1960

1960年生まれの中小企業に勤めるサラリーマン。多感な頃にアメリカ文化に憧れて育ちました。光陰矢の如し、もうすぐ・・・

78.痔の手術-1(裂肛/肛門狭窄/肛門ポリープ)

2018-10-21 09:39:48 | ブログ
いきなりショッキングなタイトルですが、9月に痔の手術入院をしました。

これまでも何度か痔の痛みを経験していましたが、私自身まさか手術が必要な事態になっているとは思いもよりませんでした。

気をつけていたつもりでも、手術が必要となる「肛門狭窄」という病気があることを知らず、ただの切れ痔だと自分で判断して市販の薬で治ることから大したことはないと考えていたのが間違いでした。

今考えれば、発症頻度が高くなり始めた数年前に専門医を受診していれば手術が必要な状態にまではならなかったのではないかと後悔しています。

もし今このブログを読んでいる方で痔の痛みで苦労されている方がいたら、早めに専門医の診断を受けることをお勧めします。

今なら手術しなくても治るかもしれない。今なら簡単な手術で治るかもしれない。そして痛みを伴う憂鬱な毎日から解放されるかもしれません。


[経緯]
若い頃より腸が弱かった為、たまに下痢や便秘をして痔になることがあった。稀に痛くて苦労することもあったが、いつも自然治癒していた。

一度30代中頃に家の近くの病院を受診したこともあったが、坐薬を処方してもらいすぐに治っていた。

また、40代頃になると自宅トイレもウォシュレットになっていたことからか、痔になることも少なくなっていた。

それが数年前より排便の際に切れ痔になることが多くなり、市販の坐薬を使用することが多くなった。薬を使用すると痛みもあまりなく治っていたので、排便の際に少しでも違和感を感じると坐薬を使用して対処し、自分では気をつけているつもりだった。

それが今年6月頃から排便の際に軽い痛みを覚え、いつものことと市販の坐薬を使用したが今回はなかなか治らなかった。また排便の時のみであった痛みが、7月末頃には常時続き強いものになってしまった。

場所がお尻だけにためらいもあったが、痛みもありさすがに心配になったので病院へ行こうと決意する。


[惠仁会 松島病院]
以前に初期の大腸癌を内視鏡手術で切除した経緯があり、その後に定期的に検査が必要となる下部内視鏡検査を住まいの近くの横浜で受ける場合はいい病院があると聞いていたのが、戸部に有る「松島病院」だった。
(結局、現在も内視鏡検査は手術を行った慈恵医大病院で行っているが‥)

肛門疾患では国内有数の専門病院であり、自宅から電車で近いこともあり、7月末頃に受診をした。

(10月時点で現在まだ通院中ですが、近くにこの病院があり、この病院で手術/入院できてとても良かったと思っています。松島病院の医師の先生方、看護師さん、薬剤師さん、栄養部やその他スタッフの方々、お世話になりました。とても感謝しています。)


[初診]
松島病院はいつも混んでおり予約診療制でないことから時間がかかる場合があるとの案内があったので、推奨されているWeb診断表を事前に作成して病院に行った。

最初は事前作成の診断表を元に看護師の問診を受けてから、医師の診察を受けた。

混んでおり忙しいからか、この時の医師の診察は少し冷たく感じた。

診察室に入ると看護師の指示で横たわりズボンとパンツを下ろし、タオルを上に掛けた状態で待機。

医師が来ると、話を聞くより先に肛門の触診をされ、激痛が走った。

結果、まさか手術までは必要ないだろうと勝手に思い込んでいた私には少しショックな説明がされた。

・肛門が人差し指も入らない程狭くなっている。
・手術が必要な可能性もある。
・とりあえず2週間分の薬を処方する。
・薬で痛みがとれなければ手術を考えた方がよい。

往生際が悪い私は薬で治る可能性もあるのかを確認したところ、あるとのことだったのでその可能性を信じることにした。

その後、S状結腸の内視鏡検査や肛門の超音波(エコー)検査を受けたが、肛門内に深い潰瘍ができているのか、検査前の浣腸を含めてどれも耐えきれない痛みを感じた。

極め付けは最後の肛門の超音波検査。浣腸時の管から内視鏡検査のカメラと段々と太くなる挿入物、超音波検査のそれは直径2センチ位はあるように見えた。思わず「先生、それを入れるんですか?」と聞いてしまった。


[2回目の受診]
初診から二週間が過ぎ、医師の指導通り禁酒して薬を続けたが状態は変わらなかった。

会社もお盆休みになり二泊三日の温泉旅行に出掛けることになっていたので、この旅行でゆっくりと温泉に浸かり静養すれば治るかもしれないとの期待を持ち、薬を処方してもらおうと2回目の受診を行った。

だが、今回診察してくれた医師は冷たく言い放った。「治りませんよ、2週間薬を続けても駄目だったんですよね。肛門が狭くなり、便が通りにくいから切れ痔になっている。もう手術するしかありませんよ」
触診の痛みに耐えながら、その医師の言葉に打ちひしがれた。

とりあえず、血圧が高く薬を飲んでいるので主治医の了解が必要になるとのこと。主治医宛の手紙を渡すので、それに必要事項を記載して貰ってきて下さいとのこと。

手術の決心はまだついていなかったが、いつも飲んでいる血圧と高脂血症の薬も少なくなっていたので、帰りに主治医の病院を受診して、その旨を説明する。

主治医は手紙に必要事項を記載しながら、松島病院には自分の学校の先輩もおり、その分野では一流の医師が揃っている。今、苦労しているのであれば、後腐れのないように治して貰った方がいいですよとのこと。


[3回目の受診]
お盆休みも終わり、悔しいが温泉で温まっても医師の言った通り状態は変わらなかった。また、たとえ痛みは治まったとしても原因となっている肛門狭窄を治さなければ、また切れ痔になってしまう可能性が高い状況は変わらない。やはり主治医の言う通り、後腐れないように手術しようと決めた。

一旦そう決めるとせっかちな性格の為早く済ませてしまいたい気持ちになり、主治医に記載して貰った手紙を持って3回目の受診を行う。仕事の関係もあり、できれば9月中に全てを終わらせてしまいたい。

今回の医師は2回目と同じ先生だった。簡単に手術の説明を受け、採血を行い窓口で術前検査と病室の予約を取って下さいとのこと。

病室は9月18日入院で、差額¥5,000-の4人部屋を予約した。個室でなければ差額無しの5人部屋でよかったのだが、そうするともう一週間以上待たなければいけないとのこと。

ところがこの日の病院内での血圧測定で、血圧が高く測定されてしまった。測り直すと正常値に戻ったが、看護師曰く一度でも異常値が出ると手術可否について医師の判断が必要とのこと。結局、一週間後の術前検査の日まで自宅での測定値を記録して、その結果で手術の可否を判断することになった。一週間の間に血圧が高くなると、予約も取り直しである。


[術前検査]
一週間後、術前検査を受けた。血圧は正常値であったので、このままいけば予定通りに進みそうである。

術前検査は最初に6Fの広くて綺麗な部屋で肛門の内圧検査を受けた。検査をしてくれたのはマスク越しだが綺麗そうな女医であり、お尻を見せるのが少し恥ずかしい気がした。

初診の日の検査の激痛を思い出し、痛みについて聞いてみた。痛みが激しいと肛門に力が入らず検査できないそうである。血圧の問題はクリアしたのにここでまたつまずくわけにはいかないと痛みに備え身構えたが、違和感があるだけで痛みはなかった。

その後にレントゲン撮影、心電図検査等を受け、最後に2Fの診察室で医師から説明があった。予定通り9月18日入院、翌19日に手術である。手術の際に眠ってる間に終わるような麻酔をかけてくれとお願いしたところ、眠るまではいかないが少し意識が和らぎ気分が落ち着く程度の麻酔を使用するとのこと。

早く済ませてしまいたい気持ちと、入院当日がやって来なければいいと思う気持ちが交錯していた。


[3つの恐怖]
受診時や検査時に激痛を伴った経緯から、またWeb検索で関連情報を調べた結果、手術を受けるにあたって恐れていたことがあった。

① 手術
特にWeb上で手術自体が痛いとの記載はなかったが、やはり肛門を切る、特に肛門狭窄の手術は肛門の筋肉を切り広げるとのことだったので、術後に緩くなってしまったらと、いろんなことを考えた。

また、術後の痛みについては看護師の説明でも痛くないとは言えないとのことだったので、辛いだろうと考えていた。

② 尿管カテーテル
尿管を入れられるのではないか‥。Web検索によると、もしそうであれば入れるのも抜くのもかなり痛いとのことであった。

③ 術後の排便
切れ痔の酷い時の排便は激痛を伴うことがあった。当然、術後の排便も同様に相当な痛みを伴うものと想像した。


(Part-2へ続く)