我が町のお祭りは毎年10月第1土日にあります。いつも屋形や獅子舞が町内を回り、演芸大会やカラオケ、露店も沢山出てとても賑やかですが、ここ2年は中止、今年も神事のみになりました。
この竹を当店が一手に作っているんです。長さは60センチから2.1mまでまちまち。
しかし、他の地区は2年ぶりにお祭りをやる所も多くて、花竹の注文が復活しました。まあ、以前に比べれば半分程度の1.000本ほどですが。(今のところ)
うちの市、特に南部のお祭りは紙で作る花を竹ひごに付けた花竹と言うものを作ります。これを屋形や神輿に取り付けて、地区によっては縁起物として配ります。写真の緑の部分(紙テープを巻いてる)が花竹です。
この竹を当店が一手に作っているんです。長さは60センチから2.1mまでまちまち。
以前は母が一人で作ってましたが、13年ほど前にダンナにタッチ。私も嫌々ながら6年ほど前から割るようになりました。ナタで割るのですが、手を切りやすいし竹自体でも知らない間に手が切れてるし。数年前にはグサリと深く切り、しばらくお勝手が出来ませんでした。
《6〜7寸竹を注文の長さに切ります。》
とは言え私はまだまだ下手くそで、1.2m位までしか割れず。太さが揃わないし、すぐに斜めに割れてしまい失敗の連続。始めた頃は10本に2.3本しか商品になりませんでした。あとには失敗だらけの竹くずの山。
《これは竹割器。3つ割から12つ割まであります。花竹は大抵5か6つ割で》
しかし、毎年少しずつレベルアップして、今年の春頃には10本に7本は上手く割れるように。でも勿論材料を無駄にせず全て完璧に割れるようにならないといけません。
《竹の表面を水洗いしてから割ります。》
そして今回1.6mの花竹を割らねばならなくなりました。いつもはダンナの役目なのですが、ダンナは新たな垣根施工の仕事が入り、花竹は出来るだけ私が作ることに。私は今まで1.2mまでしか作った事が無し。ただでさえ成功率7割なのに、40cmも長い竹だよ〜。
《そのままでは硬くて割れないのでまる1日水槽に付けて柔らかくします。この水槽はダンナがトイで作った自作品》
取り掛かる前にダンナの割り方をしげしげと観察しました。短いのと長いのとではナタの入れ方も角度も違います。よく見てると私とは力の入れ具合がぜんぜん違うんです。
ダンナ先生の言う通りに割ったら成功。何本もやるうちにコツがわかってきました。
「あんたさ、前からこうしろああしろって俺は何度も言ってるよ。それを言う事聞かずに我流でやろうとするから失敗するんだよ。」とダンナからお叱りを。
すみません先生、その通りでした。
土曜日に一日中割って81本。そのうち失敗は7本!9割達成。
仕上がった花竹を見てダンナが
「まだまだレベル60だな。均等の太さに割れてないし。」だって。
ちなみにダンナはレベル90。70歳位でバンバン作っていた頃の義母がレベル100だって。
《あとは5〜7mmの幅でナタで手割り。ケバや幅を揃える仕上げをして完成》
でも、去年の私はレベル30くらいだった。やはり先生の言う様にやらないと上達しませんねー。
ちなみに息子達はやる気無し。いつかはやる事になるのでしょうが。私だって手を切るからやりたく無いってずーっと断っていましたからね。
あと残りは119本。これが終わると1.5mが200本と1mが300本。流石に1.8m、250本はダンナにやって欲しい。長ければ長いほど難しいですから。
義父が若い頃は3.5mのヒゴでも平気で割ってました。さすがにダンナも無理だって。上には上がいます。
私もせめてレベル80くらいにはならないと。手元を見ていなくても真っ直ぐに割ってしまう義父母の域には到達は無理ですが。