期間限定の独り言

復興の道のりはつづく。

歴史に学ぶとは

2012-08-15 20:31:04 | 日記
 今日は個人的には例によって鬱がひどくて、また自殺念慮に苦しんだのであるが、そんな話ばかり書いていても仕方がないので、終戦記念日特集。
 この季節になると毎年のように、戦争の悲惨さ平和の尊さと、お題目のように唱えられるわけであるけれども、まああまり実りは無いよなと思う。六十年以上も経てば国際情勢も変転するので、もう少し現実とリンクさせて見ないと、歴史は生きてこないと思う。
 今日ただいまの進行形と言えば、いうまでもなく、尖閣・竹島・北方領土問題と言ってよいであろう。ひたすら平和は尊いと唱えているうちに、日本の領土が侵略されかかっているというのが現下の情勢である。私は政治的にはごく普通の、無知な一庶民であるつもりだが、虚心に見ればそういうことだろう。
 中でも、ここしばらく急に無茶苦茶になってきたのが韓国である。大統領が竹島に上陸したについては、あるいは暑さで頭が変になったのではないかとさえ思えるが、彼らなりに判断基準はあったと推測される。
 それがまさに、しばらく前のロシア大統領の北方領土訪問であろう。国際関係においては昔から、大国の行動が一つの規範になるというのが常識である。麻雀で、誰かが捨てた牌が通ったとなると、これは大丈夫となるのと同じで、ロシアのあの挑発に日本が目立って対抗しなかったものだから、これは行けると思ったに違いない。
 さてそれでは日本は如何すればよいかということであるが、これは当分駄目である。メドベージェフを北方領土に行かせてしまった段階で失敗で、本来であれば外務省は、この動きを事前に察知して、そんな事をしたらひどいぞと水面下で脅かしておかねばならなかった。元首の行動が現実になってしまったら、国の体面からして容易なことでは元には戻せない。特に現在は戦争など始めるわけにもゆかず、やられてしまってから対抗措置というのは非常に困難なのである。
 その意味では昔から日本外交は駄目である。歴史を省みるとはそういうことで、あの戦争に至る過程でも、日本外交はことごとくアメリカの出方を読み間違えた。戦争回避を求めつつ、一方で三国同盟を結ぶなどとは支離滅裂である。そして終戦時には、不可侵条約を恃んでソ連を通じて工作しようとして恥をさらした。ちょうど今晩NHKが特集しているが、ソ連参戦の密約を日本政府が知っていたか知らなかったかなんてどうでもよく、ヤルタ会談にスターリンが参加したという段階で察知できる話である。
 そしてさらに、太平洋戦争の失敗に現れた日本人の民族性というものは、今に至るまでさまざまな局面で直っていないと私は思う。たとえば原発事故もそうで、重大事故は起こらない、という思い込みは、まさにソ連参戦はないと決め込んだのと同じである。専門家がそういう無根拠な判断をして、結果おこった大惨事の責任を誰もとらないと言うのもそっくりである。
 と言ったものの、実際は敗戦の時は、阿南陸相をはじめ、責任を取って自決した将官は少なくなかった。トップクラスにはさすがに立派な軍人もいたと思うが、駄目なのは参謀本部の中堅軍人である。彼らの無能、傲慢、独善、無責任体質は、そのまま今の霞ヶ関官僚組織に復活していると私は思っている。
 さて本日、尖閣諸島に上陸した香港の活動家なるもの五名を、沖縄県警が逮捕したということである。これはこれとして至当な措置であるが、おそらく中国はいつぞやのように、今度は中国にいる日本人を、何か難癖をつけて捕まえるのではないかと思う。その時本当に政府の覚悟が問われる。またうやむやに取引をしてしまったら一層舐められるだけである。私はこういう危険な国だと思うから、今の共産主義中国には絶対足を踏み入れるつもりはない。お勤めで行かされている会社員などは本当にお気の毒である。

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