きゅん、
としてしまった
ある朝の
ちゅん
横顔のその瞳
墨ひとしずくの
ほっぺ模様
美しい
羽
庭先の桜の木は
スズメたちの
お気に入りの日向ぼっこの場所で
お日さまが出てくると
勢ぞろいするんだけれど
薄曇りの寒い
朝
ちゅんがひとり、
羽をふくらませて
丸まっていて
寒いね
ねぇ
降りてきて
わたしの手のなかに
おいでよ
つい、そう話しかけたけど
顔をあげた
凛々しいその表情に
はっとして
恥じ入る
ヒトの手など
必要としていない
強く潔く
気高いいのち
ぬくもりを求めていたのは
彼ではなく
わたし
凍てつく空のした
小さなからだいっぱいに
冷たい風を受けとめて
きゅっと遠くを見つめる小鳥に
憧れと
尊敬の念を
抱く
★
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