Tsuruday

日記のようで
落書きから宇宙開発まで
なんでもありのblog。

JOZEFと行く能代への旅 ~エピローグ

2007-03-11 14:33:03 | Weblog
JOZEFと行く能代への旅が終わって約半年.

全ては,2006年8月19日
第2回能代宇宙イベントへの参加から始まりました.

詳細はこちらから
JOZEFと行く能代への旅
6日目
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4日目
3日目
2日目
1日目

そんないきさつで,自分たちのCANSAT JOZEFを能代の森の中にロストしたわけですが,
もうそのことさえ忘れかけていたこの日,

なんと!

研究室宛てに!!

CANSAT発見の電話が!!!

電話をしてくださったのは能代市森林組合の方で,
作業をしに森に入ったところ,森の中に落ちていたCANSATを偶然発見して,
九大まで電話して下さったとのことでした.

はじめは嬉しくて,
電話越しに何度もお礼を言って,
CANSATの状態を事細かに尋ねて,
こちらに郵送していただくことを伝えて,
ほっと安心したところで,



ふとした疑問が,


どうして研究室の連絡先が分かったのだろう?


よくよく思い出せば,


尋ねCANSATの貼り紙を残していたじゃないか!!


なんと,最後の悪あがきで,残しておいた張り紙のおかげで,
JOZEFはSSDLへとカムバックすることができたのでした.

発見していただいた能代市森林組合の方に心より感謝いたします.

数日後,送っていただいたCANSATを見ると,ところどころ錆びたり,
破損したりしていましたが,メインのマイコンの部分は無事で,
データの保存用に搭載していたコンパクトフラッシュはほぼ無傷でした.



帰ってきたCANSAT・JOZEF

早速,PCでデータを確認すると,飛行中のGPSデータが記録できていました.
そのほかのデータは,不安定な状態のソフトを載せいていましたから,
案の定記録には失敗していましたが,GPSのデータが取れただけでも,
良かったと思います.



GPSデータから得た2次元(緯度,経度)飛行経路データ




GPSデータをGoogle Earth上で表示したもの

この写真で観ると,競技フィールドを大きく外れ,森の真ん中まで飛んでしまっていることが分かります.

直線距離にして,約500m
気球からの放出高度が100~150mくらいでしたから,
滑空比L/Dが3.3~5程度.
風の影響が強かったとはいえ,
あまりにも驚異的です.

CANSATがうまく旋回できていれば,ゆっくりとスパイラルを描きながら,
降下できたんじゃないかなーと悔やまれます.

SSDLではCANSATプロジェクトは代々M1,B4で行っているので,
来年度のプロジェクトには直接的には関われませんが,
(もちろん,最大限のサポートはしていくつもりです)
この結果を,後輩たちが引き継いで,
来年度の能代で,雪辱を果たしてくれることを期待します.