哲学者か道化師 -A philosopher / A clown-

映画、小説、芸術、その他いろいろ

『千と千尋の神隠し』「名前と顔と」

2006-05-19 | アニメ
 ずっと観よう×2と思いつつ、なぜか敬遠して全然観る機会のなかった『千と千尋の神隠し』をようやく観た。

 …いや、普通に名作だし。なんとも良い感じで素直に楽しめる。千尋のキャラクターと舞台の設定ですごく引き込まれる。つーかあの世界観『かみちゅ!』じゃん、とか思ってしまったが、『神隠し』のほうがずっと先なんだよなあ。それに、風呂屋(?)という舞台を用意したこちらの「神の国」のほうが勝ちかな、とは思う。
 この作品では、名前や顔が道しるべのようなものとされているが、作品内の描写だけだと、どういう意味をもっているのかよくわからん。固有名の還元不可能性とか、その辺の話なのかなとも思うが、なんとも言えない。それに、この作品で楽しむべきポイントは親と子など大人と子供の関係だろうと思う。事件の発端はと言えば、千尋の話を聞かない両親だし、魔法使いのばあさんと赤ちゃんの関係も、物語のポイントになっている。
 当たり前のように、映像が美しく、声優の演技も、まああんなもんかなと思う。休日の昼間にでもぼーっとみて、まったりするべし。

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