Tsuruday

日記のようで
落書きから宇宙開発まで
なんでもありのblog。

IAC2006/Valencia 9/30(Sat) スペインへの出発

2006-09-30 20:56:49 | Weblog
今日は,成田空港に朝9時30集合だったので,
朝の7時に東京駅から成田エクスプレスで成田に向けて出発しました.
今回の旅では,日本国内の大学から全18名の学生が参加することになっており,
成田空港で待ち合わせて全員で出発します.
成田に着いて,集合場所で,私と同様に派遣学生で参加することに
なっていた研究室の先輩じんじんさんと合流.

そのあと,しばらくして参加学生が全員そろい,
出国手続きを終えて,飛行機に搭乗しました.
今回のスペインまでの空路は,成田からパリのシャルルドゴールまで12時間
そのあとシャルルドゴールからスペインのバレンシアまで2時間
という移動だけでほぼ半日がかりの空の旅です.
もちろん,こんな長時間飛行機に乗るのは初めて.

パリまでのフライトでは個人個人の座席に個別のモニタがついてました.



飛行機のフライト情報の画面.8インチくらい.
この画面で映画や,音楽番組,ゲームが楽しめる.

前日ほとんど徹夜状態だったので,
離陸後すぐに爆睡.
機内食が運ばれてきたのも気がつかない程でしたが,
隣の座席だった同じ派遣学生のまさやんさんが起こしてくれたおかげで,
食事を逃さずにすみました.

そのあと,座席モニタで映画を見たり,
(なぜか山崎まさよし主演の8月のクリスマスがフランス語字幕でやっていた.
フライト時間があまりに長かったため2回も見ました.)
ヘッドフォンで音楽聴いたりしてたら,
パリのシャルルドゴール空港に到着.
乗換の時間がほとんどなかったせいで,シャルルドゴールでは,
写真を取れませんでしたが,せっかくパリ経由で来れたので
パリっぽい写真を撮っておけばよかったとちょっと後悔してます.

パリからバレンシア間の飛行機は,737やMDのような通路が中央のみで3席2列の
国内線でいうと地方から地方に行く便でよくあるタイプでした.

んで,バレンシア到着.
空港からバスで市街地に向かう頃にはすっかり暗くなっていました.
途中バスの中から見えるヨーロピアンテイストの街並みに,
延べ14時間のフライトで疲れていたみんなのテンションも徐々に上がってきます.
スペインと日本の時差は7時間あり,時差ぼけ気味の人もいましたが,
私の場合は既に1週間ほど前からスペイン時間で生活していたので,
(単に生活が不規則なだけ)
時差ぼけになることもなく,そのまま,スペインの生活時間に順応できました.

この日は,ホテルにチェックインしてそのまま就寝しました.
いよいよ明日からIACが始まります.

IAC2006/Valencia 9/29(Fri) プロローグ

2006-09-29 20:55:55 | Weblog
どういうわけか,Spain/Valenciaで開催される

57th International Astronautical Congress (IAC2006)

という宇宙関係の国際学会に行けることになってしまいました.
まず,この旅について語る前にここに至るまでの経緯を説明しなければならないでしょう.

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昨年度卒業研究でやった内容に関して研究室の助教授の先生(ボス)から
IACでの口頭発表に申し込みなさいというお達しがあったのが今年の3月でした.
そのときはまさか自分が国際学会で発表するという実感などありませんでしたが,
その後,Paperのアブストがacceptされたという旨のE-mailをもらって
IACに参加できることがいつのまにか決まっていたのです.
ところが問題はあって,うちの研究室からは学生4名が申し込んでいたのですが,
研究室の予算ではとても全員をSpainまで連れて行くことはできないというお達しがあり,
半ば参加は諦めていました.
ボスからのお達しは,

「旅費は自分で稼げ」

という事で、JAXAのIAC学生派遣プログラムに応募することになったのです.
昨年度福岡で開催されたIACにもこのプログラムで参加したのですが,
まさか今年もこのプログラムで参加できるなんて,思ってもいませんでした.

今年話題の言葉で言えば「予想外」連発の今回の旅だったわけですが,
出かける前からこんなに「予想外」が多かったなんて…

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そんなこんなで,今日は東京に来ています.
始発で空港まで行って,朝8時の飛行機で空港へ.
昨日まで,プレゼンの準備に追われて,ぜんぜん旅行の準備をしていなかったので,
今日は必要なものを買ったり,現金をユーロに換金したりしなきゃいけません.
東京に到着後,まず東京駅近くの銀行で換金とトラベラーズチェックの購入,
ドンキホーテで下着やら靴下やら買って,旅の支度を終えたところで,
時間を見ると,昼の3時くらいでした.
やることがなかったので,
(正確にはプレゼン作成と言う現実から逃げてるだけですが)
浅草まで行ってみることにしました.

雷門 仲見世通り 浅草寺

おみくじを引いたら,


凶でした.
これから旅立つのに旅行の項目が万事悪て…
この旅で起こるトラブルへの警鐘なんでしょうか?

こういうのはあまり気にしない方なので,そのときは特に気にも留めていませんでしたが,
あとから考えると,このスペイン行きで壊れることになるPCのことを暗示していた
のかも知れません.

(あとで分かったのですが,浅草寺は日本一凶が出る確率が高いのだそうです.)

定番の浅草寺,仲見世通りに行ったあと,隅田川の川岸を軽く散策しました.

吾妻橋 桜橋 某ビール会社社屋

そのあと,都内のネットカフェで学会発表で使用するプレゼンにちょこっと手をつけて,
今日一日を終えました.

明日はいよいよ出国です.

HIT-SAT CW受信成功

2006-09-23 23:10:32 | Weblog
本日打ち上げに成功したM-V-7のサブペイロードとして搭載されていた
北海道工業大学,北海道大学によって開発されたCubeSat,HIT-SATのCWの受信に
うちの地上局でも成功しました.

私はHIT-SATのCWを受信するため昨日からスタンバイしていましたが,
研究室のみんなはM-V-7の打ち上げ見学に行っていました.
(私も行く予定でしたが,地上局のスタンバイと論文を書き終えるという
使命があったため,残念でしたが諦めました.)
午前6時の打ち上げから約10時間以上後の17時と18時のパスでCWを取るため,
M-V-7の打ち上げ見学からフルスピードで戻ってきた地上局担当の先輩と
準備を進めました.

この日の運用はちょっと特別で,
なんと北海道工業大学,北海道大学のHIT-SAT開発チームのメンバーの方が4名も
見学に来られていました.
なんでも,M-V-7の打ち上げを見に来られた帰路でうちの地上局に
寄って下さったとのことで,製作した人たちの期待のまなざしを受けつつ,
運用を行ったわけです.
17時のパスでは,想定していた周波数よりズレが大きかったことから
CWを受信することはできませんでしたが,18時のパスではHIT-SATのCW信号を
受信することができました.

その後,北海道工業大学,北海道大学のHIT-SAT開発チームのメンバーの方と
一緒に親睦・打ち上げ成功祝いを兼ねた飲み会に行き,お互いの衛星開発について
情報交換をすることができました.なによりHIT-SATの成功直後とあって,
北海道工業大学,北海道大学のHIT-SAT開発チームのメンバーの方の
テンションはかなり高かったようでした.

最後になりましたが,
北海道工業大学,北海道大学のHIT-SAT開発チームのみなさま
HIT-SATの打ち上げ成功おめでとうございます!
今後ともますますのご発展をお祈りしています.

東京で再会

2006-09-20 00:51:30 | Weblog
今日はちょっとした用事で東京に行ったのだが,
時間がとれそうだったので,東京の大学に通っている
小学校からの親友と酒を飲みに行くことになった.
こっちから誘っておいて申し訳なかったのだが,
先約の時間が押して,いきなり待たせてしまう.(ほんとスマン)

久しぶりに会った友人はインターンシップに行っているらしく,
スーツ姿で,一見するとサラリーマンみたいだった.
新宿の飲み屋で,酒を交えて
お互いの近況,研究について,これからのこと,
最近のネットでの流行りや恋愛観など
他愛もない話に興じる.
3時間くらいは話をしていたと思うが,振り返ってみると
あっという間のできごとだったように感じる.

普段はなかなか会うことができない友人だけど,こうやって酒を飲みながら話をすると,
何ヶ月とか,何年とか,会っていなかったタイムスパンを一瞬で飛び越えて,
昔の懐かしさがよみがえってくるんだよなぁ.
そんなに長いこと会ってないってわけでもないけど,しみじみ感じるんだよな.

なんか吉田拓郎とかの曲の歌詞みたいだ….

これからも機会があったら飲みましょう.


近況まとめ

2006-09-01 22:35:53 | Weblog
最近体調が思わしくない日々が続いてます.
一度にいろいろな転機が訪れていることが少なからず影響しているのかもしれません.
(8月の反動がきているという事実も否めません.)

今月は先月以上にハードになりそうな予感がしています.
まずは前半2週間で3つの論文とポスターを1つ仕上げなくてはなりません.
ほんとに終わるのか不安ですが,やれるだけのことはやってみるつもりです.
先月はいろいろと走り回って活動していた1ヶ月だったのですが,
今月はデスクワークに追われる1ヶ月になりそうです.

そろそろ自分の体調が気になりだしてきたので,
今月はカフェインやタウリンの力はなるべく借りないようにしたいと思います.


8/30

2006-08-30 23:24:32 | Weblog
今日は久しぶりに旧友と会ってきました.
約1年ぶりの再会.
いつもの店でいつもの曲を聴きながら軽く飲んできました.

しかし,久しぶりに会った旧友はすごいことになってました…
法学部を卒業したはずなのに,服飾関係のデザインの勉強をやってるって…
5年前とは全く方向性が逆ではないかい?
ともあれ,最近何かとがんばってることが多いみたいで,
俺も負けてられないなと思いまいした.

JOZEFと行く能代への旅 6日目

2006-08-20 23:23:01 | Weblog
この日の捜索はまず装備を整えることから始めました.
昨日はビデオの映像からCANSATが着地したと思われる場所の辺りを
がむしゃらに歩き回って探していましたが,
今日の捜索ではポイントを絞って探すことにしました.
まず,ホームセンターで方位磁石とロープを購入し,
再び能代宇宙イベントの会場へ.
ビデオの映像では森の入り口からCANSATが着地した位置までの
奥行き方向の情報を得ることが難しかったので,
方位磁石でその方向を確かめながらロープを伸ばしつつ直進して行き,
CANSATをロストした方向に絞って捜索を開始しました.
この日は会場の撤収作業も行われており,
なんと,秋田大学と東海大学のあわせて3名の方が捜索を手伝ってくださいました.
あの場ではきちんとお礼をすることができませんでしたが,心より感謝申し上げます.
ロープを伸ばして進み,森の入り口から約200mほど直進したところで,
竹林にぶつかってしまい,そのまま進むことができなくなりました.
みんなで話し合った結果,こんなに奥には来ていないだろうという結論で,
戻りながらの捜索に最後の望みを託すことにしました.
これだけ歩き回って地面付近に見当たらなかったことから
木のてっぺん辺りに引っかかっているのではないかと思い,
目を凝らして上を探しましたが,結局見つけることができませんでした.
パラフォイルの色が白色だったこともあって,森の中から上空を見上げると
木々の間から見える雲がパラフォイルのようで,何度も「見つけた!!」と言いそうに
なってしまいました.せめてパラフォイルの色が白色ではなく派手な色だったら,
もしかしたら見つけることができたのかもしれないと思いました.
最後の最後までみんな見つけたいという気持ちで探していましたが,
4年生の帰りの飛行機の時間も押し迫っていたので,捜索を打ち切ることにしました.
ですが,どうしてもあきらめることができなかったので,
尋ね人ならぬ「尋ねCANSAT」の貼り紙
(雨で消えないようにプラスティックの板に油性ペンで書いた)
を森に残して,能代を去ることにしました.

わがままを言って,時間を延ばしてしまったにも関わらず,
時間ぎりぎりまで付き合ってくれた4年生には申し訳なくもありましたが,
最後の最後まで何かできることをやっておきたかったんです.

終わってみれば,データどころかJOZEF本体すら
持ち帰れないという非常に悔しい結果となってしまった2006年の能代コンペでした.
ですが,この苦い経験を苦いまま終わらせてしまうことは,
ここまで協力して下さった研究室の先輩方・スタッフの皆様,
そして能代の森に消えてしまったJOZEFにも,申し訳が立ちませんし,
そして何より,自分たち自身が納得できません.

このリベンジは必ず果たしたいと思います.
そして同時に,非常に確率の低いことだとは承知していますが,
JOZEF発見の知らせが来ることを祈っていたいと思います.

そんなことを思いながら,帰路についたのでした.

JOZEFと行く能代への旅 5日目

2006-08-19 23:39:47 | Weblog
今日は能代宇宙イベント開催予定の日.
昨日の雨が嘘のように,当日の朝は晴天でした.

いよいよCANSATカムバックコンペが始まりました.

うちのチームも昨日(厳密には今日)合流してから不眠不休で準備を続けていましたが,
結局当初計画していたミッションを達成するために
十分な動作確認が行えませんでした.
そこで,苦渋の決断ではありましたが,
不安の残る通信やカムバックに関してはそれ以上手を加えずに
現状のまま望むことにし,
データの取得ということに重きを置くことにしました.
「何かしらのフライト中のデータを九州に持ち帰ること」
この目標を目指して,全員が一丸となって最終準備に取り組んでいました.

まず,最初に結論から述べさせていただきますと
今回のフライトは“失敗”でした.
現実はそう甘くはないです.
ですが,この“失敗”は参加した4人のメンバー全員に強烈なインパクトで,
今後へのモチベーションを高めるきっかけを与えてくれた“失敗”でした.

1回目のフライト.
機体のセッティングを終え,気球からの投下を待ちます.
解放機構が定刻で開き,投下には成功.
しかし,片方の翼が十分に開ききっておらず,錐もみ状態でほぼ垂直に落下.
もちろん,このフライトは競技対象にはなりません.
このとき1年半前のUNISEC2004ワークショップでの苦い思い出が私の脳裏をよぎりました.
まさかあの時と同じミスをするなんて….
パラフォイルの展開はCANSATにとっては最もクリティカルなポイントです.
パラフォイルの展開が成功しないことにはCANSATのミッションの成功はありえません.
あのときの悔しさからパラフォイルの畳み方や展開に関しては
何度も実験を重ねて,2度と失敗しないと誓ったはずなのに.
今回,自分の担当のパートではなかったとは言え,
このミスは自分に初心を思い出させてくれる結果となりました.
データ取得に関しても,うまくいかず….
2回目のフライトまでのわずかな時間に最後の望みを託すことにしました.

2回目のフライトの直前.
それまで,何度も失敗していたデータの保存に成功の兆しが見えました!
C&DH系の担当者の頑張りが最後の最後で奇跡を呼びました!
担当してくれていた4年生のYM君にはほんとに頭が下がる思いです.

これで,フライト中のデータが九州に持ち帰れる!
1回目と同じミスは絶対にできないと,パラフォイルのセッティングにも
十分に時間をかけ,万全を喫します.

そうこうしているうちに2回目のフライト.
みんなが見守るなか,定時に投下.
今回は,パラフォイルの展開にも成功し,無事に滑空を始めています.
ところが,風向きはターゲット方向とはまったくの逆.
JOZEFはみんなの想いとは裏腹にターゲットから遠ざかる方向にまっすぐ滑空して行きました.
旋回の兆しを見せたころにはもう遅く,気づけば会場横の森の中に消えていきました.
何というか,ただ呆然と見つめることしかできませんでした.

このときはJOZEFをロストしたという実感はなく,簡単に回収できるだろうと高を括っていました.
その後,すぐさま,森の中に捜索に向かいましたが,2時間探しても,見つかりません.
そのときは大して気にしていなかったのですが,半袖短パンでうっそうとした森の中を
歩き回っていたため,後で見てみると両足のすねは茨やとげで傷だらけになっていました.
会場では競技も終わり,撤収作業が行われています.
どうしてもあきらめることのできなかった九大チームの4人は日が暮れるまでの約1時間半
装備を整えて,再度捜索することにしました.
何としてもデータを持ち帰りたかったので,
見つからない可能性など考えもせずにひたすら森の中を歩き回りました.
しかし,みんなの願いもむなしくこの日は見つけることができず撤収することに.

その後,懇親会に参加したり,山谷公民館で他のチームのみなさんと
親睦を深めたりしましたが,やはりJOZEFのことが気になってしょうがありませんでした.

そこで,疲れているみんなには悪いとは思いましたが,
次の日の午前中の2時間だけ再度捜索することを提案しました.
最後の望みを明日の捜索に託すことにしたわけです.


JOZEFと行く能代への旅 4日目

2006-08-18 01:37:56 | Weblog
間が空いてしまいましたが,
ようやく落ち着いたので(スケジュール的にも,気分的にも)
旅の一部始終を記すことにしました.


この日は昨日と同様に朝から会場設営のお手伝いのはずが
明け方の雨で午前中の活動は中止.
午後から会場設営の準備に向かいました.
ところが,
作業を始めたとたん,降り始める雨.
一時作業を中断して,屋根のあるところで雨宿りすることに.
しかし,みんなの想いとは裏腹に次第に強くなる雨足.
雷もなりだしてきたので,この日の活動は中止になり,
みんなでアリナスに戻りました.

私にはこちらの天気の状況に加えてもう一つ心配なことがありました.
それは,この日九州から能代へ出発することになっている
4年生メンバーの動向.
この日は九州を台風が直撃したため,
午前中の福岡⇔仙台便は遅れての運行でした(Webで調べた).
この分だと欠航になってしまいそうで,
最悪九大チーム不参加か!という不安が頭をよぎりました.
予定出発時間直前にメンバーの4年生に連絡を取ったところ
飛行機が定刻通りに飛ぶとのこと.
最悪の事態だけは免れました.

夕方の全体ミーティングを終えて
今夜の宿泊&作業場所の山谷公民館に送ってもらい,
他のメンバーの到着を待ちました.
そのときはそう実感しなかったのですが,後から振り返ってみると,
噂に聞いていたとおり山谷公民館はすごいところでした.
見た事ない虫たちが飛び交ってましたが,
そのときはそんなこと気にしていられないくらいテンパってってましたから.
なにしろ…,うちのチームだけCANSATが来てない!
(無論メンバーもまだ俺一人だけです.)
他のチームがみんなで作業を進めている中,一人孤独に作業すること約4時間.
ようやく4年生メンバーの3人が到着しました.
時刻はすでに深夜2時.

ここまできてしまったら四の五の言ってもしょうがないので,
残された時間でいかにベストを尽くせるかです.

ここから約16時間にも及ぶ死闘(悪あがき)が始まります.
このときはまだ誰も予想だにしていませんでした.
あんな結末が訪れることになろうとは…

JOZEFと行く能代への旅 3日目

2006-08-17 23:40:08 | Weblog
今日は能代WGのメンバーとして会場設営のお手伝い.

能代宇宙イベントの会場は能代市の鉱採堆積場っていうだだっ広い草っぱらです.
真横に巨大な風力発電の風車がたくさん並んでます.



しかし,今日は暑かった.
雲ひとつない快晴.
一日中外で活動するには向いてない天気です.
何でも史上最高気温を記録したとか.
へばりながらも何とか作業を終え,
今CANSATコンペ本番に備えてプログラム作りながらBlog書いてます.

気がかりなのは台風で,後から来るはずの4年生が乗る飛行機が
欠航するのでは?ということ.

欠航しないことをただ祈るのみです.

果たしてJOZEFは能代コンペに参加することができるのか?!

JOZEFと行く能代への旅 2日目

2006-08-16 21:32:04 | Weblog
今日は秋田県能代市に到着しました.

秋田はこれまで行ったことのある最北端の経度に位置しています.
(つまり日本で行ったことのあるところで一番北に位置しているってこと)
ちなみにこれまでに行ったことのある経度の最高地点は6月にISTSで行った金沢です.



能代は自然の豊かなところです.
遠くに見えるのは世界遺産の白神山地.

高速バスのシートが福岡-東京間で乗ったバスのシートより狭く,
夜行だったにも関わらず,あまり眠れなかったので,
能代に到着してから宿泊先のスポーツセンターと宿泊施設の一体になったような
アリナスという市の施設のロビーで2時間ほど仮眠をとり,
(チェックインが午後4時からだったため)
午後から近くの海岸に行ってGPSの受信テストを行うことにしました.

まず下の3枚がGPSの受信実験を行った能代海水浴場








GPS(15L-W,ガーミン製)をPCにつないで計測スタート.
海岸線に沿って15分ほど歩いてみて,経路をGPSのデータと比較・確認してみます.
結果は以下のとおり.
横軸が緯度で,縦軸が経度を表しています.



事前にGPS衛星を捕捉しておいた状態から電源を入れると
正確な情報を出力するまでの時間が短縮できるとデータシートにあったのですが,
電源を入れてから1~2分で衛星を捕捉し,正常なデータがでてきたので,
これはいい結果が確認できました.
途中データが途切れている箇所がありますが,原因はよく分かっていません.
おそらくアンテナをバックの中に入れていたので,受信状況が不安定だったのかも.
回復した地点からはアンテナを手に持って歩いています.
結果が顕著に現れているのは,海岸から突き出した堤防のところですね.
海岸の3枚目の写真でかすかに確認できると思いますが,20~25mの長さの
堤防の形がGPSのデータからもはっきりと確認できました.

こんな経路データがJOZEFでもGETできたらいいなぁ.

しかし,海水浴場で水着にもならず,PCと変なアンテナを持って歩いている姿は
さぞかし,変な人に見られてたんだろうな…

JOZEFと行く能代への旅 1日目

2006-08-15 20:38:35 | Weblog
いきなりわけの分からないタイトルですいません.
JOZEFとは今年度SSDLで開発したCANSATの名前です.
JOZEFと行く~というタイトルですが,
実はまだJOZEFは大学にいます(おいてあります).
俺一人先発隊として能代に向かうことになったわけです.
JOZEFは後から能代入りする4年生のメンバーが持ってきてくれることになっていますが,
今回の旅の主役はJOZEFなのでこんなタイトルにしてみました.

今日は東京に居ます.
昨日の夜19時に福岡を出発して夜行バスに揺られること約14時間.
朝9時半に新宿駅のバスターミナルに到着しました.
初の夜行高速バスでしたが,なかなか快適で,
ふだんよりも質の高い睡眠が得られました.
あのリクライニングシートが欲しいです.

東京滞在の最大の目的はTNCをGETすることと
個人局開設にむけたMY無線機をGETすること.
この2つのミッションをなんとか達成しなければいけません.
というわけで半日ほどの東京滞在のほとんどを秋葉原ですごしました.
能代の帰りにも東京経由で福岡に帰る予定なので,
今日の滞在ではあらかたの無線機を扱っている店を回って
取り扱いがないかリサーチしてみることにしました.


密集した店舗に電子部品が所狭しと並べられている
東京ラジオデパート


ガード下の老舗
ラジオセンター


秋葉原駅前の風景

老舗から大手まで4つか5つ回って探してみましたが,
もうTNCは取り扱われていない様子.
MY無線機の候補としてKENWOODのTH-D7
(TNCが内蔵されていてそのままPCにつなぐだけでパケット通信が可能なハンディ機)
を探していましたが,こちらも取り扱われていない様子.
たずねてみると,製造中止になったときに,在庫品は飛ぶように売れてしまったとか.
パケット通信ができるハンディが欲しいんだけどなあ.
さらにTNCに関しては通常の販売店ではもう入手できないような感じでした.
うーん,困った.
今日はお盆だったこともあり,開店していない店もあったので
次にくる時にはその辺りを含めて
より秋葉原の深いところまで回ってみようと思います.

最近メイドさんで脚光を浴びている秋葉原ですが,
街中ではほとんど見つけることができませんでした.
無線機と電子部品に目を奪われていたせいかも知れませんが,
やはり詳しい人(S本さん)と一緒に行かないと素人には難しい所だなと思いました.

あ,でもTNCについて調べるために立ち寄った
普通のネットカフェにもメイドさんがいました.一人だけ.
メイド喫茶じゃなくてもメイドさんっているものなのか.
恐るべし….

明日は能代入りです.
今日の夜,池袋西口をまた夜行バスで能代に向けて出発します.
所要時間は約11時間.
単純に考えても2日がかりで福岡から能代に行くまでに
24時間以上はバスの中という計算になります.

何だこの行程は….

1か月分の戯言

2006-08-14 03:37:38 | Weblog
この2ヶ月間ほどほとんど生活の全てを占めていたCANSATですが
いよいよ能代まであと1週間をきりました.
完成度としては8割程度の状態で
いまさらながら
「あれをやっておけばよかった」
「こういう風にすればもっとよい状態で望めたのに」
と悔やまれることばかりですが,
ここまできたら現状でできるベストを尽すのみです.

なんでそんなに打ち込めるのかということを尋ねられることがあるのですが,
それはなによりも面白いからという理由が一番大きいです.
まったく分からなかったことがだんだん分かってきたり
できなかったことが少しずつできるようになっていく過程は
何よりも楽しいですし,
みんなで議論してあーだこーだ意見を交わしながら
よりよいものを作り上げていくことが純粋に面白いからなんです.

今年度のSSDLにおけるCANSATプロジェクトでは
メンバーのスキルアップということに重点を置いていました.
もちろんCANSATで達成したいミッションも掲げてありますが,
「ものづくりを通してより深く自分の担当分野に興味を持ってもらい,
自発的にスキルアップして欲しい」
ということが実は最大の意義じゃないかなと考えていたりします.

システム設計,電子工作,プログラミング,機能試験と
経験してもらいたいことは山ほどありましたが,
何よりも興味を持ってもらいたいということが一番にあったと思います.

今,研究室で行っている衛星開発プロジェクトは
概念設計,BBM設計・製作,EM設計・製作,動作試験,環境試験と
過去の先輩方が行ってこられたことのうえに成り立っています.
EM段階まで完成してる衛星開発プロジェクトに新しく参加するメンバーには
(自分も含めて)
過去の先輩方が苦労してやってこられたことを経験を通して
実感することが必要なんじゃないかなと思っています.
もうEMまで出来上がっているのだから
これから自分が担当する部分(EM→FM)にベストを尽して
過去の先輩方のやってこられたことを
わざわざもう一度体験する必要はない
という考え方もあるかもしれませんが,私はそうは思いません.

これまでの過程で先輩方が苦労されてきたことの全てを
経験することは難しいですが,
CANSATプロジェクトを通して
そのうちの何割かでも経験することができたら
それは十分に意義のあることなのではないかなと思います.

東京大学の中須賀先生が
「本物の衛星開発では失敗することができないが,CANSATなら失敗が許される.
だから失敗を経験して,その失敗から学ぶことが大切だ」
というようなことを以前おっしゃられていましたが,まさにそこだと思います.


長くなりましたが,
ご指導・ご協力くださいました先輩方,スタッフの皆様方に心より感謝致します.

最後に

授業,研究,衛星開発プロジェクトと多用な中
貴重な時間を使って,CANSATプロジェクトに参加してくれた
メンバーのみんなに感謝します.

能代に行くメンバーの3人は最後の悪あがきをいっしょにがんばりましょう!