「空気」に異議あり!

世の中の「空気」のいくつかを相対化していきます。初めての方は、左下の「カテゴリー」の「注意事項」をご覧ください。

「相手の主張を読み解く力」「何でも同じ政府批判」

2008-03-14 | マスコミと空気
爆笑問題の太田光は近年急に時事問題について主張をはじめました。
その主張は左翼的です。ラジオでは、

「日本がかつて朝鮮民族に多大な被害を与えたんだから、
拉致問題は重要ではない。解決するには国交正常化しかない。」

のような暴言まがいのことまで言っていたそうです。

ところが、一般に左翼的な主張は国民の受けは悪いはずですが、
ビデオリサーチの好感度調査で爆笑問題の好感度が急増していました。
確かに太田光はテレビでは左翼主張を明確には言ってない場面も多く、
マスコミが言ってきた奇麗事の類を言っている感はあります。
しかしその左翼思想が分かりにくいというほど
巧妙に隠せている訳ではありません。
私からすれば最初から丸見えでした。

まただいぶ前ですが、かの筑紫哲也が
何かの好感度調査で高いポイントを獲得していました。
当時私は高校生でしたが、同級生の会話の中で
「筑紫さんはあの雰囲気がいい」などといっている連中もいました。


私が感じるに、彼等は論者がどういうイデオロギーを持っているか
を見つける能力が極端に低いのではないかと。
太田や筑紫が本当はどんな意見で話しているのか、知らないのではないか、と。

前にお話しましたアメリカでの“Bias”の話のように、
アメリカではその論者の主張を素早く見つけることを重視するようですが、
日本ではどこか論者のイデオロギーを「うやむや」にしたままでいることを
好むように感じられます。

これは誰かが主張した時、「みんな一緒」という横並び主義を保つために、
イデオロギーの主張をうやむやにしながら頷くような感覚に
近いのではないでしょうか。
一方でマスコミが袋叩きにしている日本政府に対しては、皆口をそろえて明確に
批判します。その批判はマスコミによって権威付けられているからでしょう。

マスコミは四六時中政府批判をしていますが、先ほど述べました
「主張を読み解く力のない日本人」は、全ての政府批判が同じ政府批判だと
感じているのではないか、と疑っています。

つまり極端な例で言えば、「もっと拉致問題解決を主張すべきだ」
と政府に求める横田さんと、「政府の北朝鮮政策は強行過ぎる」
と批判する左翼勢力のどちらを聞いても、

「また政府がダメなことをやってるんだな」

程度にしか思っていないのではないか、と。

どちらにしてもマスコミは「〇〇氏が政府を厳しく批判した」と報じます。
本当に対立しているのはどことどこか、
に気が付いていない国民が多いのではないか、と感じるのです。

今の例は極端過ぎるので、さすがに気が付いている国民も多いと思いますが、
もっと微妙な対立では共に「同じ政府批判」として片付けてしまっている
のではないでしょうか。

(ちなみに、前に小学生に「なりたくない職業」を聞いたアンケートで、
「政治家」が上位にきたそうです。理由は「政治家は悪い人たちだから」
だそうです。理由は分からないけど、大人(マスコミ)が言っているから
悪いと思っているんでしょう。)


この元には、国民内での対立をうやむやにするため、
政府批判でごまかして逃げてしまうような感覚があるのではないか、と。

これも一種の「いじめ」の構図に似ているかもしれませんが。

5 コメント

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曖昧な好感度・曖昧な調査 (かず)
2008-03-15 17:29:49
>爆笑問題の太田光は近年急に時事問題について主張をはじめました。

その太田氏が司会?の「太田光の私が総理大臣になったら」という番組で、不祥事が相次ぐ防衛省の予算を減らすべきではないかという趣旨の討論が行われたようです。
「太田光の…」の番組宣伝しか見ていないので、どの様な内容、どの様な結果になったかは分かりませんが…。

>ビデオリサーチの好感度調査

そう言えば、創価学会信者である久本雅美氏が、NHKが毎年行っていた好感度調査の1位に輝いていたことが非常に不思議です。
僕の主観では久本氏が好感度調査で毎年1位なるほどの人物では無いと思うので、創価学会員の組織票が大分と入っているのではないかと思うのですが…。
それに、好感度調査がどの様な形式で行われるものか分からないのですが…、世論調査の様に予め、主催者の意図に沿った設問が設けられた調査だったとしたら、余り信用出来ない調査結果ではないかと思います。
話は大分とズレますが…。
ビデオリサーチ社が行う視聴率調査にしても、関東地区であれば僅か600世帯にしか視聴率計を取り付けていませんし、例えば4人家族の内1人でもテレビを見ていたら、他の3人が見ていなくても視聴率にカウントされるし、4人全員がテレビを見ていなくても、テレビを付けっ放しにしておくだけでも、視聴率にカウントされてしまうので、視聴率って余り信用出来ないと思います。
そもそも番組自体の視聴率が良かったとしても、CM中の視聴率は明らかに下がるので、視聴率の高い番組=多くの視聴者にCMを見てもらえる とは限らないと思うのですが…。

>かの筑紫哲也が何かの好感度調査で高いポイントを獲得していました

数年前、どこかのサイトでテレビ出演者の好感度調査の結果が掲載されていたのですが、何と筑紫哲也氏が1位に輝いていました。
その結果を見たとき「んなアホな」と、1人で勝手にツッコミを入れてしまいましたが…。

>「筑紫さんはあの雰囲気がいい」などといっている連中もいました。
>私が感じるに、彼等は論者がどういうイデオロギーを持っているかを見つける能力が極端に低いのではないかと。

好感度って非常に曖昧なものなんですよね…。
もしかすると、政府を批判している人間=カッコイイ という認識があるのかも知れません。
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テレビ出演者の発言力 (かず)
2008-03-15 18:08:21
また連続投稿です…。
太田氏が自身の番組で「タレントは政治家になるな」と主張されていましたが、そう言う太田氏自身が政治家以上の発言力を行使していると思うのですが…。
返信する
Unknown (太一)
2008-03-16 11:11:13
好感度調査は確かに信用できませんが、
国民が太田の思想を分かっていないのも確かだと思います。

>政府を批判している人間=カッコイイ という認識

程度の認識の国民も多いのではないでしょうか。

>そう言う太田氏自身が
>政治家以上の発言力を行使している

そう思います。

政治家の発言はその場で反論されて、
「間違ったもの」
というレッテルをマスコミが貼りますが、
太田の発言は誰も潰さないので、
「正しいもの」
として扱われます。

これは、マスコミに総理以上の発言力があるのと
同じことですね。
返信する
Unknown (和食健康)
2008-03-16 19:39:51
>爆笑問題の太田光は近年急に時事問題について主張をはじめました。その主張は左翼的です。

太田光の対談本『憲法9条を世界遺産に』からですが

「九条を守る。特別な国であり続ける。という思考をする時に私の中に確かに恍惚がある」

との信仰告白をし、話が他国から攻められることについて及ぶと、

「普通では実現できないものを守ろうとしたり、考えたり、その通りに生きようとすると、必ず犠牲が伴います。僕はその犠牲を受け入れたいと思います」

9条を守る為なら侵略も受け入れるこの太田の思考はカルト宗教の信者心理も真っ青の考えを告白していました。

今回の道路特定財源暫定率について色々議論されていますが、報道特集内で国民に電話回答で問うたところ約90%が暫定税率廃止、残り10%が維持でした。
しかし、各県の知事は大半が維持の考えなんですよね。
しかしメディアで流されている情報としては国土交通省の不祥事ばかり。どのチャンネル回してもムダ使い・・・ムダ使い・・・ムダ使い・・・住民にインタビューのシーンでは無駄な道路・・・無駄な道路・・・
連日連夜この内容のシーンを観れば普通は「暫定税率悪」刷り込まれますよ。

私は政争の具にすることなく、しっかり両党が国民の利益になるよう話し合ってくれればいいと思うのですが、最近は国民の為といいながら、事故までも政争の具にしてしまうあくどい手法には閉口してしまいます。
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Unknown (太一)
2008-03-16 21:05:13
>和食健康さん

>太田
>必ず犠牲が伴います。僕はその犠牲を受け入れたいと思います

太田自身や太田の家族の犠牲を受け入れるという話ならいいんですが、
実際に犠牲になるのは、太田のようなVIPではなく、
貧しい庶民ばかりなんですよね。

他人、しかも貧しい庶民の犠牲を「受け入れる」と勝手に言っている
太田の身勝手さに腹が立ちます。

>9条を守る為なら侵略も受け入れる

太田の家だけが他国の侵略を受けるのはいいのですが、
他の日本人の人権を無視しないで欲しいものです。

>連日連夜この内容のシーンを観れば普通は「暫定税率悪」刷り込まれますよ

所謂「情報操作」ですね。
メディアは本当はこれをやるのは危険なのに。

ところで、暫定税率については、宮崎の東国原知事は「維持」でしたっけ?
あれだけの高支持率知事と、国民との「対立」があれば見ものですが。

総理大臣のようにいつも攻撃されている人ではなく、
東知事と国民のように、いつも「なあなあ」でやっている者同士の喧嘩を、
私は見たいんです。
そうすれば国民も少しは本質が見えるようになるのではないかと。

>国民の為といいながら、事故までも
>政争の具にしてしまうあくどい手法には閉口

本当にそう思います。

例えば小沢一郎。
昔はもう少しマシな政治家と思っていましたが、
本当に落ちぶれたものです。
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