1960

1960年生まれの中小企業に勤めるサラリーマン。多感な頃にアメリカ文化に憧れて育ちました。光陰矢の如し、もうすぐ・・・

79.痔の手術-2(裂肛/肛門狭窄/肛門ポリープ)

2018-11-10 13:14:44 | ブログ
いきなりショッキングなタイトルですが、9月に痔の手術をしました。
(Part-2)


[入院(手術前日)]
いよいよ入院の日、昼食を済ませて指示通りに1F受付へ。同じように今日から入院する人が何人もいた。

その後看護師に案内され4Fの病室へ、4人部屋だが私のベッドは窓際で空が見えた。私の場合空が見えるかどうかが気分を左右する大きな要因になる。10日間も入院する予定の為、本当についていた。

部屋で院内貸出しのパジャマに着替えて尿検査の後、明日の手術の執刀医の診察を受けた。優しそうな年配の先生である。術前検査の日の説明とは違ってくるが、眠っている間に終わるような麻酔を使用してくれるとのことだった。

診察が終わり、3F売店で指示された入院セットと飲料水を購入して病室へ戻り看護師から術前説明を受ける。明日の手術の開始時間は後で連絡してくれるとのこと。

明日の手術後から翌朝までは安静が必要で、麻酔を使用する関係から上半身を起こすことも禁止とのこと。術後4時間程経過後に下半身の感覚が戻り、それ以降はストローを使用して横になったまま水を飲んでもいいとのこと。

また、入院セットに含まれる術後の排便の際に使用するフロートレイの説明を受けた。松島病院独特のものらしい。

そして恐怖の尿管カテーテルについて、看護師に聞いてみた。やはり基本的にはベッドの上で用意された尿瓶を使用して排尿するが出ない場合は尿管カテーテルを入れることになり、ほとんどの患者がそうしている(カテーテルを入れることになる)とのこと。隠れてトイレに行こうとする患者もいるが、危険なので絶対にやめて下さいとのこと。カテーテルを入れるのは痛いですかと聞くと、「痛いです」とはっきりと答えた。

夕食の後、下剤を飲んだ。慣れない病院のベッドであり、明日の手術のことを考えるとなかなか寝付けない。夜の間に5回トイレに行ったが、下部内視鏡検査の際に飲む下剤と比べると思ったほど出なかった。


[手術]
いよいよ運命の日がやってきた。朝6時30分からは水も飲めなくなり、看護師がきて最後の下剤の坐薬を入れられた。

メガネが印象的なとても可愛くて優しそうな看護師に、切れ痔なので中が痛いと説明し優しく挿入してくれると期待したが、「痛いですね」と言いながら一気に入れられた。

坐薬挿入後、何度かトイレへ行くが全てが出尽くした感覚は無かった。その旨看護師に伝えると、手術中に便が出て来なければいいので気にしなくてもいいとのこと。

その後、手術着に着替えエコノミー症候群防止のストッキングを履いた(パンツは脱いでパジャマのズボンを履きます。上は浴衣のような形です)。

そして、点滴が開始され部屋で待機。予定では10時開始だが、看護師曰く執刀医は早く終わらせる先生なので多分早まるだろうとのこと。それってベテランだから手際がいいのかせっかちなだけなのか、急がなくてもいいので落ち着いて執刀して欲しい。

落ち着かない時間を過ごしていると、女房が来てくれた。やはり不安な時に家族の顔を見ると心強い、手術が終わるまで待っていてくれるという。

そのうち看護師が来て、いよいよ手術室から呼ばれたとのこと。

看護師に付き添われ2Fの手術室へ。途中トイレは大丈夫ですかと聞かれ、尿意はなかったがこれが術前最後の機会だと思うと済ませておかなければと思い2Fのトイレへ、時間がかかったが少ししか出なかった。

そして手術室前の待機室へ、狭い間隔でカーテンで仕切られたストレッチァーに横になり、点滴が追加された。この点滴は眠くなる点滴ですかと尋ねたところ、違うとのこと。また手術室に入ってから気分が落ち着く点滴を使用するが眠るほどのものではない、ただ眠ってしまう人も稀にいるとのこと。

眠っている間に終わるのではないと思うと少し怖くなったが、待機室の中には何人か同じように待っている人がいて看護師と話している。自分だけではないと思うことで少し落ち着いた。トイレは大丈夫ですかとまた聞かれたが、さすがに大丈夫ですと答えた。

手術待機室は少し肌寒く仕切りのカーテンの間隔が狭いことから、手術前の緊張がより一層高まった気がした。

そしていよいよ手術室へ、中へ入ると何か予想と違い広い厨房のような感じがした。3人の看護師がより沿ってくれ緊張をほぐすように話しかけてくれた。そのうち麻酔医が側に来て、気分の落ち着く麻酔をしますと微笑みながら言ったまでは覚えている。眠ってしまったわけではないが、それからの記憶がはっきりしない。病室に戻った際の様子を後で女房に聞いたところ、しきりに手術は痛くなかった、側に付いてくれた3人の看護師が話しかけてくれたので気持ちが落ち着いた、と話していたそうだ。そして眠そうなので少し眠ったらと言うと、眠ってしまったと‥。


[手術後の一夜]
術後に眠ってから起きると、看護師が側にいて血圧を測ってくれた。痛みについて聞かれたので、耐えられない程ではなかったが少し痛かったので、痛み止めを貰って飲んだ。夕食代わりのゼリーが置かれていたが、飲む気にはなれずまた眠ってしまった。

そして夜中に目が覚め、少し尿意を感じたのでテーブルの上に置かれている尿瓶を手に取り排尿に挑戦した。横になったまま行うので、こぼしてしまいそうでやりにくい。少し頑張っているとチョロチョロと出てきてくれた、そして中々止まらない。このままだと溢れてしまうのでないかと心配したが尿瓶に半分以上入ったところで止まった。これで恐怖の尿管カテーテルは免れたと思うとホッとした。

早速ナースコールをして看護師を呼んだ。今夜担当してくれている看護師はとても綺麗で優しい感じだ(松島病院の病床担当の看護師さんは綺麗な人が多い)、オヤジのオシッコの処理を頼むのは恥ずかしい。すぐに来てくれた美人看護師は、「よく出ましたね〜」と褒めて(?)くれた。

数時間後、また目が覚め尿意を感じたので再度尿瓶に排尿した。今度も尿瓶に半分以上は出た。またナースコールをしたところ、機械を使用して残尿を測定するという。術後はT字帯というふんどしのようなものを付けているが、寝ている間にお尻の痛みもありかまっていられないことから、恥ずかしい状態だった。美人看護師は手際よく下腹部に機械を当てて測定を行い、残尿は無かったようで「ゼロ」と機械の値を読みあげた。これで完全に尿管カテーテルの恐怖から逃れられた。もし測定して残尿があったら、どうなっていたのだろう。これまであまり自信のなかったわがMy Sonだが、初めて褒めてやりたい気になった。

そして、また痛み止めを貰って飲んだ。耐えられない痛みではないが、痛みが強くなると眠れないのがいやだった。

やがて目が覚めると夜が明けており、美人看護師が来て病床の仕切りのカーテンを開けて「朝になりましたよ」と笑顔で起こしてくれた。「やはり、術後の最初の夜が一番辛いのですか?」と聞くと、そうだとのこと。

もう起き上がってもよくトイレにも行けるが、最初は看護師が付き添うのでナースコールしてくれとのこと。わざわざ来て貰うのも悪い気がしたので、それなら今行こうと立ち上がった。少しフラフラしたが平気で歩けた。美人看護師が腕でも組んでくれないかと期待したが(馬鹿なオヤジ!)、後ろから着いて来てくれるだけだった。トイレに入ってから少し時間がかかったので、「大丈夫ですか?」とドアをノックされた。

術後1日目の朝を迎えて、痛みも耐えられない程ではなくオシッコも出た。これで3つの恐怖のうち2つはクリアできたようだ。

(Part-3へ続く)