哲学者か道化師 -A philosopher / A clown-

映画、小説、芸術、その他いろいろ

今週のアニメ

2007-10-21 | アニメ
『機動戦士ガンダム00』
 どうやら、ガンダムは卓越した技術で作られていながらも、基本的にはただの高性能機体で、核心はほとんどオーパーツ扱いの太陽炉「GNドライブ」みたいです。ブラックボックスらしくてソレスタルビーイングでも複製は不可能のよう。思うに、200年くらい前に生きていた人らしい、ソレスタルビーイングの架空の代表の科学者が「GNドライブ」を開発し、それを使って今のソレスタルビーイングと同じことを考えたが、その危険性に気づいた近くの人が、科学者を暗殺。「GNドライブ」自体も封印したけれど、科学者の子孫が「GNドライブ」の完成品を見つけてしまって、かつてご先祖様が計画したことを現代で行おうと考えた、というところじゃないかなと思う。まあ、今出ている情報だけで推測するのも無理があるけど。
 ところで、今まではなんで出ているのかよくわからなかった沙慈くんだけど、刹那の隣人となり、視聴者の立場に近い第二の主人公というポジションなのかな。やがて刹那がガンダムマイスターだと言うことに気づき、彼に感化される(とかいうと、なんかやおいっぽいのが思い浮かんでしまうが…)ことによって、第五のガンダムマイスターになるといったところかな。ガンダム四機というのも収まりが悪いし、黒いガンダムとかで参戦。あるいは、刹那が子供の頃に出会ったガンダムか。
 あとは、ガンダムマイスター4人もそれぞれに迂闊、というか若いところがあるみたいで、それはソレスタルビーイング自体の性質になるのではないか。最初の内は介入もうまくいき揚々としているのだけど、いづれ限界ないし弊害が露呈し、挫折を覚えながら、それでもアイロニカルに平和を目指していくとか。ちょっとSEEDっぽいかなあ。

『ef(エフ)』
 OPの『euphoric field』が気に入ってしまったので(ちょっと音が乱雑な気もするが)予約してしまいましたよ。ひさしぶりにヘビーローテーション曲獲得の予感。
 みやこと景の方のエピソードはイマイチまだ見えてこないけれど、千尋のエピソードはなかなか良い感じ。前向性健忘症かあ。恋愛物語のモチーフにするには、思い切った設定だなあと。明らかに挑戦なのだが。前向性健忘症と言えば、前にこのブログでも紹介した『メメント』があるけど、『ef』も『メメント』ほど奇抜な構成にはしていないものの、『メメント』を踏まえ、参考にしている模様。果たして蓮治と千尋の恋はどこへ行くのか。というか、普通蓮治の立場なら、重すぎて逃げてしまいそうなものだけれど、ボンクラだからか。
 あと、制作会社がシャフトで、新房昭之氏が監修を務めているけれど、これまでギャグにばかり使われていた新房流の演出(OPで女の子のシルエットで遊んだり)が、意外に『ef』の切なさや空虚さの演出に多大な効果を及ぼしている。アニメはセルの枚数じゃないよ。これは……新しいものが生まれそうな予感!

『D.C.Ⅱ(ダカーポツー)』
 今回の脚本担当は、今で言う萌えアニメがそう呼ばれなかった頃からの大ベテランのあみやまさはる氏。『愛蘭島』のときはいまいちだったけれど、今回のエピドードは恋愛のつきあい始めのういういしさとすれ違いと気遣いみたいのが交錯して、ベタベタでくどいセリフがありながらも良いエピソードだった。まさに職人芸。思えば、初めてファンになった脚本家ってあみやまさはる氏なんだよなあ。面目躍如。

『みなみけ』
 ネタ自体は、恐ろしく対したことなかったが(オチが弱い!)キャラの顔をアップにして、さらにリアルに描き込むという演出は功を奏していたと思う。

『バンブーブレード』
 みやみやって黒かったんだ……。ショック? そんなことなくて、むしろ僕は腹黒が好きなので、千尋と並んで今期もっとも印象に残るキャラクターになりそうかも。ただ、残念なのは栄花くんのことはほんとうに好きらしいので。超絶美人なあまり、あまりにも人に言い寄られるので、毒にも薬にもならない栄花くんをとりあえずの彼氏に立て防波堤(ひどいな)、という設定の方が個人的にはうれしかったのだけれど、まあ仕方ない。(今のところ、最高の腹黒は『シンフォニック・レイン』のファル様ことファルシータ・フォーセット嬢)
 ところで、みやみやがヤンデレではないかという意見があるらしいけれど、これは受け入れがたいな。ツンデレはあっさり消費されてしまったけど、ヤンデレというのは未だにジャンル化しきれない過剰さというかラディカルさがあって、そこが良いのに。破綻した人格をそれでもなお愛すというか。
 あと念押しに書いておけば、腹黒とヤンデレは違います。

『キミキス』
 ひょっとして、毎回キスシーンがあるという濃厚なアニメを恐れつつ期待していたのだが、残念ながらそういうわけではないみたい。けれどちょっとおいしいのは、今まで取り上げられなかった男性版ツンデレことオラにゃんな男の子が出てくるところ。まあうれしいわけでもない。
 しかし、このアニメで一番謎なのがIQ190という今まで聞いたこともない化け物みたいな女の子が、キスの実験とかいうIQ90以下くらいのアホなことをやっていること。確かに、僕みたいな凡人にはわかりません。ごめんなさい……。

『スカイガールズ』
 相変わらず、恐ろしくフツーなエピソード。昔の一話完結のロボットアニメみたい(まあ実質ロボットアニメなのだが)。ただ、意外にもエリーゼの存在が番組のテコ入れになっているのが美味しい。

 こんなところかな。毎日連続アニメのレビューをするのをやめて、1週間まるまるをやることにしたけれど、これはこれでちょっと大変。日頃書くこともなくなってしまうし、元に戻すかなあ、時間食うけど。あと今週残念だったのが、WOWOWで始まった『神魂狩』を見損ねてしまったこと。中村隆太郎監督と脚本家小中千昭でオカルトっぽいアニメという、『lain』をこそ神アニメとあがめる僕にとっては夢のようなアニメだが……見逃してしまった。2話以降を見て良かったら、DVD買うかなあ。

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