みのもり雑記

旅行関連が多くなるかと思いますが、ふと書きたくなったことを気の向くままに、という感じで。

2018年10月八戸旅行 - 3日目その5(安藤昌益資料館、八戸南部氏庭園)

2019-05-12 16:23:01 | 2018年八戸旅行
是川縄文館からバスで八戸中心街に戻ってきました。
時刻は12時を回りましたが、せっかくなのでもう1箇所回っておきます。

安藤昌益資料館(閉館が早めなので注意)


安藤昌益と言えば日本史でおなじみ『自然真営道』の著者です。
この資料館のパンフレットでは「世界最初のエコロジスト」と謳っています。


ここは珍しく、「八戸えんじょいカード」の割引対象外です。
入館料は300円で、私が行ったときには他に誰もいなかったためか、受付のおばちゃんが案内もしてくれました。
小さな資料館ですので、300円を高いと感じるかどうかは人によります。

内部は、1階部分が展示および物販コーナーです。
壁側に展示品、中央に物販という構成で、物販には八鶴酒造関連グッズが多いです。
※すぐ裏手が八鶴酒造で、どうもそこが運営しているっぽい。

階段あがって2階は視聴覚コーナー。テレビでは昔NHKが制作した安藤昌益スペシャルを見ることが出来、また書籍もずらっと置いてあります。
おばちゃんの案内は、この安藤昌益番組を再生して少しくらいまでやってくれます。


1階の展示。
安藤昌益の自然真営道は、戦後になってから駐日イギリス大使のノーマン氏によって紹介されるまではあまり知られていなかったそうです。


安藤昌益、てっきり八戸出身なのかと思ったら、秋田出身で、途中で八戸に住むようになったのだとか。
お墓は秋田にあるそうです。


『自然真営道』
なんとその大半が1923年の関東大震災で焼失したのだそうです(貸し出し中だったものだけ無事)


どうも井上ひさし氏が書いた、安藤昌益が登場する小説だかをきっかけに来館する方が多いようで、おばちゃんにも案内の最初にそれを聞かれました。
残念ながら(?)ただの歴史好きです。


2階に上がるころから外でものすごい雨が降っている音が聞こえてきて、テレビの音にも差し障るくらいだったのですが、幸い外へ出ると上がっていました。
都合、滞在時間は30分くらいですかね。

私個人としては、入館料は別に高いとは感じません。施設の維持を考えると、十分リーズナブルだと思います。
ただあえて時間を割いてまで寄るべきかと言われると躊躇します。
幸い非常にアクセスの良い場所にありますので、隙間時間に訪問するのに適しています。



ではお昼にしましょう。


昨晩も前を通った、大正の香りを感じさせるこちらの建物、現在は飲食店です。(昼の写真は撮り忘れました)
ちなみに安藤昌益資料館の隣です。


中も良い感じです。


迷うところですが、三陸鮨ランチをいただきます。


味は、1,040円という値段相応といったところでしょうか。

食後の珈琲とデザート(シャモロックたまごプリン)。おいしい。


建物入り口にある解説板。
よくぞ建物を残してくれました。




やや、こんな気になるものが!
※安藤昌益資料館を挟んで反対側にあります


ええ、初日からマークしていたんですが、どうもお店が開いている間にこの前を通らなかったんですよね。
ということで1尾お買い上げ。


鯛焼きに顔がないのが印象的ですね。お味は一般的な鯛焼きでした。
ちなみにお店の人はまたしてもおばちゃんでしたね。
八戸、おばちゃん率が異様に高い気がします。


次の目的地へ行くべくバス停を目指していましたが、途中に「鷹匠小路略図」なんて素敵なものが。
中心街含めて、ところどころにこうした仕込みがあるので楽しいですね。


バスを待つ。
正面は昨晩も来た「八戸ブックセンター」です。建物の外壁がこうも洒落た赤だったとは気づきませんでした。
それこそ青山とかに建っていても違和感ないですね。




さあ、次の行き先である「八戸南部氏庭園」です。


なんとラッキーなことに、年2回の一般公開期間と旅行が重なりました。
これは行かねば。

しかしホームページとかでの情報が少なく、いまいちどういった庭園なのかが分かりませんね。

あいにくまた雨がぱらついてきたので、傘を差しながら見物します。

と、なにやらプレハブがあります。
受付でしょうか?

……ん? アンケートのご協力?
どうも、工業系の学生さんで、庭園の比較を行うためにアンケートを取っているようです。

では、参りましょう。
アンケート用紙が邪魔ではありますが。


表札っぽいけど、何も字を読み取れない。



おお、これはなかなか。
欲を言えば、もう少し紅葉が進んでいると良かったですね。


……このテント、必要?? 撤去できない?



ちなみにこの庭園、幕末に作られまして、蓬莱山形式・回遊式の枯山水」とのことです。
河岸段丘というか、馬淵川のすぐ近くにあり、川を借景することで石組みが川面に浮かんでいるかのように配置されているのだとか。

う~ん、紅葉していてほしかった。
一般公開が1週間ということですが、例年なら紅葉しているということなのでしょうか。


庭園内には3種類の灯籠がありまして、例えば右側のものは片足がない「蘭渓型」というのだそうです。
左側のものは「苫屋型」。



なんと、この先はさっきプレハブがあった辺りではないですか。
造園業の方々用ですかね。


……なんですのん、このベンチは?


おお、このカットはなかなか庭園の奥行きが感じられてよいですね。



テーブルのような植木。
……なんとなく『メイドインアビス』を思い出した。


この向こうが馬淵川です。最後まで借景での川面の見立てがうまく掴めなかった。


大きめの灯籠。ついつい向こう側を覗きたくなりますね。


橋。もうちょっと、こう。


うん、やっぱりこのカットが一番ですね。



さて、アンケートを書きましょう。
ただ申し訳ないけど、私はあまりよいサンプルでは無かったでしょうね。

ここ数年で行った庭園が新宿御苑(東京)、縮景園(広島)、三景園(広島)、後楽園(岡山)なので、印象を問うような設問はどうしてもそれらとの比較が発生してしまい軒並み点数が激辛になります。
また、わりと狭い庭園ということも原因なのでしょうが、どうしても雑然としている印象を受けてしまいました。

実際の見学約20分、往復のバス移動含め約1時間を費やしました。(数分、アンケート記入の時間も含む)
入園料は取られないですが、ここを訪れることで旅程を制約されることを考えるとカットしても良かったかもしれません。(せめて紅葉していれば)



気を取り直して、次へ行きましょう。
バスがわりとすぐに来てくれて、ラッキーでした。

ついに晴れたしね!



さあ、本日、というかこの旅行での最後の訪問先です。
更上閣。


更上閣(こうじょうかく)は、明治30年頃から大正時代にかけて建築・改築された近代和風建築の邸宅。かつては財閥・泉山家の邸宅で、内外を彩る彫刻や意匠は見応えたっぷり。平成15年(2003)には、国の有形文化財に登録されました。
毎年2月の八戸えんぶり期間中には、八戸せんべい汁と甘酒で体を暖めながら、旦那様気分で八戸えんぶりを鑑賞することができる「お庭えんぶり」が人気です。


とのことです。
……泉山? 是川縄文館で見た、発掘に尽力した兄弟ってまさか財閥の方ですか?(そりゃ、金が無いと無理か)

これまた公式ホームページがよく分からず情報が無いのですが、行ってみました。




明らかに観光客向けではない、玄関。


おお、こちらが入っても良い玄関でしょうね。


「館内の見学の際は事務所にお声がけ下さい」


幸い、玄関すぐ右が事務室でした。


私「すみませーん、見学したいのですが。」
お姉さん(※おばちゃんじゃない!)「すみません、本日全室利用されており、見学は……」

な、なんだってーー!!

うう、この廊下の先に進めないだなんて……。


庭だけならOKということだったので、せめてそこだけでも見て帰りましょうか。


ちなみに先ほどの廊下写真を撮っていたら、お姉さんがまた顔を出されました。
そんな心配しなくても、この先に進みやしませんよ。



いいなあ、あの2階からお庭を見下ろしたかったなぁ。
ここは段丘の縁ですから、眺めも良いのでしょうなぁ。


藤棚?


ちなみに写真だと人が写っていませんが、確かに声が聞こえるので全室いらっしゃるのでしょうね。


蔵というか倉庫というか。
お庭の手入れも大変なのでしょうね。


結構な高低差ですね~。


お邪魔しました。(泣き)
滞在時間、10分強。



さて、予想外に早く終わってしまいました。
まだ14時半ごろなので、実に1時間も巻いています。

困りましたね、帰りの新幹線は19:06なのですが……。(繰り上げるという頭はない)


さて、ここで選択肢は2つです。
1つは、適当にぶらぶらする。
もう1つは、昨日は開いていなかった鮫角灯台に行く。

灯台については完全に諦めていましたが、天候も回復したので見晴らしが良くなっていることが期待できます。
……が、鮫駅からのバスは1時間に1本なので、ほぼタクシー前提となります。
でもなあ、昨日鮫駅を使ったときは、あんまりタクシーが駅前にいた印象が無いんですよね。

灯台に行くことで得られるであろう満足感と、リスク・コストを秤にかけて、ぶらぶら案を採用しました。


ということで、今回はここまで。


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