小学生の頃漫画が好きだった。でも買えない。
仕方がないから友達のを借りた。
ある時図書室があると知った。漫画はないが本が
いっぱい。次第にひかれた。でも学校では時間が
限られる。市の図書館を知った。
そこには少年雑誌、漫画もあり一日中でも居れた。
家に借りることもできた。勉強よりも好きになった。
たまたまエジプトのナセルの伝記風の本を見た。
少年雑誌の付録だったと思うがそこで革命という
言葉を知った。世界が社会が変えられると。
外にナイロンの発見者のこともあった。
子供ながら衝撃を受けた。試験管、ビーカーだけで
世界を替えられるのだと。
自分の進む道が開けたと確信した。科学者それも
化学者になりたいと。中学、高校と励んだ。
貧乏な中で夢だけは大きかった。しかし現実は厳しく
大学は夢のまた夢。到底無理。就職先も決めた。
公務員。化学とは無縁の世界。
だが高校教師から地元の会社の資金提供の話がきた。
勧めに応じて受験し岐阜大と名工大二部が合格した。
教師の話は辞退したが、善意の方々のお世話になった。
人との出会いは不思議なもので以後の人生が転換した。