先日、初めて勝新の『座頭市』を観ました…ジミーさんが出ているんですもの!
ここでは、“ジミー・ウォング”ではなく、“ワン・ユー”なんですね。
勝新の座頭市 vs ジミーさんの“獨臂刀”、ですよ!
こりゃ、どんなヘンテコなことになるのか?!と、思いきや…ちゃんとしてました(爆)
もう剣での争いをしたくないので日本へやって来たジミーさん(“獨臂刀”では方剛ですが、
ここでの名前は王剛)は、大道芸人の李向(張翼)家族と知り合います。
李は、南部藩の献上行列の前に走り出て、無礼打ちにされそうになった子供の小栄を
庇って切られてしまい、これに怒ったジミーさんは藩士を斬殺。
南部藩士たちは、藩の面目に関わるため、事件を目撃していた農民や町人を皆殺し、
これもジミーさんの所業に仕立て、ジミーさんは懸賞金のかかったお尋ね者になって
しまいまいます。
追いつめられるジミーさん。でも、刀と軽功で逃げ切るよ!
一方、市さんは通りがかりに、瀕死の李から小栄を託され、ジミーさんと出会います。
おむすびを分けあったり、お互いに「こやつ、デキル!」と感じたりで、心が通いそうな
市さんとジミーさん。
…おむすびをガッついて、むせちゃうジミーさんが可愛い(萌)
ところが、南部藩に協力するヤクザの藤兵衛一家に、ジミーさんたちの居所がバレて、
かくまってくれたじいさん(花沢徳衛)たちが殺され、その娘のお米さん(寺田路恵)と
ジミーさんは、懸賞金に目が眩んだ市さんが裏切ったせいだと誤解してしまいます。
…本当は、市さんをしつこく付け狙う杉戸一家のせいだったんだけど。
復讐を誓う、ジミーさん!
市さんは、「居場所を言ったなァ、てめェたちだろう?」と、杉戸の連中に怒り爆発!
この酒場での斬り合いのシーンもカッコ良くて、ゾクゾクします!
そもそもジミーさん、日本へは、修行時代の親友である僧の覚全を訪ねて来たのです。
そして、覚全のいる福竜寺に、ジミーさん・小栄・お米さんは身を隠すことになりました。
この覚全(南原宏治)、私にとっては時代劇の悪役でおなじみの人だったので、
「ああ~、ここでは良い人の役なのね!」と思ってたら、ゼンゼン違いました!
ジミーさんのことを南部藩にタレこみ、あげく1000両を要求、「他の藩にバラすぞ!」と
脅す始末。…やっぱりとんだ悪党だったよ!
悪党・覚全に、お酒に一服盛られ、寝込みを襲撃されたジミーさんでしたが、
そこはそれ、ジミーさんだから大丈夫…なんだけど、早く裏切りに気付いてー!
そうこうするうち、小栄が南部藩士にかどわかされて、「助けたければ一人で来い!」
との書状が、ジミーさんに届きます。実はこれも全て、覚全の策略。ヒドイ奴だ!
そして市さんは、市さんに惚れちゃってる酌婦のお仙さん(浜木綿子)の助けで、
お米さんと再会して事情を知り、小栄救出に向かいます。
超色っぽい、浜木綿子!
私が男子だったら、こんな婀娜な姐さんに叱られてみたい!(どういう願望だ?)
…こんな、大人のシーンもあります…!
小栄を助けて、お米さんの誤解が解けた市さん。
待ち伏せしていた藤兵衛一家との死闘の後、今度は、南部藩の呼び出しに応じて
たった一人で菩提ケ原に向かったジミーさんの助太刀に赴くのですが…
…着いたころには、一人残らずジミーさんがやっつけた後でした!
「ざっとーいちー(怒)!!」…ジミーさん、唯一の日本語?のセリフ。
ジミーさんは市さんを裏切り者と信じてしまっているので、カンカンに怒ってるんです!
…ああ、市さん、むしろ駆け付けない方が良かったよね(汗)
「お前さんとは、やり合いたくねェんだよ…」って市さんが言っても通じるわけがなく…
誰か、通訳してあげてー!!と、本気で思っちゃうシーン。
お米さんが必死で説得したら、なんとかなったかも?と思うのですが、いったん刀を抜いて
しまったからには、男は引き返せないのか…?
もう、どうしようもなく始まる死闘!
市さんに髷を切られて、ザンバラ髪になっちゃうジミーさん!(萌)
…もう、ふたりとも、カッコ良いんですよ! 哀愁ただよう音楽も、マル!
…ついに、決着のときが…!?
ああ~!(涙)
「言葉さえ通じていたら、闘わずにすんだものを…」
刀を交えることで、市さんが良い人だとようやく気付いたジミーさん…
市さんも深手を負いました…
「言葉さえ通じてりゃァ、斬り合わなくてよかったものを…」
切ないねェ…
…幻の“ジミーさんが勝つバージョン”のラストは、どんななんでしょうね?
いままで全く興味が無かったのですが、『座頭市』シリーズ、もっと観てみたくなりました。
勝新、カッコ良いなあ!
「…正月も近けェのに、命を粗末にするんじゃねェ!」
シビれる決めゼリフ!
…てんぷくトリオも出てました(笑)
私もこの映画は大好きなんですが、香港バージョンの「獨臂刀大戦盲侠」は是非観てみたいですよね。
以前にジミーにこのエンディングについて訊いた時は、結構アッサリした描写だと言っていた記憶があるのですが、
恐らくは座頭市が「ガクッ」と片膝を着く形で負けを表現しているんじゃないでしょうか。
あとこの映画の王剛役のジミーはジミー本人の肉声なのが貴重ですよね。
カムバック作品「武侠」でドニー兄貴と対決する“天皇巨星”の雄姿が今から待ち切れません♪
もしや?と思っていたら、やっぱりジミーさんご本人の声なんですね!ステキー!
実は今日、龍熱さまがインタビューなさった、ジミーさんのDVDを観てました…(笑)
なかなか興味深いお話でした!
『覇王拳』と『不死身の妖婆』、どっちから観るか悩んでます…ゼイタクな悩みです(嘆)
『武侠』、今年中には観られるのでしょうか?ホントに楽しみ♪