「空気」に異議あり!

世の中の「空気」のいくつかを相対化していきます。初めての方は、左下の「カテゴリー」の「注意事項」をご覧ください。

「国際機関」には何も言えない日本のマスコミ

2010-12-31 | マスコミと空気
今年ももう終わりですね。
相変わらず更新の少ない当ブログですが、
今後も気が向いた時にマイペースで書いていこうと思います。
ネットで騒ぎになっている話題も取り上げることもありますが、なるべくは、
テレビでもネットでも指摘されないような問題点を指摘していこうと思っています。
今回もそのつもりです。

だいぶ前の話で申し訳ありませんが、
12月2日に行われた、W杯開催地を決めるFIFA理事会
に関する記事をご紹介します。

英紙「八百長」!投票は「仕組まれていた」
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2010/12/04/01.html

イギリスの有力紙が、FIFA理事会の投票を八百長だと批判したのです。
FIFAは国際的な機関です。
それを、例えば日本の朝日新聞や読売新聞が批判することなど、あり得るでしょうか?


あらかじめ言っておきますが、私はサッカーW杯の招致自体に興味はありません。
この時2回分のW杯の投票を行い、日本も1つの方に立候補して落選していますが、
2002年でしたっけ?国内で悪名高い日韓共催W杯が行われたばかりですし、
私はサッカーの応援自体さほど熱心ではありませんので、
正直どうでもいい、というのが実感です。

しかし問題はそこではありません。
一応日本のマスコミは、建前上、日本に決定して欲しいという態度でいました。
あるいは今回は別にしても、本当に招致したい競技があるかも知れません。
そんな時、国際機関の不透明な投票で日本が落選した場合、
日本のマスコミはちゃんとその国際機関を批判できるのか?という指摘です。
間違いなくできないでしょう。
前に書きましたフィギュアスケートの際も、日本選手に不利なジャッジがありながら、
国際スケート連盟に対してまともな批判記事1つ書けなかったのが日本のマスコミです。


私は世界で日本ほどマイナス思考に凝り固まった国はないと思いますが、
それ以外に比較的日本に似た思考回路を持つ国として、ドイツとイギリスがあると思っています。
ドイツは日本同様、先の大戦の敗戦国として国際的にいじめられている国ですし、
イギリスはそうではないが、日本に少し似た島国で、
歴史上の数多くの侵略行為を批判されている国です。
両国とも発展はしているが思慮深い国民なので、繊細でマイナス思考な人が多いようです。
ドイツでは、サッカー選手のカーンが「ドイツ人はいつも悲観的で嫌だ」と言っていましたし、
イギリスは日本の次に「いじめ学」が発達した国です。

そんなイギリスでさえも、マスコミはこのような「大胆な」記事を書くのです。
大胆と言っているのはあくまで日本的感覚で見た話で、
世界のマスコミからすれば当然の記事でしょう。
しかし日本のマスコミは、日本政府に対してはいくらでも厳しい批判記事を書きますが、
相手が外国、特に国際機関となると、途端に批判記事を書きません。
こういうメディアは、マスコミとは呼べません。


なぜこれが問題なのかと言うと、これが「国連崇拝主義」と密接に関わっているからです。
例えば特定の国が国連に働きかけ、日本の利益を奪うような議決が行われても、
日本のマスコミは何1つ批判できない。
すると国民も大人しく従い、よって政府も国連の言いなりになるしかない。
そういうことが現実に起きています(いずれ一例を記事にしたいですが)。

このことを指摘している人はネット住人
(レッテル主義者がネトウヨと呼んでいる人たちも含め)にも少ないと思います。
逆に、今回の英紙のFIFA批判について「みっともない」と言っている人の方が多いでしょう。
しかしそういう日本国民の感覚もまた、私に言わせれば問題です。
いかにも他国の評判ばかり気にして島国根性丸出しで、国際社会では通用しない感覚です。


日本以外の全ての国は、世界から「みっともない」と思われようが、
きちんと自国の利益を主張しているのです。
国民もいちいち「みっともない」の大合唱などしません。
だから政府もきちんと自国の利益を主張できるのです。

中国が劉暁波氏のノーベル平和賞にあれだけ過激に抗議するのもそうです。
私は中国の主張は間違っていると思いますが、ここでは正しい間違いは関係ありません。
国際機関相手でも、国際的な評判をいかに落としても、主張ができるかどうかの話です。
むしろ、これほど私のような他国の人間から「間違っている」と思われていても、主張する。
日本の及び腰とは正反対です。
(もっとも中国のようにノルウェーをバッシングするのは八つ当たりであり、愚かです。
相手はあくまでノーベル賞委員会であって、ノルウェーではありません。)

オバマ大統領、大差で落選に不満「誤った判断」
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2010/12/04/05.html

オバマと言えば、歴代アメリカ大統領の中でも、国際社会の評判に敏感な大統領ですが、
それでもこのようなことを言っています。
日本の総理大臣にこんなことが言えるでしょうか?
仮に言ったとして、マスコミや国民は「みっともない」などと言わないでいられますか?


いくら国民が日本政府に、「国益を主張すべきだ」と表面的に言ってみたところで、
このように国際機関に何も言えず、他国の評判ばかり気にしているうちは、
いくら言っても政府は国益を主張することなどできないでしょう。
決して民主党政権を擁護している訳ではありません。
とにかくマスコミも国民も変わらないと、国際社会で日本が損をし続けるでしょう。
そのことに、いい加減早く気が付いて欲しいだけです。

4 コメント

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お久しぶりです (かず)
2011-03-11 00:45:35
かずです。
約半年ぶりぐらいでしょうか。

太一さんのブログを覗くとどうしてもコメントを書きたくなり、書き始めると止まらなくなり、袋小路に入るのは目に見えているので避けておりました…。

もうはっきりいって日本は終わっています。

今回は記したいことの300分の1ぐらいしか記しません…。

少なくとも日本は国家としては継続する可能性はありますが、民族自決権(これを書くと意味分からんとか、右翼と言われるのが目に見えていますが…)の観点から言えば、確実に日本人(帰化した人を除く)は今以上に、(大袈裟かも知れませんが)想像を絶するほどの苦境に立たされ、干渉を受けるどころではなく、大和民族(国際結婚や帰化の現状、そして騎馬民族説等から構成される左翼的な日本は多民族国家だという見解からすれば大和民族がどうのこうのというのはチャンチャラおかしいでしょうけど)が隅に追いやられ、外国勢力等に外部や内部から日本社会を都合のいい様に操り、蹂躙されることは明白ではないかと思います。(無視か被害妄想狂の戯言で一蹴されるのは確実ですけど)

何かといえば、マスコミ・広告代理店・様々な企業のみならず数え切れない程の一般人がそれらの影響を受けて中韓を持て囃し、到るところにハングルと支那語が溢れている現実。(植民や戦争に成功したアングロサクソンが司る英語が世界の言語の覇権を握っている現実から見て、軍事・経済・文化面の他に言語の影響力も考えなければと…)
テレビ・新聞・ラジオ・ネット・携帯等、マスコミの垂れ流す情報が全てとなり、その情報に大勢が踊らされてどうしようもなくなっている現実。
自分の権益が犯される様なこと、火の粉が降りかからない限り、置かれている状況を理解し、考え、対処し様と努力しない現実。(特定の分野での自浄作用はよく働いているのでしょうが、殆どの場合自浄作用はなく、したとしてもその場凌ぎで根本的な解決策を練って講じ様としないので、結局世の中は惰性で悪い方へ流されるのではないかと)

色々思うことはありますが…、端的に日本人の悪い面の一部を言えば、狭い範囲の世間しか知らず、人を批判する割には自分は惰性・馴れ合いを好み、感情に訴えかける言動には(反論し難い空気もあって)唯々諾々と従い、真の意味で全体の利益を考えてはおらず、自分の利益を保持する為の努力以外の政治力は微塵もなく、自己保身の為、またそれが楽だから全てが右へ倣えという情けなさ。
(曖昧文化の良い面も結構あると思うのですが、今は悪い面がモロに噴出しているのではないかと)

毎日・毎時・毎分・毎秒、マスコミが垂れ流す情報(政経文化歴史等問わず)は死んでいるばかりか害毒そのもの(取り上げないことや、編集で切り落とすこと、今まで問題ではなかったことをさも問題であるかの様に、また大いなる問題を隠す為に、それより小さな問題を今更ながら取り上げ、一部の人間を吊るし上げることで、真に伝えるべきであろう重要な情報を隠蔽したり、歪曲したり、問題の本質を有耶無耶にし、都合のいい方向へ視聴者を誘導するばかりか、ガス抜きまで行う等々の周到さ)なので、首を吊らない為にも(笑)余程のことがない限り、僕はマスコミ報道には一切と言っていいほど目を通さないのですが(それでも目を通さないと何れ会話等に支障を来すという現実が待ち受けているのですが…)、マスコミ報道の目を通さずとも、強迫神経的な僕からすれば、家族や、公共交通機関、飲食店、街中、バイト先等で否応なしに見たり聞いたりした情報や、巷に溢れる「自由」「平和」という中身も責任もない言葉の数々、そして実体験の1つ1つで、如何に終わっているかを毎日毎日身をもって知ります…。
(こんな意見、人からすると、確実に無視か、被害妄想狂・右翼の戯言で終わります)

この国民性じゃ、やっぱりミサイル打ち込まれるか何かの明らかな武力攻撃により大量の死人でも出ない限り、多くの人間直接的な火の粉が降りかからん限り、延々と没落していくなあとつくづく思います…。
(話は逸れますが…、良くも悪くもボーダレス化している昨今、人間という生き物がもっと賢い生き物であるなら、世界連邦の実現というある種の絵空事も理解出来なくないのですが、共産主義・社会主義をもまともに実現出来ない、欲深き怪物であり、醜悪という言葉では表現出来ない程エグい生き物である人間ですから、紆余曲折があるにしても、現状は大国・大陸民が覇権を握っており、世界連邦の潮流を推し進めるなら確実に島国根性丸出しの日本人は大国の煽りを食う、大陸民の被害を受けること間違いなしです…)

具体的な問題点の指摘や、理路整然としたコメントを記すには到りませんが、兎に角、お人好しという言葉の範疇を超えまくった思考停止と被虐に対する鈍感さ、敗戦国(というか欧米列強に端を発し、外国の影響を受けまくった明治維新以後の近代化や、外国からの干渉とそれに従わざるを得ない環境に置かれた)という宿命?にはもう、どう太刀打ち出来るのかなと…。

あと、僕もその1人なのですが、理想を見つめ過ぎるが為に、余りに不利な状況下での情報戦の戦い方や、人心の把握等々が全く出来ておらず、ネットや論壇でただ自身の机上の空論や愚痴を述べて終わるだけか、些細な考えの違いで内部闘争を起こしてケンカ別れするか、状況改善の為に運動体を作ろうとするも一方的に高尚なことを述べるだけで、世間に対して具体的に影響を与える為の組織作りをしようとする努力が垣間見れない、更に美名を盾にし、どんなマイナスをもプラスに変えて利用する外国勢力や左翼勢力、マスコミ等々にそういう現状を見透かされ、利用までされるという護国・保守系の情けなさ、余りの幼稚さに辟易します。


駄文を久しぶりに書き殴りましたが…、もしよかったらメールでもやりとり出来ないでしょうか。
(気分にムラがあり、また時間の制約も少々あるので…、メールのやりとりが一定しないという前提がありますが…)

それと、太一さんは確かmixiの利用者だと記憶しているのですが、mixiでも色々やりとり出来ればなあと…。
返信する
>かずさん (太一)
2011-03-15 09:17:09
コメントありがとうございます。

まずはgooメールで返信しましたので、
ご覧ください。

大変な時期ですが、お互い頑張っていきましょう。
返信する
返信有難うございます (かず)
2011-03-15 23:11:51
太一さん、この非常時に対応していただき有難うございます…。

gmailの方に返信していただいたのでしょうか。
僕は現在gmailは使用しておらず、hotmailを使用しています。
宜しければ、太一さんのフリーメールのアドレスを再び教えていただけないでしょうか…。
返信する
>かずさん (太一)
2011-03-17 23:00:11
hotmailの方にメールをお送りしました。

レスは後ほど。
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