春よ
遠き春よ
瞼閉じればそこに
愛をくれし君の
愛をくれし君の
なつかしき声がする

春よ
まだ見ぬ春
迷い立ち止まるとき
夢をくれし君の
夢をくれし君の
眼差しが肩を抱く
春よ来い@松任谷由実
song by 森口博子
2025年
春
ことしも桜が咲いています。

ただ美しいというだけでは説明のできない
ソメイヨシノの魅力
その神秘
ソメイヨシノは
心の奥に眠るものを揺りおこし、
突き動かす
いろいろなことを思い出させる
ソメイヨシノの魅力
その神秘
ソメイヨシノは
心の奥に眠るものを揺りおこし、
突き動かす
いろいろなことを思い出させる

桜を見あげてきた幾たびもの春
隣にいた人のこと
いなかった人のこと
そのときの気持ち
隣にいた人のこと
いなかった人のこと
そのときの気持ち
そのときどきの
風の音
風の音
光の加減
空の色
空の色
声
面影
記憶の断片
喜びも悲しみも
なにもかも

目の前の
ソメイヨシノを見あげながら
遠くの春を
みつめている
まだ見ぬ春を
探している

流るる雨のごとく
流るる
花のごとく
野に山に
水辺に
里に
街に
うねる雲海のように
桜が
あまねく咲き乱れる
この国の
神秘

切なくて
なつかしくて
なつかしくて
愛おしくて
思い出せそうで
思い出せない
思い出せそうで
思い出せない
この手に掴めそうで
指のあいだをすり抜けていく
うまく表現できない
この、
狂おしい気持ち

ソメイヨシノに
かき乱され
疼く心を持てあましながら
なお
魅入られて
立ちつくす
かき乱され
疼く心を持てあましながら
なお
魅入られて
立ちつくす

この国に
生まれてよかった
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