Tsuruday

日記のようで
落書きから宇宙開発まで
なんでもありのblog。

宇宙兄弟 [連載開始]

2007-12-11 21:19:38 | 宇宙
5月に入院した記事をエントリして以来,サボってましたが,久々に.

週刊モーニングでNO.1号(2007年12月06日(木)発売)より連載の始まった宇宙兄弟というマンガに注目しています.
ふとコンビニで宇宙兄弟が表紙のモーニングを見つけて読んでみたのですが,

これが面白い.

作者の小山宙哉さんは,今作が初の週刊連載だそうですが,安定した印象を受けました.プラネテスやムーンライトマイルに続く宇宙開発をテーマとする作品として期待したいと思います.

講談社 モーニング公式サイト
http://www.e-1day.jp/morning/manga/uchu_kyodai.html



以下は,第1回を読んだ感想です.若干のネタばれを含んでいますので,ご注意を.



タイトルの通り宇宙を舞台として2人の兄弟が活躍していく物語のようですが,第1話時点で,弟の方はNASAの宇宙飛行士.一方,兄の方は無職と対象的な状況です.1話の半分くらいは兄弟の小学生時代の話が占めるのですが,これが今後の伏線になるのかなという感じの展開で,兄弟の心情の対比を描きつつ,ところどころで小ネタをうまくはさんでくるあたりが好印象でした.
1話の最後あたりで主人公(兄のほうかな?)がJAXAの書類選考に通るところは,次週以降も読みたいと引き込まれまるような展開で,早くも「ハマってしまった」感があります.
とりあえずは宇宙飛行士になるまでの過程,宇宙飛行士になってからの展開がどこまでリアルに描かれるのかというところに注目しようと思います.(まだ第1話時点では宇宙飛行士になるのかどうかはわかりませんが…)

プラネテスやムーンライトマイルのようにSF的な要素を含みつつ,宇宙開発の現状をリアルに反映した人間ドラマだったらいいなと.

宇宙好きな人はぜひ.

24才、網膜剥離。 9 ~退院して

2007-05-15 13:40:07 | 網膜剥離と眼のこと
入院生活を終え,無事に退院することができました.
ご心配をおかけした皆様,励ましのメッセージを送っていただいた皆様,わざわざ足を運んでお見舞いに来てくれた皆様にこの場をお借りして報告すると共に,感謝の意を述べせせていただきます.
ありがとうございました.

まだ,左眼の視力低下の影響が大きく,眼球運動がまだ完全には回復していないことから,モノが2重に見える症状は続いているのですが,なんとかやれてます.
あと2ヶ月間くらいは定期的に通院しなければならないようですが,事務作業適度であれば問題ないということで,100%の戦力ではないですが,なんとか研究室・プロジェクトに復帰することができました.
しばらくは60~80%程度で,徐々に慣らしていこうと思います.

この土日は静養するため,実家に帰ってゆっくりと過ごしていました.久しぶりにゆっくりする時間が取れたため,実家の近所や高校の周辺を散歩していたのですが,ちょっと見なかった間に大きく様変わりしているところがあったりして,懐かしさと寂しさが入り混じったような複雑な気持ちを味わってきました.

研究室に戻ってきたら,棚上げしていた仕事が思いのほかたくさんあって,ちょっと焦ってしまいそうですが,ゆっくり少しずつ片づけていこうと思います.
昨年度までが飛ばしすぎて逆にオーバーヒートしかねない状況だったので,これからは,

「焦らす着実に」

をモットーにやっていかねばならないようです.

24才、網膜剥離。 8 ~レーザー治療

2007-05-08 13:38:23 | 網膜剥離と眼のこと
入院中に診察や治療でいろんな痛いことを経験してきましたが,最後まで慣れることができなかったのが,レーザー治療です.今日,このレーザー治療が全て終了しました.

眼という敏感な感覚器官ゆえにこれまで受けた医療行為の詳細を紹介するだけで,苦手な人には目を覆いたくなるくらい痛い話になってしまうのですが,このレーザー治療だけはあえて,紹介したいと思います.

どんな治療かと言うと,網膜の剥がれかけているor今後剥がれそうな弱い場所に眼の外側から,レーザーを打って,瘢痕を作り,剥がれるのを予防するという治療です.この表現だと,対していたそうな感じはしませんが,要するにレーザーで網膜を焼いて火傷みたいな状態にしてくっつけているということです.

この治療の一部始終をあえて紹介させていただこうと思います.

まず,眼底検査を受けるときの台みたいなとこに顔を乗せて,対面に座った眼科医の先生がレンズをのぞいて,眼底のレーザーを照射する部分を確認しながら,レーザーのトリガーを入れるんですが,まず,眼を強制的に開かせる器具が痛いです.いちおう,器具を取り付ける前に麻酔の眼薬をさしてもらえるんですが,効き目は微々たるもので,多少のごまかしくらいにしかなりません.眼に挿入される部分は,コンタクトレンズみたいなものになっていて,眼に触れる感じはそう違和感はないのですが,先生が執拗にぐりぐり押さえつけてくるので,思わず,顔が後ろにのけぞります.

そして,その状態でレーザーが打たれるわけですが,1回のレーザーの照射時間はほんの一瞬(数十msecくらいだと思う)で,針のさき(よりももっと小さいのかもしれない)くらいの範囲がレーザーで焼かれます.

この時の痛みが,

かなり痛い.

例えるならするどい針が飛んできて眼球の奥に突き刺さるような感じです.
この治療を数回受けましたが,これまでの通算で,左が400発,右が300発くらいレーザーを打たれと思います.左眼は,手術で元に戻った部分の補強として,右眼は,網膜剥離になる可能性のある部分の予防として,この治療を受けた訳ですが,何が怖いって,レーザーの光が見えるところ.
目の前が緑色に光ったと思ったら,激痛.
当然,治療を受けている間も,眼は見えていますし,強制的に開けられているせいで,眼をそむけることもできない.

レーザー治療を受けている間は,叫び声をあげたくなるくらい痛いんですが,まさか病棟で大声をあげるわけにもいかないので,心の中で叫んでました.あと気を紛らわすために,レーザーの回数をカウントしてました.意外と冷静なように感じるかもしれませんが,連続する苦痛を少しでも軽減するには,その苦痛が続く間,その苦痛とまったく関係のない所に意識をもっていって,その苦痛を客観的に見るようにするとよいのです.(経験則)

1回の治療時間は5分くらいだったと思いますが,何時間も続くように感じて,かなりつらかったです.
先生は先生で,いちおう痛くないか尋ねながら治療してくれるのですが,

「痛いです」

と申告しても,

「ちょっと我慢してね」

とか言いながら,淡々とトリガーを入れてるし….
反対の眼は,周囲の様子が見えているのですが,先生が,レーザーのメータをいじったと思ったら,次に来る一発がめちゃ強烈だったり.
さっきのは絶対レーザーの強さをあげたんだなと鈍感な俺にも分かります.
そんな恐怖と痛みと戦い(?)ながら治療を受けるわけですが,
あまりに痛みをこらえきれない様子だととさすがに先生も手を止めて,間に休憩をはさんでくれるのですが,

「あと最後にほんのちょっとだから我慢して」

と言われてから,50発も打たれたのはひどいと思いました.

『ちょっと』じゃないし…

治療を受けている間は,治療を受けている方の眼から涙が流れて止まらないんですが,治療が終わっても1時間くらいは,この痛みで涙が流れっぱなしです.

ベテランの看護師さんにこの治療のことを話していたら,やはり苦痛に感じている患者さんは多いらしく,患者さんの間で,

『殺人光線』

と呼ばれていることを教えてもらいました.

殺人て…
悪の組織の秘密兵器か.

まあ,この治療で死ぬことはないと思いますが,死ぬくらい痛いよってことなんでしょう.

最後に,ここでの記述内容はあくまでも,私の主観に基づくものであり,人や症状によっては,そう痛みを感じないこともあるかもしれないということを付記しておきます.

でも多分,10人中8人は苦痛と感じると思う…

あー,もうこの治療は2度と受けたくない.

眼は大切にしなきゃいけないなと実感させられました.
あと3日で退院です.

24才、網膜剥離。 7 ~リハビリ中

2007-05-06 13:36:51 | 網膜剥離と眼のこと
先日眼帯が外れて,自分の左眼の状態を鏡で確認しましたが,
見た目はかなりグロいです.

充血しているなんてもんじゃなく,
特殊メイクとかの作りものみたいです,

とはいえ,痛みもほとんどなくなっているので,後は時間が経てば元に戻るのでしょう.

両目でモノを見ることができているわけですが,手術した方の左眼はまだ焦点が定まっておらず,ピンボケ状態.
また,右眼と焦点がずれているので,モノが2重と言うか2つに見えます,

と言う訳で,左眼の視界が加わると現状では邪魔なだけなので,見ることが必要な作業のときには結局左眼を覆って,右眼だけで見ている状況です.

まだまだ,回復には時間がかかるようですが,焦らず気長にリハビリに取り組んでいきたいと思います.

24才、網膜剥離。 6 ~手術終了

2007-05-03 02:04:31 | 網膜剥離と眼のこと
おととい5/1に手術が終わって,今日で3日目です.
手術も無事成功したようで,今は問題なく入院生活をおくれています.

網膜剥離の手術には,剥がれた網膜を元に戻す方法として,
硝子体と呼ばれる眼の内部にガスなどを入れて,内側から行う方法と,強膜と呼ばれる部分を眼球の外側から押して網膜の剥がれようとする力をキャンセルする外側からの方法との2種類があるそうですが,私が受けた手術は,2つ目の外側からの方法でした.

医学用語で言うと,

術式;網膜復位術,網膜裂孔閉鎖術,強膜内陥術

と言う手術でした.

この外側から行う方法は,主に若い人の網膜剥離の場合に用いられることが多いそうですが,かなりの痛みを伴うため,全身麻酔で行われるのが普通だそうです.
私の場合も,全身麻酔でした.
最初聴いた時は,まさか全身麻酔になるとは想像してもおらず,驚きましたが,眠っている間に手術が終わるということで,少し不安も和らぎました.
手術時間は1時間半の予定でしたが,術部が広かったため,実際には3時間に及ぶ長丁場でした.
(とは言っても私は眠っていただけですが)

全身麻酔で意識を失うのは初めての経験で,どんな感じだろうと期待と不安が入り混じっていましたが,手術室で麻酔医の先生と2,3言,言葉を交わしたと思ったら,次の瞬間,病室のベットの上で,左眼には眼帯,口には酸素マスクをつけて,全身もろもろの装備が取り付けられていました.
手術を受けたその日一日は,まだ麻酔が効いていて意識がもうろうとしていましたが,その日のうちにもろもろの装備も外れ,自分で歩くことができました.

次の日は朝一で術後の診察.まだ自分では左眼を開くことができなかったので,こじ開けられての診察でしたが,手術した部分は問題ないとのこと.
手術直後は,眼の痛みも強く,自分ではあけれない状況でしたが,今では,痛みも和らいでいます.
まだ,左眼には眼帯がつけられていて,自分では見え具合を確認できていないのですが,手術した部分の癒着を防ぐためにも左眼を動かしていてくださいとの指示で,こうして日記を書いたり,ネットを見たり,雑誌を読んだりして,リハビリを始めています.

まだ,いつ退院できるかどうかとうことは決まっておらず,眼の経過次第ということですが,まずは,左眼の眼帯が外れるのを目指して,リハビリ生活を送りたいと思います.
早く眼帯がとれて,両目でモノが見れるようになるのが待ち遠しいです.

24才、網膜剥離。 5 ~入院当日

2007-04-27 21:31:32 | 網膜剥離と眼のこと
今日は早起きして出かけた.
入院できるのは昼からということだったが,早く目覚めてしまって落ち着かなかったので,いい機会だと思って,入院前の病院の外での自由な時間を満喫することにした.散歩したり,吉野家に行ったり,スタバに行ってまったりと過ごしたりした.
その後,100均に行って,タオルや箸,コップなど,入院生活に必要なものを購入して,大学病院へ向かう.

大学病院の入院病棟は,外来病棟に比べると,新築で小ぎれいな感じがした.入院の事務手続きを終えて,眼科の病棟へ.まず,眼科の病棟につくなり,腕に氏名と入院患者の識別するための番号,バーコードの入ったリストバントを装着された.このリストバンドは退院するまでは外せない仕様になっている.これは,投薬や点滴,処置,手術の際に患者さんの取り違いを防ぐ目的があるのだが,入院してみて確かに効果的なシステムだということが実感できた.
その後,担当の看護師さんに連れられて,入院する病室へ.担当の看護師さんは,1年目の新人さんだった.病室に入って,担当の看護師さんから入院生活の説明を受けて,病棟のオリエンテーションに行った後,今度は,眼科医の先生が来て,眼の検査やら,診察やら,手術の説明やらがあった.

主治医の先生は女医さんだった.
症状と手術の説明は,主治医の先生とベテランぽい男の先生から行われた.
私が受けた説明をまとめると,

・左眼の網膜剥離は,1年くらい前から始まっていたらしい.
・網膜剥離になったことと眼の疲労(使いすぎ)は関係ない.
・眼の変性部(クラックのあるところ)から裂孔(クラック)が伸展して,剥離に至った.
・左眼の剥離は,強膜内陥術という手術を行う. 
・手術は全身麻酔で行われ,手術時間は,2~3時間.
・右眼の変性部にも今後の網膜剥離の予防のため,レーザー治療を行う.
・術後2~3ヶ月は運動は控えたほうがよい.
・術後は手術の影響で一時的に近視が強くなる.
・人によっては再発の可能性があるので(非常に少なくはあるが),今後定期的に検診を受けたほうがよい.

というような事が主だったと思う.
私が受けることになった「強膜内陥術」という術式は,剥離した部位を復位(元にもどすこと)するために,眼の外側にシリコン製のインプラント(バックル)を埋め込んで,眼を外側から押して治すというものらしく,基本的に,一生シリコンを埋め込んでおくことになるそうだ.網膜剥離の術式としては,古典的でよく用いられるというだったが,具体的な手術のやり方が分かると,これまでは考えもしなかった手術への不安や恐怖が大きくなってくる.

眼にシリコン….

そんなもの入れても大丈夫なのだろうか?
痛みはどれくらいあるのだろうか?
湧き上がってくる不安なことを先生に尋ねたら,その1つ1つに非常に丁寧に分かりやすく説明を加えてくれた.インフォームドコンセントというやつだろうか.

説明の一番最後に,

「今,衛星プロジェクトでばりばり働いているのですが,退院後はこれまでのように働いても大丈夫でしょうか?」

と尋ねたら,

ベテランっぽい男の先生から,

「働きすぎと網膜剥離は関係ありませんから,治ったら心おきなく働いてください.衛星を完成させないといけないでしょう.」

と太鼓判を押されたので,退院後は問題なく復帰できるのだろう.

よかった.

完治することが分かって,それまで漠然と湧き上がっていた手術を行うことへの恐怖が少しは解消されたように思う.

次から次に慌ただしくて,自分が入院患者だということにあまり実感が持てない程だったが,終わってみるとあっという間に流れていた1日だった.

手術は5/1(木)の朝の1番はじめに行われることになった.
明日からの3日間は,手術のための検査と事前処置が行われるとのことだった.

長い一日だった.

24才、網膜剥離。 4 ~入院を明日に控えて

2007-04-26 21:58:51 | 網膜剥離と眼のこと
月曜に診断を下されてから,今日で3日が経過して,この症状に対する心構えというか向き合い方もだいぶ変わってきている.研究者のはしくれとしての性分からだろうか,自分のこの症状がどういうものなのか調べたくてしょうがない.これは,症状への恐怖からではなく,単純な知的好奇心からきているとでも言ったらいいのだろうか.こうやって,客観的に見始めると,自分の視野が欠けている事実が,対して気にならなくなる.決して症状がなくなった訳ではなく,生活に不便なことには変わりないのだが,漠然とした恐怖という感じは薄らいできている.視野が欠けていることで,不自由な感じはあるのだけれども,何というか,研究対象としての見方だろうか?自分でもあきれてしまうが,疑問を感じたものに対して,まず最初に探究心がわきあがってきてしまうという性格(バイアス)が,今回は幸いしているというところだろうか?

早速,インターネットで網膜剥離について調べてみる.医学系のサイトで,症状と治療方法を図解してあったり,網膜剥離の手術の体験談を綴ったブログや個人サイトなどをいくつか回ってみたのだが,イメージがつかめると,だいぶ気持的にも冷静に見れるようになっていた.

1つのことで冷静になると,他のことにも冷静になれるもので,気になるのは,新しく入った4年生のこと.ちょうど1週間前,研究室には新4年生が配属になったばかりだった.4年生はもう研究室には慣れたのだろうか?今年は,4年生への対応がかなり丁寧なので,戸惑ってはいないと思うが,早く自分で動けるようになってもらいたいものである.自分が4年で入った時も,昨年の4年生の時も,研究室に入ったその日から,ゼミと会議の連続で,辟易したものだ.しかも,よく分らないままに,衛星の担当を決めなくてはならなかった.ちなみに,私の場合,そこで決まったものに,今では1つも関わっていないから,やるせない.そこで,今年は,4年生にやりたいことの希望をとって,時間を掛けて配属を決めることを提案した.本来なら,今週中に決定されるはずだったのだが,私が入院することになって,決定は先送りになってしまったようだ.
もう少し時間をうまく使えれば入院する前に,4年生の配属やケアもうまくいったかもしれないと,反省している.

明日から入院だというのに,そのことはすっかり頭になかった1日だった.


24才、網膜剥離。 3 ~大学病院での診察

2007-04-25 21:10:16 | 網膜剥離と眼のこと
今日は,大学近所の眼科医からの紹介を受けて,大学病院の眼科の外来を受診しに行った.近所の眼科医の先生の話では,即入院になるだろうとのことだったので,入院道具一式を携えて,外来を受診する.

大学病院を受診するのは,生まれて初めてのことで,人が多くて,待ち時間もちょっと長くなりそうだなくらいのことしか想像できていなかった.
朝9時に総合窓口みたいなところで受付を行って,眼科の外来に行くまでに約1時間待ち,眼科を受診するまでに約1時間待ち.とにかく,待合室にいる人の数が,半端じゃなく多い.これだけ大きな設備をもつ大学病院であることを考えると,仕方のないことかもしれないが,1つ1つの検査の間に30分以上は待たされたのは,想像していなかった.視力検査,眼圧測定,視野検査などを受けて,最後に眼科医の先生の診察を受ける.この一連の流れは,ものすごくシステマティック,悪く言えば,事務的だった.流れ作業のように進んでいて,何のための検査なのかきちんと把握できないうちに次に行かされて.効率が重視されているのは実感できた.入院のための検査に至っては,カルテみたいな書類を渡されて,自分でそれを持って各検査(採血,胸部X線,心電図)に行って来させられた.このスタイルどっかで見たことあるなーと思ったら,学生定期健康診断の流れに似ている.学生定期健康診断も,自分で各チェックポイント(身長体重,内科検診、胸部X線,心電図など)を回るのだ.確かに,患者さんの多い状況では,回転率を上げるとでも言うのか,1人1人の診察を効率よく行わなければならないのだろう.部分的に見ると,悪いところもあるのかもしれないが,全体的にとらえると,このようにして効率を上げることは,望ましいことなのかもしれない.
などと,(まだまだ,はしくれではあるが)研究の道に生きる者としてのくせで考えていたら,自分の症状のことなど,すっかり気にならなくなっていた.昨日まではかなり主観的だったが,今日,いざ診察を受けてみると,自分の症状を客観的に見れていることに,自分でも驚きを隠せない.

終わってみれば,今日は,入院のための検査だけで,特に症状に関する説明,手術に関する説明はなかった.そのへんの詳細に関しては,入院してから説明があるのだろう.
てっきり,そのまま入院かと思っていたら,金曜から入院してくださいと言われた.せっかく準備してきたのに,という思いもあったが,入院してしまうと,研究室にも行けなくなるし,まだ,仕事の引き継ぎでもやり残したように感じることがあったので,使える時間が増えてよかったような気もした.

私の網膜剥離との闘い(入院生活)は改めて金曜からスタートすることになった.

24才、網膜剥離。 2 ~入院の前に

2007-04-24 21:17:48 | 網膜剥離と眼のこと
今日も大学に出てきて,私が抱えていた仕事の入院する間の割り振りをやった.

とはいえ,よくよく考えると世間は今週末からゴールデンウイークに入るので,実質的には,そこまで問題ないかなとも思ったが,でもやはり,このタイミングで2週間も抜けなければならないのはつらい.5月は大きなイベントが2つもあったのに.

私が心配しているのは研究室で取り組んでいる衛星開発プロジェクトへの影響だ.
2年前に研究室に配属されてから,これまで,生活の中心だったプロジェクトだから,それに対して,迷惑をかけてしまうことは,ものすごく心苦しかった.決して楽しいことばかりではなく,悩んだことも苦労したことも投げ出したくなったこともこれまで何度もあったが,それでも諦めたことはないのに.やりたくて参加しているプロジェクトだから,やれなくなってしまうとつらい.これならまだ悩んでがむしゃらにやっている時の方が,動けている分だけましだと思う.

「自分たちの手で作ったものを宇宙に」

それだけの思いでこれまで苦しさにも耐えて必死でやってこれたのに.

何故,今,このタイミングなんだろう.

考えれば考えるほど,泥沼にはまっていく.

研究室のみんなの前では,冷静に引き継ぎの仕事をこなして,自然と明るくふるまっていたが,一人になるとどうしようもないやるせなさがこみあげてきて,何も考えられなくなる.
帰り道,バス停から自宅までの夜道を一人歩きながら,

なんで俺が…,なんで今このタイミングで…

と,どこにもぶつけようのない感情を吐き出していたら,涙がとめどなくあふれてきて,冗談みたいだけど,泣きながら歩いて帰った.

でも,やっぱりみんなの励ましは心強い.
研究室のみんなも先生方も,私のがんばりすぎる性格とプロジェクトへの不器用な情熱をちゃんと理解してくれていて,

こういう状況だからこそ今はしっかり休め

と言ってくれたことが,嬉しくて,その言葉にいくらか救われた.

とにかく今自分が専念しなければならないことは,網膜剥離を治すこと.
明日,大学病院に行って,診察を受けてからがスタートだ.


24才、網膜剥離。 1 ~はじまり

2007-04-23 21:53:16 | 網膜剥離と眼のこと
唐突ですが,網膜剥離を患いました.
まさか24才の自分の眼にこんな症状が現れるなんて思いもしませんでした.

この一連の記事では4/23に眼の違和感に気付いて,近所の眼科医を受診し
網膜剥離の診断を受けるところから,入院・手術を受け,視野が回復するまでの間に私が経験したことをご紹介したいと思います.

この記事を書いている5月下旬現在,私の眼の状態は網膜剥離を患う前と同じくらいまで回復しており,日常生活に支障はありません.この1か月の経験を通じて,今では,正常に眼が見えるということのありがたさを心から実感しています.

ここからは,入院中にとっていたメモを元に,網膜剥離がどういう症状なのか,どのような治療を受けたのか,入院生活はどんなものだったのか,ということを日記形式で記事にしていきます.

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今朝,昨日より違和感のあった左眼を診察してもらうため,大学からも程近い眼科医を受診した.

そもそものきっかけは,昨日,久しぶりにコンタクトレンズを着用したことから始まる.昨日は,切らしていたコンタクトレンズを買いに行った.私は,普段はメガネをかけているのだが,たまに1日使い切りタイプのコンタクトレンズを使用している.コンタクトレンズを購入するために,コンタクトレンズ店に併設されている眼科を受診して,試しにコンタクトレンズを着用させてもらった.すると,左眼の視界に何か「違和感」が.左眼の左上方270~360°の領域が白っぽく見える.

なんだコレ?

メガネをしているときは気付かなかったのに.なんかおかしい.
その時は,コンタクトの表面にごみでものってるのかなくらいにしか思わなかったのだが,帰宅して,コンタクトをはずしてみても,何か左上方が見えにくい.

次の日朝起きると,左眼の見えにくい領域が大きくなっているような感じがした.

そういう訳で,眼科に行くことを思い立った訳だが.
実は,思い当たる節はあって,2年前コンタクトを作りかえる時に,検査してもらった眼科医から“網膜格子状変性”という診断を受けていたのだ.
これは,網膜に変性と呼ばれる悪いところ(工学的に例えると,クラック(亀裂)のできはじめみたいなもの?)があって,年を重ねていくと,網膜剥離に発展する可能性がありますよ,と言うことだった.その時の診断では,網膜剥離になるとしても,この状態からなら,20年,30年先のことなので,安心してくださいと言われていたので,今回のこの症状は,格子状変性が少し悪化したのだろうという程度の考えで,ちょっと噂に聞いていたレーザー治療かなんかを受けなければならなくなるのかなぁくらいにしか想像できていなかった.

近所の眼科医で,まず普通に診察を受ける.そこで,眼底検査を受けることになって,瞳孔を開く点眼薬を入れられる.眼底検査とは,瞳孔を開いて,眼の奥(底)の網膜などの状態を検査するもので,眼科を受診したことのある人ならわかると思うが,先生と眼を見るための顕微鏡のようなもののついた台をはさんで向かい合わせで座って,眼を診察される(覗かれる).

診察してもらった先生は女の人だったが,診察を終えての最初の言葉が,

「網膜剥離です.それもかなり進行していて,今すぐ入院・手術が必要です.」

だった.

全く予期していなかった答え.

正式な診断結果は,

「左眼・裂孔原性網膜剥離」

診断を受けた直後は,頭が一瞬で真っ白になって,何が何だかよくわからなかった.心のどこかで,そんな訳ないと強く否定したい気持ちと,やっぱりそうだったのかという気持ちが複雑に入り混じっていたせいかもしれないが,先生に対してものすごくすっとんきょうな返事を返していたような気がする.やるせない気持ちを先生にぶつけてもどうしようもないのだが,俺からの一通りのリアクションを受けて,

「もう少し早く気付いて来院されていたらよかったんですよ」

と言っていた先生の悲しそうな表情が印象深い.
その後,何とか心を持ち直して,先生からの説明を聴く.
・左眼の網膜が半分くらい剥離していること.
・すぐに手術が必要な状態であること.
・手術を受けるには,大学病院のような大きな病院に入院しなければならないこと.
・入院期間は,2~3週間程度だろうということ.
・手術自体は,全身麻酔で行われるだろうということ.
などが主な内容だったと思う.入院することに決めた大学病院の診察日が水曜らしいので,入院するための準備を整えて行ってくださいと言われる.それまでは,自宅待機らしい.その後,入院する病院への紹介状と診断書を出してもらって,眼科医を後にする.

今の時点での正直な感想は,怖い.
そして,何が何だかよくわからない.

診察を受けた後,まず研究室の先生に電話で連絡を入れる.
眼科医の先生からは,今日・明日で残務処理をして,入院する前に心残りがないようにしなさいと言われたので,研究室に出ていくことにした.普段は原付で,通学しているのだが,さすがに怖かったし,瞳孔を開く点眼薬をさされたばかりで,視界がぼやけていたせいもあって,バスで大学へ.

そこで,先生と何人かの学生に網膜剥離という診断を受けたことと明後日から入院することを告げる.先生は,何も考えずに眼を直すことだけを考えなさいと言ってくださった.正直なところ,今,自分が抱えている仕事(タスク)は重すぎる.ここで2週間以上も抜けることになってしまうと,研究室のみんなに迷惑がかかることは確実なのに,そうせざるを得ないことが,悔しくて,やるせなくて,なぜ,今このタイミングで網膜剥離になったのか,それを考えると,網膜剥離であること自体より,この入院によって,周りのみんなに迷惑をかけてしまうことがつらかった.

残務処理とはいっても,実質,やりかけの案件が多すぎて,どれだけ片付けられるか分らないが,入院するまでは,網膜剥離のことは深く考えないようにしようと思った.