食べる順番 （きらく仙女さんの日記の転載）

同じ食事でも「青い物から」食べましょう。
という順番を実行している方もおられると思います。
血糖値の急上昇を防ぐ食べ方だとか謂われていますね。

生きる上で、エネルギーの確保と活用は重要課題ですから、
純粋なエネルギー源である糖質が全く摂れないと大変でしょう。
けれど、現代日本人はエネルギー消費の少ない生活をしています。

学校や職場へ出かける時は電車や自動車が働き、家の中の労働も
掃除機や洗濯機が軽減してくれます。そして、年齢を重ねるうちに
基礎代謝が低下するので糖質の必要量が減ってくるとも謂われます。

にもかかわらず、身の回りには糖質の多い食品食材が溢れていますね。
ご飯やパン、麺類、果物、甘いお菓子など美味しそうな食品ばかりです。
ＤＮＡの知恵で糖質は積極的に吸収され、余れば脂肪として蓄積されます。

又、その都度、消化器官だけでなく肝臓や膵臓などにも負担が掛かります。
そのような状況下で、成長期の習慣のまま、あるいは後天の食欲のままに、
または社交的な必要性のために、過多の糖質を摂る生活を続けていますと、

必然的に色々な不調や生命に関わるような問題が生じてきますでしょう。
という訳で、重症になる前に、糖質の摂取量を減らし難い人でも、せめて
血糖値の急上昇を抑える食べ方を実行するよう提唱されているのですね。

最近はヴェジファーストよりも、最初にたんぱく質と良質の油類を食べ、
続いて食物繊維の多い物を意識的に食べ、そして水分の多いお汁物とか
スープ等を糖質より前に摂るという順番が提案がされているようです。

たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚等の材料として優先的に摂取します。
食物繊維は糖質の吸収を抑え、良質の油も水分も満腹感をもたらす
ので、ご飯や甘味食品が少ない量でも満足できるという説です。

私も実際の食事を、その順番で一週間ほど試してみましたら、
食物を意識してゆっくり食事した事も加わったと思いますが、
満腹感という点、また胃腸の調子には良いように感じました。

けれど、いくら健康に良い順番で食事をしましても、心配事や
ストレスで頭がいっぱいだったり、怒りや悲しみの感情が強烈に
発生しているような時には、身体に良い食事になり難いでしょう。

結局は、急がず落ち着いて、ゆっくりと天地の慈愛を感じながら、
また個々の食物の生命を思って感謝しながら頂きますと、必ずしも
順番がどうでも、適正と言える食事になるのではないでしょうか。

更にそれから進んで、心坐真息のような状態での食事になりますと、
心君の判断で、今はこれ、今度はこちら、と直観的に感じる順番に
楽しく頂く、その事が公的にも個人にも最適な行為になるはずです。

さらに修養が進んで、孚聖様クラスの大仙人に成れば、飲食の必要も
無くなるでしょう。そうなれば食事の楽しみも無くなるでしょうけれど、
別次元の崇高な楽しみがある筈です。ただ、常人と話が合わなくなるかも。

私の場合は未だこの世界で、こうして皆様とお話しする機能も要りますので、
プロの仙女に成りきらないよう注意して、菜食程度の食事を続けております。
各人それぞれの条件を無視したり我慢したりしない事が宜しいと思います。

けれど少なくとも、ＴＶやＰＣなどに集中して、食物を味わう事も無く、
あるいは次の予定を考えながら、一応エネルギーの補充をしておこう、
などと急いで一仕事を片付けるような食べ方は宜しくありませんね。

後天の身体を持って生活していますと、基本的に毎日１～３度は
食事が必要になってまいります。それが積み重なるのですから、
一回一回の気持ちや態度、食べる順番も疎かにはできません。

ともかく、心身を養ってくださる食物達である事は確かです。
労い慈しみながら、一口一口、良く味わって頂きたいものです。
いただきます！という味わい深い挨拶も忘れずに頂きましょう!