平成29年1月5日(木)
普通、スギやヒノキなどの針葉樹は冬も葉をつけていますが、これは樹液に車で言う不凍液のような作用をもっているからだと言われます。この作用を持たない植物は、冬に葉を茂らせていると根から吸い上げた水分を末端の葉まであげなければならず、幹に流通する水分が厳しい冷え込みの日に凍結し、膨張して幹が裂ける「凍裂」を起こしてしまいます。針葉樹でもメタセコイアやカラマツなどのような樹種は落葉広葉樹同様、葉を落とすことで「凍裂」の危険から回避する能力を身に付けたということです。
旧高田中学校跡地にある「メタセコイア」は、針葉樹には珍しく大寒を過ぎた頃から徐々に葉をふるいはじめ、今ではすっかり冬の装いとなっています。この木は『生きた化石』と呼ばれ、古い時代には日本にも生息し化石で発見されています。当時はカナダ北部・シベリア・グリーンランドなど北半球の北極周辺に広く分布していたようです。「化石」で発見されたため、既に絶滅した種とされていましたが、1945年、中国四川省(現在の湖北省利川市)の「水杉(スイサン)」が同種と判明し現存すると確認された植物です。旧中学校跡地のメタセコイアは、昭和52年3月8日に記念植樹されたと「高田中学校沿革史」に記されています。
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