Tsuruday

日記のようで
落書きから宇宙開発まで
なんでもありのblog。

いかにしてモチベーションを保ち続けるか?

2007-04-14 02:14:56 | Weblog
永遠の命題です…

最近なんとなく考えていること.

プロジェクトにおいて,いかに構成員のモチベーションを維持し続けるか?

プロジェクトの目標,モチベーションを,プロジェクトの構成員が自分の言葉に置き換えて,自分の目標,モチベーションとして,認識できるかということが1つの要素として考えられる.すなわち,メンバーにとってプロジェクトの目標がどの程度理解できているかということに他ならない.

そのためには,

プロジェクトマネジメントの教科書に載っているような月並みなことかもしれないが,

1.目標の詳細な明文化
・目標設定の契機は漠然としたところからでもよいが,そこで結論としない
・定性的な表現を,定量的に数値目標化する
・5W1H(Who, When, Where, Why, What, How)を明確にする
・目標は評価するために設定するということを忘れない
 すなわち,プロジェクトの成果を評価するための評価基準が目標と等価になるほど,目標は詳細に明文化されていると言えるのではないか.

2.目標の期限設定と細分化
・最終目標(達成難易度:高) ---- プロジェクトの目標
・長期目標(達成難易度:中) ---- ある区切りまでの目標
・短期目標(達成難易度:低) ---- 短期間で実現可能な,長期目標を達成するためのマイルストーン
・必ず,締切・デッドラインを設け,それを遵守する
デッドラインの決まっていないタスクは,タスクが明らかになっていないのと同じで,なんら状況は変わらない.
いきなり高い壁にぶつかって,躓かないように,目標のレベルを段階的に上げていく.

の2つが有効な手段となりうるのではないか.

自分への問いかけと戒めをこめて記す.

博士後期課程

2007-04-11 20:33:47 | Weblog
なんやかんやあって
4月から博士後期課程1年になりました.

なんなかんやというとあまりにも他人事のような感じがするので
もう少し詳しく説明しますと,いわゆる飛び級というシステムによる進学です.

修士に入学したときから博士課程には進みたいと思っていたので,
募集があったときには迷わず,自分の意思で応募して,
進級のための試験を受けて,
幸運にも進学させていただく運びとなりました.

博士課程に進んだとは言っても経験年数で言えば,
まだ修士2年と同じで,特別何も変わったところはなく,
自分の心情としては,あくまでも大学院生活2年目といったところですが,
肩書き的には,博士課程ということで,今まで以上に研究や衛星開発に対して
意識を高く持つということが求められます.

経験は少なくても,世間的には博士課程1年目.

ということで少なくともあと3年は大学にいることになったので,
衛星が上がるまで,研究で1つ成果を挙げれるまで,
石の上にも3年という気持ちでがんばろうと思います.


JOZEFと行く能代への旅 ~エピローグ

2007-03-11 14:33:03 | Weblog
JOZEFと行く能代への旅が終わって約半年.

全ては,2006年8月19日
第2回能代宇宙イベントへの参加から始まりました.

詳細はこちらから
JOZEFと行く能代への旅
6日目
5日目
4日目
3日目
2日目
1日目

そんないきさつで,自分たちのCANSAT JOZEFを能代の森の中にロストしたわけですが,
もうそのことさえ忘れかけていたこの日,

なんと!

研究室宛てに!!

CANSAT発見の電話が!!!

電話をしてくださったのは能代市森林組合の方で,
作業をしに森に入ったところ,森の中に落ちていたCANSATを偶然発見して,
九大まで電話して下さったとのことでした.

はじめは嬉しくて,
電話越しに何度もお礼を言って,
CANSATの状態を事細かに尋ねて,
こちらに郵送していただくことを伝えて,
ほっと安心したところで,



ふとした疑問が,


どうして研究室の連絡先が分かったのだろう?


よくよく思い出せば,


尋ねCANSATの貼り紙を残していたじゃないか!!


なんと,最後の悪あがきで,残しておいた張り紙のおかげで,
JOZEFはSSDLへとカムバックすることができたのでした.

発見していただいた能代市森林組合の方に心より感謝いたします.

数日後,送っていただいたCANSATを見ると,ところどころ錆びたり,
破損したりしていましたが,メインのマイコンの部分は無事で,
データの保存用に搭載していたコンパクトフラッシュはほぼ無傷でした.



帰ってきたCANSAT・JOZEF

早速,PCでデータを確認すると,飛行中のGPSデータが記録できていました.
そのほかのデータは,不安定な状態のソフトを載せいていましたから,
案の定記録には失敗していましたが,GPSのデータが取れただけでも,
良かったと思います.



GPSデータから得た2次元(緯度,経度)飛行経路データ




GPSデータをGoogle Earth上で表示したもの

この写真で観ると,競技フィールドを大きく外れ,森の真ん中まで飛んでしまっていることが分かります.

直線距離にして,約500m
気球からの放出高度が100~150mくらいでしたから,
滑空比L/Dが3.3~5程度.
風の影響が強かったとはいえ,
あまりにも驚異的です.

CANSATがうまく旋回できていれば,ゆっくりとスパイラルを描きながら,
降下できたんじゃないかなーと悔やまれます.

SSDLではCANSATプロジェクトは代々M1,B4で行っているので,
来年度のプロジェクトには直接的には関われませんが,
(もちろん,最大限のサポートはしていくつもりです)
この結果を,後輩たちが引き継いで,
来年度の能代で,雪辱を果たしてくれることを期待します.



タイトル

2006-12-29 22:19:19 | Weblog
ブログのタイトルを変えました.

Tsuruday

読み方はTrue dayとTool dayの中間の音です.
(どんな発音だよ)

以前から,よく使用している文字列ですが,
ここでの由来は,最近見たラーメンズのコントの中の
片桐さんの曜日の覚え方のネタからインスパイアされた
ということにさせてください.

以降,説明.
(注意:若干のネタバレを含みます.ネタバレが嫌な方は飛ばしてください.)







-----------以下,ラーメンズのコント「受験」より引用-----------

(片桐さんの台詞)
「満月Monday月曜日」
「火事に注意してTuesday」
「水溜りができるほどウェンウェン泣くよWednesday」
「木刀腰に(サースデイ)Thursday」
「金魚のフライFriday」
「どんより雲が立ち込めて悪魔が来たよ(サターンデイ)Saturday」
「Sundayは日曜のことSunday」
「石鹸がつるっと滑るよ(ツールデイ)Tsuruday (鶴曜日)」
「ガールフレンドはベストフレンド,ガルベス」


さらにコントでは,1週間はこの分類でいくと,
月・火・水・木・鶴・金・土・日・ガル・ベス
となるのだと続きます.

ここで,すかさず小林さんの突込みが入ります.

----------------------------------------------------


このネタを聴いてかなりウケたのですが,
前々から考えていたことと妙にマッチしていたところがあったので,
ここで紹介させていただきました.

後付けですが.
ここから実体験に基づく自分的解説です.

通常の木曜から金曜の間に“Tsuruday”はあります.(←ここがポイント)
私の生活を考えてみると,大体毎週金曜は,ゼミと会議があって,
そのための準備を木曜までにやらなくてはいけないんですが,
なぜかいつも,月から木までは他にやることが多すぎて,
準備に取り掛かれるのが,大抵木曜の夕方からになってしまうんです.
そう,だからこそ,通常の時間軸には存在しないこの“Tsuruday”で
仕事をこなさなきゃいけないんです.

不思議な曜日Tsuruday
実時間軸上には存在しないTsuruday
この日が一番仕事がはかどるよTsuruday

ああ,
全ては自分の無計画さが悪いんです…

かといって,どんなに計画を立ててやっていることでも
予期せぬ事態によって計画が狂うことがあります.
そんなトラブルをなんとか乗り切るための最終手段.

できればTsurudayのない1週間が理想なんですけどね.
今年は平均すると毎月3週間はTsurudayのある1週間でした.

来年はどうだろう.

研究室忘年会

2006-12-28 10:27:02 | Weblog
昨日12/27は研究室の忘年会がありました.
やることの多さを考えると,
時間的にそんなの行ける余裕なんてなかったのですが,
精神的に飲まなきゃやってられなかったので,
気分転換もかねて参加してきました.


研究室の名前の入ったラベル
忘年会シーズンだけあって手が込んでます.

1次会,2次会とだいたいよくいく店で飲んだ後,
3次会は学生だけでこれまたよくいくカラオケに行きました.

久しぶりのカラオケとあってみんなのテンションは最初から高かったです.
俺も,いつものやつを歌ってかなり満足でした.
危うくモニタの上によじ登りかけましたが,
今回は理性が働いたので,途中でやめました.
今回のカラオケでは,いつものように
情熱熱唱系なるなるさん(すげーうまい)とビジュアル系大好きNの
パフォーマンスが冴え渡っていました.


熱唱するNくん
注目すべきはこのマイクの角度だ.

というわけで帰宅したのが朝5時半.

はぁー.
おかげで年忘れにはなりましたが,
仕事のことは忘れられなくなってしまいそうです.

New PC

2006-10-29 21:08:23 | Weblog
壊れてしまったPCに代わって新しいPCが届きました.

Let's Note CF-W5 (Panasonic)

ごんざぶさんや大ボスY先生も使っているこのタイプ.

購入の決め手は,
・軽量(1kg弱)
・バッテリ継続時間(MAX10時間)
・高耐久性(落としても多少は大丈夫)
という3点です.

私の場合,いろいろなところにPCを持参で出かけることが多いのですが,
バッテリの時間が長いということはかなり大きなポイントです.
学会などで,近くにコンセントがない場合,PCを継続して使用することができず,
これまで非常に不便な思いをしていたのですが,バッテリが10時間ももてば,朝から夕方までは,充電せずとも問題なく使えるということで,大きなメリットです.

あと,購入を検討する際に,今まで使っていた研究室のPCの故障があったので,
耐久性にはかなりシビアになっていました.

学会などでも,このモデルは多く見受けられたので,やはりみんな同じポイントで選んでいるんだなと思いました.

ディスプレイがあまり良くないという評判もありましたが,動画を見たりすることがメインではないので,持ち運んで使うという点では,まったく気になりません.


PCが壊れた

2006-10-11 23:25:45 | Weblog
研究室で使っているPCが壊れてしまった.

電源ボタンを画面には何も表示されず,ビープ音がなる.
電源が正常に入るのは5,6回に1回ほど.
正常に起動したと思って使い始めると
今度はマウスを動かしただけでフリーズ.



こんな画面見たことないよ…

マニュアルのトラブルシューティングを見ると,



修理しかないのか…

あきらめ切れなかったのでHDを取り出してデータだけでも
サルベージしようと試みるも

HDが回ってないじゃないか!



どうやら,Spainへの長旅がたたった様子.
半年分以上のバックアップしていないデータが入っているのに…
1年半慣れ親しんだPCに別れを告げることとなってしまいました.

とはいってもデータが復旧できないと
非常に困ったことになるので
プロにデータの復旧を依頼することにしました.
今はただデータだけでも復旧してもらえることを祈るのみです.

というわけで今は研究室の共用のPCを使っているのですが,
使い慣れた環境じゃないとものすごく不便です.

一刻も早く新しいPCを購入しなくては.

IAC2006/Valencia 10/9(Mon) エピローグ

2006-10-09 21:03:27 | Weblog
無事日本に帰ってくることができました.
今回のIAC2006/Valenciaへの参加は今年度最大のイベントだったと言っても
過言ではありません.
非常に有意義な1週間を,素晴らしい仲間たちと過ごせたのは
一生に残る大きなイベントになると思います.

普通の学会参加とは一味も二味も違う経験を積むことができたのは,大きかったですね.

Special Thanks to
派遣学生・CANSATデモンストレータで参加した仲間たち
じんじんさん,ともさん,おおたにくん,たかしー,もっさん,さーちゃん,
すぎもっちゃん,なんぶまんさん,あびさん,ひごちゃん,ふーやん,
みうらみうれ,まさやん,さきのん,ぼりさん,よっしー,ゆうたん

向こうであった日本の学生のみんな
なるなるさん,やまぐちくん

ESA,NASA,CSAからの派遣学生のみんな
Julie,Martin,Leonardo,Zeldine

現地学生スタッフのみんな
EDUARDO,ESAU,JAVIER,RICARDO,EMILIO

引率
H課長,Aさん,Tさん

研究関係の出会い
J.-C.さん
Paulaさん

ボス
大ボス

かわしまさん
Prof.NAKASUKA


IAC2006/Valencia 10/7(Sat) Last day

2006-10-07 21:01:58 | Weblog
今日はIAC派遣のイベント最終日です.
昨日でIAC2006/Valencia自体のイベントは終了しましたが,
今日は,CANSATのデモンストレーションが行われます.
帰国の便の時間の都合で,スペインには半日しか滞在できませんが
昨年からCANSATに取り組んでいる者として少しでもお手伝いできたら
と思って,見学に行くことにしました.
派遣学生からは,俺,ふーよん,ひごちゃん,さきのんの4人が行きました.

デモが行われる会場は,
英語名 Technical University of Valencia
スペイン語名 Universidad Politecnica de Valencia
日本語訳するならバレンシア工科大(略してバレ工大かな?)
昨日のStudent Partyで仲良くなった地元学生スタッフのみんなの通う大学です.

朝,6時半会場のバレ工大のグラウンド前に到着.
まだ,現地スタッフの人が来ていなかったため,門の前で待つことに.
その間,CANSATデモンストレーターのゆうたんたちは
デモに向けて自分たちのCANSATのセットアップを行っていました.




グラウンドの門の前
朝焼けがきれいだ

そのあと2時間くらいしてようやく現地スタッフが到着.
こんなに待たせるくらいなら最初から集合時間遅くてもいいじゃん….
このIACでは,度々現地の人のゆっくりとした時間感覚に戸惑わされることが
ありましたが,最後になってここまでとは.
ここまでくると逆に日本人も少し見習った方がよいのではないか(?)
とさえ感じてしまうほどでした.

ようやく開いたグラウンドに入って,
東大の中須賀先生,中村さんらと一緒にデモのための準備.
私も昨年からの経験を活かして,気球の取り扱いを少しだけお手伝い.


おなじみの黄色い気球

まず,ゆうたんとやまぐちくんの慶応大のフライバックCANSATからデモンストレーションが始まりました.


ESAお手製の放出機構を使って,おなじみの気球からCANSATを放出.
ESAの人が作った放出機構は,ふたの部分がスクリュー式のラッチでとめられており,
地上からプロポでモータをONにして,モータが回りきるとラッチが外れて
CANSATが放出されるという仕組みでした.



いつものように気球を上げて,放出を待ちます.
ESA製の放出機構は地上から制御できるので,待ち時間が無くて楽です.
この日は風がほとんど無く,CANSATにとっては絶好のコンディションでした.
ESAの人のスイッチオンで,CANSATが放出されます.
ところが,パラシュートが開ききる直前に係留索に引っかかってしまい,
きりもみ降下をしてしまったため,滑空することはできませんでした.
直前の機体のセッティングが念入りだっただけにこれは残念.

次は,よっしーの東北大ローバーのデモです.
ローバーはトラックの端からスタートして,もう一方の端に設置してある
ゴールを目指します.
今回は,デモと言うことで地面に置いた状態からスタート.
ローバーは安定した走行で,ゴールに向かってほぼ直進.


ローバーを追従するギャラリー

ゴール付近でローバーはゴールの三角コーンを中心に周囲をくるくる回ります.
これは,GPSの精度のため,ローバーがある程度の距離で
ターゲット付近にたどり着いたと認識しているせいかもしれません.
ローバーは半径3,4メートル位の範囲をくるくる回っています.
これだけでもかなりの成果なのですが,
なんと,東北大ローバーは旋回半径と中心を徐々に修正していき,
最終的にはゴールのポールにぶつかるという荒業をやってのけました.



さすが,東北大ローバー.
ARLISSで世界記録を更新した実績をまざまざと見せ付けられました.
なんてすごいんだ東北大ローバー.
よっしーによると,バッテリの切れる時間を考慮して速度は昨年度の3倍の時速3km/h,
制御則は昨年度のものに改良を加えて,効果的な走行が実現できているとのこと.
すごい,すごすぎるぞ,東北大ローバー.
そのほかにもローバーについてのいろいろなノウハウを聴くことができました.

うちはローバーはやってないので直接的には活かせないのですが,
CANSATを開発する上で参考になる情報を数多く手に入れることができました.

そこまで,見学して時間が来たので,派遣学生の4人は帰路に.
CANSATデモの2人はもう2泊して,観光してから日本に帰るとのこと.(うらやましい)
その後のデモでは,慶応大の2回目のフライトがあったり,
ヨーロッパの大学のCANSATチームによるラジコン飛行機からの放出があったりしたそうです.


ホテルについて,日本に帰る支度.
前日にほとんど準備しておいたので,最後の手荷物をまとめるくらいですみました.
名残を惜しみつつバレンシアの景色を眺めながら,バスで空港へ.

長かったスペイン・バレンシアでの1週間も終わり,日本へ帰国します.


IAC2006/Valencia 10/6(Fri) 6th day

2006-10-06 21:01:32 | Weblog
今日は,IACの最終日でしたが,ほぼ観光でした(笑).
JAXA派遣の仲間たちとValenciaの海岸や市街地に出かけました.
これは,言葉で説明するより,実際に写真で見てもらった方が早いと思いますので,一挙にご覧ください.
















地中海の海岸とか,ヨーロッパ独特の町並みとか,歴史的建造物とか,
貴重な体験ができました.この景色は,一生忘れられないやろうなぁ.

IAC2006/Valencia 10/5(Thu) 5th day

2006-10-05 21:01:02 | Weblog
IAC2006/Valenciaも今日で5日目

いよいよ,自分のプレゼンテーションの日です.
JAXAからの派遣学生16名のうちTechnical Seesionで発表があるのは,
じんじんさんとなんぶさんと俺の3人でした.
じんじんさんとなんぶさんはすでに昨日のうちに発表は終了.
CANSATデモで参加していた2人のうち,よっしーも昨日プレゼンを終えていました.
ということで残るは俺だけ.
昨日は,Fun Nightでしたが,お酒もほとんど飲めず,
ホテルに帰ってからも,ほとんど寝れず,朝を迎えていました.
緊張はMAX.

あまりの緊張に朝から吐きそうでしたが,深呼吸して気持ちを整えて,
一路セッション会場へ.
私の発表は朝最初のセッションだったので,まだ会場にはほとんど人はいませんでしたが,朝のすがすがしい感じが気持ちを落ち着けてくれました.
会場について最後のプレゼンテーション確認をして,
司会の人に挨拶をして.

セッションが始まったら,もう逃げられないので,開き直って他の人の発表を聞くことに専念しました.
割と他の発表者の話題が興味深く,そこまで緊張することはありませんでした.

自分の番になって登壇しましたが,何を話したかよく覚えていません.
前回のISTSとは比べ物にならないくらい緊張しましたが,
終わってみると,何とか乗り切れたという感じでした.


写真撮影:JSF安藤さん

世界中のデブリのプロの前で,こんな駆け出しの学生ごときが発表してもいいのか?

課題はたくさん残りましたが,人生で5本の指に入るイベントになったことは間違いありません.

これで,あとは楽しむだけだ~.
ということで,明日は観光に行きたいと思います.

IAC2006/Valencia 10/4(Wed) 4th day

2006-10-04 21:00:35 | Weblog
今日は,朝からデブリのセッションに出たり,軌道のセッションに出てじんじんさんの発表を聴いたりしました.博士課程だけあって堂々たる発表はさすがだと思いました.その後,ポスターセッションにでて,隣の研究室の友人のポスターを見に行ったり,先生方と振舞われるお酒を軽く飲みながら,今後の研究や明日の自分の発表について話をしたりしてました.

今日は,午後からJAXAの派遣学生主催で,現地の小中高生を対象とした水ロケット教室を開催することになっていました.ポスターセッションと時間が重なっていたので,少し遅れて会場へ.日頃ペットボトルロケットの製作教室を行っているみうら氏が,手慣れた様子で子供たちに,ロケットの作り方や飛ばし方を指導しているのが印象的でした.みうら氏の指導を受けて,派遣学生もみんなで製作指導のお手伝い.当然現地の子供たちはスペイン語しかわからないようですが,そこは,現地の大学生スタッフが英語からスペイン語への通訳をしてくれて,日本語→英語→スペイン語という形で,子供たちと交流することができました.ロケット作りに熱中してもくもくと作業している様子や,ロケットを飛ばしているときの子供たちの目の輝きはどこの国でも同じだなと感じました.地元のテレビ局も取材に来ていたのですが,みうら氏にロケットの作り方を取材していました.ヨーロッパでテレビデビュー.うらやましいと思います.
運営スタッフの手違いなどで,水ロケット教室を実施する会場が2転3転したり(結局最初の会場でOKだった),参加するはずだった子供たちが会場に来れないなど,少しトラブルはありましたが,子供たちと水ロケットを通じた交流ができたことは,思いもかけないいい経験になりました.

そんなこんなで,夜.
今日は
Fun Night:How to Cook Paella
が開催されます.
その名前から想像して,パエリアの料理教室でも開かれるのかと思っていましたが,会場は野外の広場に設けられていて,ステージとその前にはテーブルがあって,お酒も振舞われています.着いた時点ですでに陽気な音楽と,ダンサーさんたちのフラメンコが始まっていました.パーティだったんですね.

最初,明日のプレゼンの準備のため,参加せずにホテルに直帰しようと思っていたのですが,私以外の学生はみんな参加する様子だったので,自分ひとり行かないのもさびしいと思い,参加してみることにしました.
これが,結果的に参加してみて大正解でした.一晩かけたくらいじゃ大して変わらないプレゼンとにらめっこして時間つぶしていたらこんな貴重な体験はできなかったはずです.あやうく,この一大イベントを逃してしまうところだったと振り返ってみて感じています.


前のステージではフラメンコギターの演奏が.
ステージ前では,その音楽にあわせて参加者が踊っています.
派遣学生のみんなも思い思いにフラメンコのリズムに合わせてダンスしてました.
学生に交じって,N先生もハッスルされていたのが非常に印象的でしたが(笑)

会場の後ろのほう(ステージのあるほうから反対側)には大きなパエリア鍋が.


Fun Nightの目玉.
超巨大パエリア鍋.

日本でもおなじみのパエリアという料理ですが,スペイン・バレンシア地方発祥なのだそうです.日本では魚介類のものがメジャーですが,もともと農村の家庭料理で,ウサギの肉やカタツムリ,野菜などを入れるのが,普通なのだと言うことでした.カタツムリが入っていたかどうかはわかりませんでしたが(見た目にカタツムリっぽいのはなかったけど,もしかしたら細切れになって入っていたのかも),ウサギの肉は入っていました.鶏のささみのような味でさっぱりとしていておいしかったです.これまで,あまりパエリアという料理を食べたことがなかったのですが,日本に帰っても食べたいと思いました.
いちお明日が自分の発表なので,食べ物は堪能しましたが,お酒はほどほどにしておきました.


Fun Nightの最後を締めくくる花火.
Valenciaは花火でも有名らしい.

この花火,パーティー会場のすぐ後ろから打ちあがっています.
その距離は恐らく150mくらい.
至近距離から打ちあがる花火の轟音は心地よく,
このままSpain/Valenciaでずっと暮らしたいなと思うほどでした.

IAC2006/Valencia 10/3(Tue) 3rd day

2006-10-03 21:00:11 | Weblog
IAC2006/Valenciaも3日目.
今日から,本格的にTechnical Sessionも始まります.
自分の関連するデブリ関係と小型衛星関係のセッションに出ようと決めてきていたので,特に迷うこともなく,朝から一路セッション会場へ.

この日は,一生に一度あるかないかというようなすごい出来事がありました.

まずは下の写真をご覧下さい.


写真撮影:JSF安藤さん

一見すると,普通の記念写真.

白いシャツが私.

握手をしている男の人はというと…

なんと,NASAの長官のMichael Griffinさんです.



何故

ただの学生参加者で,NASAにはほとんど特別な知り合いもいない
私なんかが,NASAの長官と握手をしているのか!?

というと,

ちょうど私が,International Student Zoneにいるとき,
NASAの長官がやってきたんです.
当然,周りには,NASAやESA,CSAから派遣された学生が集まっていて,声をかけたり,握手を求めたりしていました.
聴くところによると,学生の参加者を激励しに,ISZに来られていたみたいでした.
私はあっけにとられて遠くから見ていることしかできなかったのですが,
JSFの安藤さんが「こんなチャンスめったにないから行ってきなよ!」と言って下さって,思い切って声をかけてみました.
ものすごく緊張していて,自己紹介と「お会いできて光栄です!」みたいなことしか言えなかったのですが,Griffin長官はものすごく気さくに受け答えしてくれた上に,握手までしていただいて,おまけに一緒に写真にも写ってくださいました.

長官が行ってしまったあとも,しばらく放心状態でした.

いやいやいやいや.

夢…?

じゃないよな.

という感じの出来事でしたが,こんな貴重な体験ができて,はるばるSpainまでやって来て本当に良かったと思いました.この写真は一生の宝として大切にします.



その後は,Technical Sessionに出席して,2日後に迫った発表のスライドの確認と練習をして少しして1日を終えました.





IAC2006/Valencia 10/2(Mon) 2nd day

2006-10-02 20:59:48 | Weblog
IAC2006/Valencia,2日目のこの日は
午前中にオープニングセレモニーが開催されました.
会場は,とてつもなく,おしゃれな建物でした.
ホールに向かうエレベータ前には長蛇の列,
そんな中,私のすぐ目の前に日本人宇宙飛行士の向井千秋さんが!
なんか他の国の出席者(要人っぽい人)と話をしておられました.
そして,同じエレベータで会場のホールへ.
スゲー!

会場は,映画館みたいなつくりで,座席が40列くらいありましたが,
私と何人かのJAXA派遣のメンバーは前から6,7列目くらいに座りました.
ふと前方を見ると,私の大ボスでもあるY先生が,最前列のVIP席に.
スゲー!
さすが世界のY先生.


写真撮影:JSF安藤さん
オープニングセレモニーがスタート!
写真の人物はセレモニーの司会者

オープニングセレモニーでは,偉い人の挨拶があったり,
フラメンコとかタップダンスとかの演舞があったり,
芸術家っぽい人がシャボン玉を使ったパフォーマンスアート?をやったり,
華やかなセレモニーでした.

オープニングセレモニーの後,じんじんさんとY先生のところへ挨拶に行ったら,
ちょうど,Y先生と話をされていた,先ほどのセレモニーの司会の人
と一緒に写真をとってもらえました.

なんかスペインの有名人のような感じでしたが,誰だったのかは,
謎です.

その後,同じ会場で,
Plenary Session #1 Heads of Agencies
があったので,それを聴いて,会場を出ると,
同じ研究室のH先生となるなるさんにばったり出くわしました.

その後,International Student Zoneに行ったり,
展示を見に行ったりしました.


ESAのローバ


JAXAのブース


打上の終了したM-Vの模型


アリアンスペースのブース

展示会場をひとしきり回った後,
Highlight Lecture #1
Voyager Explores the Final Frontier of the Solar System
Lecturer: Prof.Edoward C. Stone (California Institute of Technology)
を聴きに行きました.
内容は,Voyagerの深宇宙探査によって明らかとなった太陽系の外惑星や,太陽系のへりのあたりの話が中心で,太陽風と銀河風によって形成されるBow Shock(衝撃波)の説明に,講演者の先生が,自宅のキッチンのシンクで撮影した蛇口からの水の流れの映像を使って,分かりやすく解説していたのが,印象的でした.

そして,この日の夜は
Welcome Reception
が開催されたので,派遣学生のみんなで参加しました.
私たちがついたときには会場は,すでに多くの人で混み合っていて,
飲食物まで到達するのに困難を極めましたが,
何とかシャンパン(Cava)をゲットして,会場にいる
日本からの参加者の方や,他の国の学生に挨拶したりして,楽しみました.



IAC2006/Valencia 10/1(Sun) 1st day

2006-10-01 20:59:16 | Weblog
今日はIAC2006/ValenciaのOpeningに先駆けて, Student ProgramのKickoff Meetingが行われます.

IAC2006/Valenciaが開催される会場

このStudent ProgramはIACのイベントの一環として開催されるもので,
昨年の福岡でのIACではCANSAT ActivityやTreeworkshopなどが行われました.
(昨年度のIACの様子はココから1週間分を参照)
今回のIACでは昨年度のように,期間中を通してのイベントは行われないのですが,
IAC会場内に設けられたInternational Student Zoneで,ポスター展示や,
講演が行われたり,学生のDiscussionが行われたりすることになっています.
このProgramには,私たちJAXAからの派遣学生と同様にNASA,ESA,CSAからも
派遣学生が参加していて,さまざまな国の学生と交流を深めることが可能です.

今回はヨーロッパでの開催とあって,ESAからの派遣学生が多かったようでした.
今日は,まず最初の顔合わせとして,各機関の偉い人を招いての講演があり,
その後,何人かの学生のグループに分かれて,
各機関の偉い人に聞いてみたい質問を考えよう!
みたいなことを話し合うというイベントがありました.
自分が参加したグループは日本人4人,海外の学生6くらいという
わりとホーム的な環境だったのですが,
いきなりということもあって緊張してしまい,うまく話せたかどうか怪しいです.
日ごろの環境のおかげで話すこと自体には抵抗はなかったのですが,
めちゃくちゃな英語だったことは確かです.
そのあとKickoff Meetingが終わって,3時間ほど自由時間になったので,
何人かの学生で,IAC会場の隣にある水族館に行ってみることにしました.
一緒に行ったのは,自分,じんじんさん,もっさん,さーちゃん,
ひごちゃん,みうらみうれ,よっしーの7名だったと思います.確か.


IAC会場の隣にある水族館
魚のいっぱいいる水槽 大型水生哺乳類
セイウチかな?
大型水生哺乳類
名前が分からない

日本では見れない魚や水生生物に,本来の旅の目的も忘れて,しばしうっとり.
黄色いふぐ(みたいな魚)とかカラフルなうつぼ(みたいな魚)が印象的でした.

ここで,面白い水槽がありました.
日本近海に生息する魚を集めた水槽です.
(何種類かいたような気がするのですが,どんなのがいたか思い出せません.)
なんか足の長いかにがいたことは覚えています.
注目すべきはこの水槽の名前.



"The Samurai Temple"
直訳すると「侍寺」だろうか.
すごいネーミングやわ.
あと,案内ボードに書いてあるなぞの言葉
「つさち」
絵から察するにつなみ(津波)と書きたかったのでしょうか?

心の中でそんな突っ込みを思い浮かべつつ,よく見てみると…



日本の地図が本州だけー!!
スペインの人の感覚だと
北海道と四国と九州は別の国なのでしょうか?
謎です.

そんなこんなで,水族館を満喫して,
集合時間になったので,集合場所に向かうことに.
今日はJAXAからの参加学生と引率の方々と一緒にスペインディナーです.
みんなで自己紹介をして,
お酒;ビール(セルベッサ),ワイン,シャンパン(カバ)
を飲みつつ,楽しんでいると,



運ばれてくるどでかいパエリアの皿.
でけー!

バレンシアを代表するスペイン料理,パエリアに関しては,
>IAC2006/Valencia 10/4(Wed) 4th dayのFun Night
で詳しく解説することにしましょう.

とにかくうかまかったです.
大きなフライパン(?)の中のパエリアを取り分けて食べるんですが,
何杯もおかわりできて,おなかいっぱいになりました.
満足してホテルへ.
今晩は明日からの怒涛のスケジュールに備えて,おとなしく休むことにしました.

いよいよ明日は,Opening Ceremonyです.