はみ出し行政書士日記

破天荒(?)な行政書士が、遭遇する様々な事件に挑戦する日々の実態+α

法改正の余波

2006年08月25日 01時23分36秒 | 業界裏情報?
新聞、テレビなどで既に多数報道されている通り、今年5月から会社法という新しい法律が施行され、従来の商法の会社に関する規定が廃止された。

その中で、合同会社という新しいタイプの会社が出来たのだが、これがなかなかの曲者なのだ。

私のように外国人や外国会社を仕事の相手としていると、渉外事件(傷害事件ではないですよ)が多数発生する。
海外の法人が日本に子会社を作りたいという希望は極めて多い相談だ。

従来からある株式会社や有限会社(こちらは5月の会社法施行で制度が廃止された)は、所有と経営の分離が原則となっている会社であるため、外国法人が株主で、代表者は日本人、又は外国人で日本に住所を有するというケースであっても、それほど準備が難しくなかった。

ところが、前述した合同会社は所有と経営が一致している(合名会社と同じ)であるため、外国法人が出資をする場合は、非常に厄介。

未だに対応が明確に定められていない部分が多く、登記に添付する書類が二転三転する羽目に。

まだ役所はルールどおりだから良いのだが、次はもっと大変な銀行。

これまでも、渉外事件については、銀行に散々嫌がらせのように冷たい仕打ちを受けてきたのだが、今回もまたひやりとする場面があった。

それは数日前のこと。
外国会社が100%出資して設立した合同会社が銀行に口座を開こうとしたのだが、そのようなケースを扱ったことがなかったのか、窓口の人が全く状況を理解してくれない。

新しい法制度できちんと認められたものだというのに、多分先例が無かったのだろう。
「これで会社の口座を作ってくれないようでは、お宅の銀行のレベルも高が知れてますね」とばかりに、これがどのような制度で、どういう理由で現在のような状況が発生しているのかを説明したのだが、全てを説明しても窓口の人はわかってくれない。

その後、暫く裏のほうで上司とやり取りをしていた。
10分ほど待たされただろうか、一応口座開設の許諾を取ることは出来たのだが、実際に口座開設をするまでに約1時間を要した。

銀行などのように、企業社会のインフラとなっているところは、新しいルールに敏感になっていて欲しいと思った。

もし、今回の口座開設に当たってクライアントが単独で銀行に行ったとしたら、門前払いを食らっていたのではないかと思わされる出来事だった。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
納税貯蓄組合預金開設 (みうら)
2006-08-27 16:31:31
納税貯蓄組合預金開設も、無理でした。

 昔はあったねぇ。でも今作る人はいないよ。

 だからやだよ。



当座預金の付利禁止も、臨金法だと言える人は少ない。

付利されれば所得税法で、非課税所得になる。



http://blog.goo.ne.jp/xxxxxxx1234567/
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┃電柱┃_σ)チラッ (みつしげ)
2006-08-27 21:07:15
センセイお久し振りです。



ブログに訪問頂きありがとうございます。



お礼にコメント書こうとしたんですが、記事が難しすぎて無理です。

合同会社って”組合”の様な組織なんですか?

↑↑↑

合資・合名のほうが近いのかな?

( ̄ρ ̄)ハゥゥゥ
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