ケガレの起源と銅鐸の意味 岩戸神話の読み方と被差別民の起源 餅なし正月の意味と起源

ケガレの起源は射日・招日神話由来の余った危険な太陽であり、それを象徴するのが銅鐸です。銅鐸はアマテラスに置換わりました。

野鳥の個体数くらべ 羽村市内:野鳥調査の記録 その1 一覧表は省略

2007年09月28日 14時56分10秒 | 観察記録から
野鳥の個体数くらべ
羽村市内:野鳥調査の記録 その1
 18~19ページの一覧表は羽村市内で鳥の数をかぞえた記録をもとに作成したもの。市内を通るJR青梅線の東と西の2ヶ所にコースを設定して、3年間、のべ216回歩いた。期間は1999年4月から2002年3月まで。
 ひとつのコースを10日に1度、月3回、2コースで計6回。天候はいずれも晴れまたは曇り。早朝、日の出後30分くらいから歩きはじめる。だから、夏と冬では2時間ほどのズレがある。歩く時間は1時間あまり。東1~4のコースが約2800m、西1~4のコースが約2300m。時速は2kmあまり。鳥の数をかぞえる観察幅は左右それぞれ目測で25m以内。
 東西のコースとも、環境のちがいによって4区に分けており、1区から4区へ連続して歩いた。ただし、起点に自転車を置いているので、歩き終えてもとの位置へもどるのが遠いとつらいので、周回コースに近いものにした。そのため、起点と終点が接近してしまったので、行動範囲の広い鳥の場合、ダブって記録している可能性がある。それぞれの距離は500mから750m。18~19ページの表では、各区で得られた野鳥の3年間の合計個体数を、区ごとに1000mあたりに換算して、比較できるようにした。したがって、鳥の実数ではなく指数として見てほしい。
 東西8区の自然環境を、樹林地の存在など、緑被率の高いほうから順位づけすると、西2、東1、西4、西3、東3、東2、西1、東4となる。全体的には西地区のほうが樹木などの緑が多い。各区の特徴はつぎのとおり。
西2区 多摩川に近い阿蘇神社の社叢林
東1区 段丘崖の緑地を利用した公園、周囲は宅地と工場
西4区 片側は段丘崖の林、もう一方は住宅地、学校
西3区 緑の多い古くからの住宅地
東3区 分離帯のある道路と宅地、畑、グランドを伴う公園
東2区 比較的新しい住宅地
西1区 水田、畑などの農耕地で林地はなく、一部宅地化
東4区 工業団地と住宅地

★表は不備です。 
 環境区分を数値で現わすとつぎのようになる。
東地区環境区分
区 樹林地 農地 宅地 裸地 工場 計 距離
1区 60 0 15 18 7 100 750
2区 5 3 72 20 0 100 750
3区 14 15 19 48 4 100 600
4区 0 3 41 18 38 100 700
全域 20 5 37 26 12 100   2800

西地区環境区分
区 樹林地 農地 宅地 裸地 工場 計 距離
1区 0 83 12 5 0 100 500
2区 75 0 5 20 0 100 500
3区 19 12 44 25 0 100 600
4区 37 4 36 23 0 100 700
全域 33 25 24 18 0 100   2300

表の見方
 18~19ページの表では、3年間で出現した鳥を、その記録した個体数の多い順にならべた(一部、換算の誤差で順位が前後する)。罫線でかこんだ数字のうち、太い線はその鳥の最大数が出た地区、細い線は最小数の、または記録なしの地区をしめす。この罫線を引いたのは、元データで10件以上の記録がある鳥に限った。種名では№34のアオサギまで。最大と最小がどの地区に出ているのかで、その鳥と環境との関係がうかがわれて、数字の羅列だけよりもいくらか特徴がわかりやすいのではないだろうか。
 №55からあとは左右25mのセンサス幅のそとにいるのを記録したもの。これらの鳥はたとえば、チュウサギが畑のさきの方にいたとか、キアシシギが多摩川の上空を鳴きながら飛んでいったとか、遠くでホトトギスの声が聞こえた、カッコウの声がした、ヤマセミが上空を飛んでいったといったもの。まる3年が済んで、その後はじめて行った時にマヒワが出現した。この表には入っていない。
数字に現われた特徴
 もっとも自然度の高い西2区が、鳥の種類も37種と、いちばん多くなった。この地区の阿蘇神社の社叢林は、ケヤキの大木や、コナラ、サクラなどの落葉樹が多い。多摩川が近いので、水辺の鳥の声や、姿も見られる。しかし、鳥の数は特に多いわけではなく、センサスした林内、森の中というのはむしろ鳥は少ない。かえって森の周辺、林縁部のほうが多い、というのが歩いていても感じることだ。ただし多いといっても、この調査地では、スズメの数が多いということになる。自然度の低い地区ほどスズメの占める割合が高い。
 各鳥種の最大指数の出た地区を見ていくと、太枠でしめしたようにやはり西2区がもっとも多い。11種の鳥で最大をしめしている。シジュウカラやイカル、アオジなどのどちらかというと森林性の鳥が多い。
 西1区は農耕地で、自然度が高そうな印象があるが、実際はそうでもない。田んぼや畑だけというのは時期によっては裸地に近い状況であるし、たえず地表が攪乱されるので、かなり特殊な環境ともいえる。そういう環境にやってくる鳥種は案外少ないようだ。周辺部に草地や雑木林があってはじめて、鳥にとってもいい環境といえるのだろう。

おもな鳥について
【スズメ】
 身近な鳥の代表で、2位のヒヨドリを大きく引きはなす。最大の東3区は、じつはある会社の敷地内にえさ台があったことによる。そこにはよく数10羽集まっていたのだが、2001年5月にえさ台が撤去された。それ以後、その周辺ではほとんどスズメが観察されなくなった。数mはなれた道路の中央分離帯にケヤキが植わっていて、えさ台にくるスズメの集合場所、あるいは人が近づいたときなどの逃げ場になっていたのだが、そのケヤキはえさ台が撤去されるよりまえ、3月15日に行った時に枝が払われていた。それを境にもうあまりスズメは来なくなっていた。えさ台の撤去とケヤキの枝払いとの関係は調べていない。
 実際の調査での平均個体数は、最大の東3区で25羽。最小の西2区で2羽となっている。西2区では住宅地のもっともはずれの人家が2軒、センサスの範囲に入っているので、そこを通るとスズメが記録される。ふだんスズメは樹林内に入らないが、繁殖期だけはヒナに与える虫を捕りに林内にも入ってくる。
【ヒヨドリ】
 もとは森の鳥といわれるが、今ではまち中の環境をよく利用している鳥の代表みたいな存在。そのうえ、スズメほどには人の生活に依存しない。東1区や西2区のように緑地がまとまっていたり、西3区、西4区のように緑の多い住宅地に多い。西1区の畑では、冬になると群れでブロッコリーの葉を食べにくる。人間が食べるつぼみの部分には手を出さないらしい。葉っぱを丸裸にしても、花蕾だけは残している。ほんとうに花蕾は食べないのか、キズもつけないのか、そのへんは確認していない。
【キジバト】
 全地域にふつうに見られるが、西1区の農耕地や東4区の工場地域など樹木のとぼしいところでは少ない。かといって、西2区のような樹林地に入ってしまうとわりあいに少ない。明るい林や林縁部、公園の木立などを好む。そうした環境の典型が東1区の段丘の林と東3区にある公園などである。
【ムクドリ】
 西3区など緑の比較的多い住宅地や、西1区などの農耕地に多い。東3区の公園のグランドには夏から秋にかけて、幼鳥をまじえた群れがよく見られた。森の中にはまず入らない。西2区の80というのは森の外側や人家の周辺、それに上空を通過するもの。東1区の段丘の緑地でも、公園内のひらけた地面には来るが林内にはほとんど入らない。
【シジュウカラ】
 森林にもまち中にもふつうにいる。しかし、まち中では知られているわりには案外個体数は少なかった。密度をみると、さきに上げた全8区の緑被率の順位とほぼ一致する。その地域の緑の量というか、樹木の量をほぼ反映しているといえる結果になっている。

 以上、記録された鳥のうち上位5種までについて、その個体数と環境との関係を中心にみてきた。

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