ、11R~12Rはフットワークを駆使し逃げ切り試合終了し、判定は2-0ながら王者を支持して7度目の防衛に成功しました。

 しかし、激闘を物語る如く、試合後の両者のダメージは思いの外深く、曽根が1日の入院、朴は1週間もベッドの上でした。