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サヨナライツカ 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2001-01 |
3~4年前、タイトルが気に入りそれだけで買ったこの本。通勤途中の電車の中で読んでいたのですが、物語の後半、別れた二人が再会する場面で不覚にも泣きそうになってしまい、周りを気にして読むのを中断したことがありました。
辻仁成。中山美穂と結婚したロックバンドのミュージシャンで小説家。この本を読むまで全く知らなかったのですが、著名な方だったのですね。この一冊がきっかけで、ファンになってしまいました。
「旅人の木」の後書きで、”人は皆、死に向かっている。しかし、そのことを毎日意識して日常生活を送っている人は少ない。僕は小さな頃から、何故か、死を見つめ続けてきた。それははじめ、すごく怖い存在だった。眠れない夜にベッドの中で、遠くからゆっくりと近づいてくる死の足音を聞きながら、よく息を潜めたものだ。今は死を怖いと感じることはなくなった。いつかやって来る更なる世界の入口だと信じてやまない。そしてそこに入口があるからこそ、僕は今、この時を精一杯生きていられるとも、また考えている。”と書いています。
輪廻思想ともいえるこの考え方は「白仏」でも書かれていますが、私自身40歳を過ぎた頃から人生の残り時間が少なくなったと感じ始めているので、すごく興味があります。
私が選ぶ、辻仁成のBEST3は、
- サヨナライツカ
- 青空の休暇
- 白仏