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ボクシング・テレビ&ビデオ観戦記

VTR整理の為DVDへダビングついでにブログを設定し記録保存します。

No1890 坂口俊雄(タイコー小林)vs横田浩一(埼玉中央)

2010年12月12日 19時46分39秒 | ボクシング
(S・ライト級8回戦)
 桃山学院大で活躍しプロ入り後3連勝の坂口が、日本タイトル挑戦の経験を持つ横田を迎えて行う試金石的な一戦。

 初回より軽快なジャブを飛ばして右ストレートに繋ぐ坂口だったが、調子に乗って攻め込もうとした所に横田の左フックを貰うと脆くもダウン、立ち上がったものの同じパンチで2度目と最悪のスタート。3Rにも行き成りの右アッパーを狙い撃たれ三度ダウン、が折角のチャンスを迎えた横田だったが力味が見られ其の機会を逸す。

 4Rやっとタイミングを掴んだ坂口のパンチを浴び、横田は疲れ始める。5R~6R坂口は右アッパーから左フックのコンビネーションでポイントを挽回する。

 が、此処でスタミナをロスした坂口が失速し横田が前に出てきて、8R横田が右のカウンターで駄目押しのダウンを奪って差を拡げる中試合終了。

 元世界王者の秘蔵っ子の坂口だったが、プロ24戦目の横田を相手にするには、キャリア・スタミナ共、鍛え直す余地が十二分に見られましたね。

 (追伸)
 「ANPO」を観ました、60年当時に活躍していたアーティストとその作品群を通じて、改めて日米安保を考える佳作でしたよ。

 しかし、当時のアーティスト達の熱さは並々ならぬモノがありますな。

 (追伸②)
 今治へプチ旅行へと行ってきました。
この時期には欠かせないマフラーを、今治特産のタオルでお洒落につくった品々を家族に買いましたが、グッドデザインでグッドカラーな数々が揃っていて、見るだけでも楽しい一時でした。

No1889 斉藤清人(キクチ)vs福島未来(島)

2010年12月12日 18時17分39秒 | ボクシング
(’93全日本フェザー級新人王決定戦)
 共にアマで実績を残した俊英同士の一戦は、間違い無く今大会一番の好カードだ。

 試合は前半、スラリとしたフォームから斉藤がスピーディなジャブを伸ばし、何とか突破口を開こうとするが、相手の実力を必要以上に警戒した福島の高くて堅いガードを崩せず攻め倦む。

 対する福島も慎重になりすぎて手が出ず、実力者同士の戦いにありがちな、サイレントなスパイラルに陥ってしまう。

 中盤以降、激しさの乏しい展開が続くが、5R疲れる見られる福島に対し、6Rも斉藤が右ストレートやボディブローを決めて突き放し試合終了のゴングとなる。

 判定は3-0で斉藤を支持し、天国の故タコ八郎氏が見守る中、嬉しい新人王獲得と相成りました。

 しかし、私自身が一番の注目カードと目した一戦にしては、期待外れだったのは、言うまでもありません、残念!

No1888 東悟(沖縄)vs古城賢一郎(ヨネクラ)

2010年12月12日 16時13分40秒 | ボクシング
(日本S・フェザー級王座決定戦)
 赤城武幸(新日本木村)の返上した王座を、2大会連続の元五輪代表で7戦全勝を誇る1位東と、叩上げの職人で元王者の2位古城とが争う一戦、予想は嘗て無いエリートの東が圧倒的優位な中試合開始のゴングが鳴らされる。

 しかし試合は序盤よりピーカブースタイルの古城ペースでスタートし、叩きつける様な左右フックでリズムを掴むと、2Rも細かなパンチを主とした古城がポイントをゲットするが、覗き見ガードの上からでも東のパンチ力を確認した古城は、3R頭をつけ東の距離を殺し、左右フックやアッパーを捻じ込み合う展開に持ち込み、数と正確さでエリートにポイントを与えない。

 4R漸くリング中央で打ち合う展開となるものの、力に頼った東のボクシングには無駄が多く、職人につけ込まれる事となる。中盤も回を重ねる毎に古城のペースが鮮明となり、稀に東が自慢の重いパンチをヒットさせてもまとめ打ち出来ず、次なる攻め手を模索している間に、古城の細かな連打を浴びてしまう。

 8R以降、終盤になっても古城にペースは落ちず東は決定的なチャンスを迎える事が出来ず迎えた10R、東は右目をカットしながらも懸命に左右のブローを繰り出すが、遂に古城を捉える事が出来ずに試合終了。

 赤城に続いて、エリートを相手に古城術に陥れる事に成功し、古城が2度目の戴冠に成功しました。

 対する東は、目の神経を痛め初黒星を喫し結局は日本王者になる事も出来ずに、プロ生活を終える事となりました。

 しかし、負けも多く、素質にも恵まれているとは言い難い古城ですが、エリート相手に異常にテンションが上がる事にかけては、私の記憶に残る迷ボクサーでしたね。

No1887 河村英治(グリーンツダ)vs阿久井一彦(守安)

2010年12月11日 23時57分44秒 | ボクシング
(フェザー級6回戦)
 「天才たけしの元気が出るテレビ」ボクシング予備校で、飯田覚士、松島二郎に次ぐ第3の男として取り上げられ、其の後プロ入りし此処まで6戦全勝と順風満帆にきている河村が、アマ社会人で活躍し地元岡山でプロ入りしたしぶといファイター阿久井を迎えて行った試金石的一戦、予想は若き河村が多い中試合開始のゴングが鳴らされる。

 初回サウスポースタイルの阿久井がピーカブー・スタイルでプレスをかけると、河村は軽快なフットワークからボディを狙うが、前進されスピードが乗り切れていない左を放とうとした所に、阿久井の右フックを浴びてダウン、立ち上がったものの更にパンチを浴びて大きく膝を折りながらもなんとかラウンド終了迄持ち堪える。

 2Rも阿久井の右フックを浴びて再三ピンチに陥った河村が迎えた3R、逆転を狙って勝負を賭けてきたものの、阿久井は余裕でかわし、逆に右フックでグラつかせ更に左の追撃を浴びせると河村が崩れ落ち、その姿を見たセコンドがタオルが投げ入れられ試合終了。

 昇り竜の河村に対し、右フックの先制攻撃が功を奏した阿久井の、彼のキャリアの中でも出色の一戦でしたね。
 あ~、気持ち良いいいいい。

 (追伸)
 広島の冬の風物詩となっている「ドリミネーション」へ出掛けてきました。
 平和大通りを飾る光の数々に、時を経つのも・冬の寒さも暫し忘れ、幻想的な雰囲気に酔いしれてきました。
 車の中から観る方も多くいらっしゃいましたが、ここはやはり歩いてみなくちゃ。

 ところで、大阪市は中之島のイルミネーションと比べると、どちらの規模の方が大きいのでしょうか?

No1886 松島二郎(ヨネクラ)vs横尾真樹(金子)

2010年12月11日 15時57分36秒 | ボクシング
(’92 KSD杯争奪トーナメント S・フライ級決勝)
 飯田覚士(緑)とのライヴァル対決に敗れ、全日本新人王のタイトルを獲り損ねた松島が、プロでの新たな勲章を求めて挑んだトーナメント決勝の相手は、長身のアウトボクサー横尾を迎えての6回戦。

 初回先手を奪ったのは松島で、横尾得意の右ストレートを巧みにかわし、2Rにはタイミングの良い右フック~左ストレートをヒットする。

 3Rも懐の深い横尾へ右のショートフックを振りグラつかせるが、4Rに入ると松島弱点のスタミナ不足が顔を覗かせ始める。

 5Rいよいよ怪しくなってきた松島へ、横尾が反撃を開始。最終回も横尾が自慢の右ストレートを次々と決め、一方的に攻め立てる中試合終了のゴング。

 判定は三者三様のドローで引き分けとなったものの、尻上りにポイントを重ねた横尾の印象が強く、トーナメントの優勝をゲットしました。
 対する松島は、課題のスタミナを露呈してしまい、新人王に続きタイトル獲得なりませんでしたね。

No1885 ホエル・カサマヨールvsウェイン・”ポケット・ロケット”・マッカラー

2010年12月11日 09時49分51秒 | ボクシング
(’92 バルセロナ・オリンピック バンタム級決勝)
 この大会、前評判から最も優秀な選手の一人と称されていたカサマヨール(キューバ)と、手数で勝負するマッカラー(アイルランド)との一戦。

 初回より、闘志満々で出てくるマッカラーを、サウスポースタイルで余裕を持って捌くカサマヨールは、スピード満点のフットワークでリングをサークリングしては、マッカラーがプレスをかけてくる所に、得意のストレートを突き刺す。

 2Rには左ストレート~右フックを返してカウントを奪い、3R余裕のカサマヨールはそのリズムで難なく捌き切り試合が終了。

 後の世界王者同士に一戦だったが、アマ時代の両者にはキューバとアイルランド間の如く、広い大西洋の様な差が存在していましたね。

No1884 朴鍾弼(韓)vs高橋ナオト(アベ)

2010年12月05日 20時22分11秒 | ボクシング
(フェザー級10回戦)
 東京ドームでノーリー・ジョッキージム(泰)に6度倒されS・バンタム級での世界挑戦のチャンスを失った日本4位の高橋が、更にクラスを上げ捲土重来を期し、韓国王者朴を迎えて行った一戦。

 だが試合は初回から朴のペースで進み、1・2から攻めて出て終盤に左フックで早くも高橋をグラつかせる。2R高橋はリズムを取り戻そうと頻りにジャブを突くが、いづれもキレが無く、逆に朴の右を喰らいダウンを喫す、立ち上がってもダメージがあり、追撃の右で大きくグラつく。3R追い詰められた高橋は、大振りのパンチを振り回すが、悉く朴にディフェンスされ、焦りが増す。

 4R、らしくない戦い振りが続く高橋は、朴の1・2~左フックでダメージを重ねて、6Rにはバッティングで更にハンディを負う。

 一方的な展開となってきた7R、終盤朴の右ストレートで高橋再びダウン。8Rそれでもボクシングしていた高橋だったが、9R朴の右ストレート~連打でスタンディングダウン、再開に応じた高橋に韓国人が放った狙い澄ました右ストレートがカウンターとなってヒットすると、もんどり打って倒れ込んだ姿を見たレフェリーが試合をストップ。

 シーンと静まり返ったホールで、昭和から平成に駆け抜けたホープが終焉を迎えたのでした、お疲れ。

No1883 デーブ・ラッセル(豪)vsルスラン・タラモ(協栄)

2010年12月05日 15時36分35秒 | ボクシング
(クルーザー級10回戦)
 当時日本のリングを賑わしていた協栄ジムのロシアン軍団の一角で此処まで5戦全勝のタラモが迎える初の強豪は、元OPBF王者のラッセルが相手。

 初回左ストレートを突き合う静かな立ち上がりだったが、2Rに入ると距離を詰めてきたラッセルがボディでロープへ追うが、タラモは下がりながらもショートの右アッパー~左フックが効果的。

 この攻防が前半から中盤にかけて繰り広げられ迎えた7R、疲れの見られるラッセルに対し、1・2から強引に左ボディや右フックを叩き込み、ロープに詰めて攻撃を仕掛ける。

 其の後もタラモは左右フック~右アッパーでラッセルの動きを止めポイントを奪う中、試合終了のゴングが鳴らされる。

 私の採点、オフィシャル共に中差でタラモを支持し、初の強豪相手に実力の片鱗を見せつけました。

 (追伸)
 「孤高のメス」を観ました、坦々と、しかし心に染み入る佳作でした。
 堤真一主演作では、「クライマーズ・ハイ」の10倍良かったです。

No1882 白仁鉄(韓)vsクリストファー・ティオーゾ(仏)

2010年12月04日 21時59分32秒 | ボクシング
(WBA世界S・ミドル級タイトルマッチ)
 米国のホープであったロン・”ドラゴン”・エセットを破り評価を上げた白が、本場欧州は敵地仏蘭西へ乗り込んで、ロス五輪銅の実績を誇る25戦全勝の1位ティオーゾと行う指名試合、東洋でも世界に通づるその実力を証明してくれ!

 初回我々には見慣れた白のファイトスタイルに一瞬戸惑いを見せたティオーゾだったが、スピーディなジャブで主導権を掌握。2R挑戦者がタイミング良く踏み込んで放った右ストレートで王者を倒す。

 このダウンで余裕を得たティオーゾは3R、得意の右でダメージを与えた後ジャブを矢継ぎ早にヒットさせスタンディングダウンを奪う。4R挑戦者はジャブで距離をコントロールすると、白はレッスンを施されるかの如く得意の重いパンチは空を切るばかり。

 ワンサイドで迎えた5R、ティオーゾのジャブで王者の左眼が切れ出血、ドクターチェックが入るが試合は続行される。6R正確なジャブを突いて距離をキープすると、白の傷口が拡がり鮮血も酷くなる、其れでも闘志の衰えぬ王者の右がヒットするが後が続かず、この回終了間際レフェリーがこの惨劇を見かねて「此処まで」と試合をストップし、地元ホープが新王者となりました。

 3度目の防衛に失敗した白、やはり海外の壁は彼にとって高いままでしたね。

 (追伸)
 北海道展で「熊笹飴」を購入しました。
 大自然に育まれた栄養豊富な熊笹のエキスと葉緑素を混ぜ合わせた健康飴で、いがらっぽい喉は勿論の事、弱った内臓にも優しい一品です。

No1881 浅川誠二(神戸)vs園寿和(京拳)

2010年12月04日 18時30分49秒 | ボクシング
(日本フェザー級タイトルマッチ)
 世界挑戦の計画も沸き起こってきた王者浅川が、腕慣らしの意味を込めて行った防衛戦は、前戦で敗れて辛うじてランク10に留まっている園が相手、景気づけに軽く料理しちゃいましょ。

 試合は減量に苦しんだせいか、浅川は静かな立ち上がりも、初回からペースを奪ったのは王者の方、2Rには下から上への切り返し、3Rも右フックが園の顎を浅く捉えると、挑戦者は膝を揺らす。

 そして迎えた4R、浅川の右のフックやアッパーを浴びても怯まなかった園が、逆に意を決してロープに詰め、右フック~左フックの2発が王者の顎を振り貫くと、耐えられなかった浅川は大きく膝を折りながらキャンバスへ顔面からダイブ、何とか上体は起こしたものの、座り込んだまま時間だけが経過しカウントアウト。

 顎の脆さを突かれ世界戦を白紙にされた浅川でしたが、番狂わせで勝った新王者も、勝利者インタビューで現役引退と宣言!

 園の決心は固く、後日本当にコミッションへベルト返上と引退届けを提出しちゃいました。

 記憶に残る試合というものはいくつもありますが、此れだけ意外な結末を迎えた一戦も珍しかったですね。