

バードバスに
やって来るホオジロが
2羽になったような
気が
しています。


この子は
まだちょっと
幼いような。
仕草も
表情も幼くて
顔の「隈取」も
なんとなくマイルド。


一挙手一投足が
いたいけで
愛らしく
前からきているオスと違って
「見得」も切らない。
立派な隈取顔の
歌舞伎なこのオスは
その顔で
なにかと大見得を切ってくるし
水しぶきは盛大だし
(この暑さだし)
彼の水浴びを見ていると
「おおぉ~、本水!」
と、
拍手したいような気分に。

【本水】 ほん‐みず〔‐みづ〕
歌舞伎の
舞台演出のひとつ。
通常は
下座で雨や滝、井戸、川や海などの
水音を表現したり
大道具に海や川の場面を描いたりして
水を表現するのに対し、
舞台上で本物の水を使うこと。
エアコンのない江戸時代に、
人の密集する
芝居小屋に
涼を演出する工夫だったもので
現代でも
行われている。

以前、
片岡愛之助さんの舞台を観にいったときに
歌舞伎ではなかったけれど
本水の演出があった。
最前列の席だったら、
開演前に
座席の端から
巨大なビニールシートが広げられてきて。
その場面になったら
足元から膝の上に広げておいたシートを
高く掲げて、
飛び散る水しぶきから身を守るんです。


役者さんたちと
同じ水に濡れる一体感に、
一枚の大きなビニールシートを共有する
観客同士の連帯感。
役者さんは
わざと観客に水をかけようとしたり
転びそうになって
手にした桶の水を客席に向かって
ぶちまけそうなフリをしたり。
シートの端を握りしめて
えっ、うそっ!とか
キャーキャー言ったりとかして
盛り上がった、
暑い暑い
真夏の名古屋


そんなことを思い出させる
歌舞伎なホオジロの
水浴び

ホオジロは
メジロやヤマガラとも
仲良しです。



足元がカワイイ。
「見得」は
切らないけれど
よくこっちを見ています。
気になるみたい。
わたしの手作りワイヤ―スタンドにも
ちゃんと
とまります。


愛らしい彼もいつかは
迫力の隈取顔で
大見得きって、くるのかな?
★

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