馬鹿バスケ

Brooklyn Comets(ABA)でのアシスタントコーチを終えて、今はNYでスタッツいじり。

Pistons VS Knicks

2010年01月24日 | NBA等観戦記(New York)
(試合終盤にPistonsを突き放した、Leeのドライブイン)

Martin Luther King Dayの先週月曜日、今シーズン初めてのKnicks戦観戦。



前日に急に思い立って二次流通でチケットを購入。正規の値段から10%くらいしか安くならなかったけれど、二次流通のいいところは、シーズンチケットの売り物が出ていること。シーズンチケットとシングルゲームチケットでは、値段やゾーンが同じでも、シーズンチケットの方がコートに近かったり、よりハーフラインに近いところにあったりと、少しお得になっているのが通常。この日はPistonsベンチの斜め後ろで、しかもゾーンの一番前の席。前の視界を全く邪魔されずに試合を見ることができた。Section92のRowCはお勧めです。

国歌斉唱はこの人たち。今まで聞いた中で一番うまかったかもしれない。アップではPistonsのKwame BrownがChucky Atkinsと3ポイントを競ったり、Atkinsのディフェンスをして遊んだり。以前、JazzSpursを見たときに思ったのだけれど、アップを見るだけで、なんとなくその選手のWork Ethicやチームの状態がわかるような気がする。Kwame Brownはこの日Pistonsベンチでプレイ可能だった選手のうち、ただ1人のDNP by Coach's Decision。


(Stuckeyのドライブインを守るJeffries。Stuckeyは、ミドルレンジのシュート力とボディバランスに優れていたが、Jeffriesのディフェンスはさすが)

KnicksのオフェンスはGallinariの1対1でスタート。彼に対するチームの信頼感、期待感の高さを感じる。一方のディフェンスでは、今シーズンのKnicksは相手のPGに対してPFのJeffriesをマッチアップ。上背(2メートル11センチ)の割りに機動性があり、距離を置いていてもPGにとっては3ポイントを打ちにくく、かといってドライブすると距離とJeffriesの機動性のためにうまくコースに入られてチャージングになることもある。JeffriesはマッチアップしたStuckeyからも含めて、今日は2回ほどチャージングを取っていた。ただJeffriesのシュート力のなさは致命的。正面からの3ポイントを、リングをかすらずダイレクトにボードに当て、会場から失笑が起こっていた。

一方のピストンズは、主力の3人(Rip Hamilton、Tayshaun Prince、Ben Gordon)が欠場。相手PGにはJeffriesがマッチアップするため、必然的に2番に入ったルーキーのAustin Day(2メートル11センチ)とChris Duhonがミスマッチになる。ここと、WilcoxとChandlerのミスマッチを中心に攻め、序盤はPistonsのペース。Knicksは外角シュートがことごとく入らず、10点近く差をつけられるが、そこからテンポを上げてイージーバスケットでリズムを掴む。

この日はダンクコンテスト出場が発表されたばかりのNate Robinsonが大爆発。マッチアップは殆どがPistonsの控えPG、Chucky Atkinsとだったが、その爆発的なスピードにAtkins(35才、仕方ないか。。。)が全くついていけてなかった。それだけではなく、Robinsonは随分大人になったと思う。以前は意味の無いドリブルでチームのリズムを乱したり、運動能力をただ誇示したいだけのような無茶なプレイが多かった。今日はあまりボールをガメることなく、空いていてリズムがよければ素直に打つし、無理なプレイは控えていた。もちろん、前半にNateがアリウープを決めたときは会場はかなり盛り上がったが。第2QにNateの活躍で突き放して、Knicks14点リードで折り返す。


(ハーフタイムにバナナを食うDavid Lee)

後半、PistonsはKnicksの弱点であるインサイドを執拗に突く。ハーフコートオフェンスでは、後半Wilcoxの代わりにスタートに入ったMaxiellのポストプレイを中心に攻める。そして何よりWallace、Maxiellあたりがオフェンスリバウンドを拾いまくり、Knicksはなかなか速攻につなげられない。第3Q途中にあっさり同点に。


(ドライブインからのダンクを決めるGallinari、Maxiellのヘルプが遅すぎた)

しかし第4Q、Ben Wallaceがベンチにひっこんだ数分の間にまたPistonsは点差を開けられる。KnicksではGallinariが圧巻。3ポイント、1on1でステップバックしてからの2ポイント・ジャンパー、ドライブインからのダンクと、3連続でシュートを決め、強烈な存在感を放った。彼ほどサイズと俊敏性があってリリースが速いと、ピッタリマークされていたとしてもディフェンスとの間に簡単にスペースを作って、且つ自分のリズムでシュートを打つことができる。

Wallaceをコートに戻したものの、この日はPGのStuckeyが試合中に足首を痛めたようで、終盤にかけて急激に失速。Pistonsには最後に追いつくための馬力が残っておらず、結局8点差でKnicksの勝ち。

Box Score
Recap


(Harringtonのドライブにヘルプに行くWallace)

PistonsではBen Wallceの貢献度が際立っていた。出場しているときといないときのPistonsには雲泥の差が。この日FG%40.6%に終わったPistonsオフェンスにとって、オフェンスリバウンド7本を拾い、またディフェンスではPick&Rollを守る際の機動力、ヘルプディフェンス、ディフェンスリバウンドを取ったあとのアウトレットパスが際立っていた。とてもオフシーズンに引退を口にしていた選手とは思えない。逆に存在感が薄い、というとこの人。


(タイムアウト中のJohn Kuester)

先日ESPNを見ていたら、「米国三大スポーツのヘッドコーチで、この二人を知っている人はあんまりいないのでは。。。」と紹介されたうちの1人が、Pistonsのヘッドコーチ、John Kuesterだった(もう1人はHornetsのJeff Bower)。


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