負けるな知的中高年◆本ときどき花のちコンピュータ

「知の崩壊」とかいって、いつの間にか世の中すっかり溶けてしまった。
「知」の復権に知的中高年よ、立ち上がれ!

アメリカの極秘戦力に電磁波爆弾(EMP)がある

2005年03月29日 | 詞花日暦
どんな人口密集地の上空で爆発しても
被害はヒロシマの五十倍になるだろう
――J・J・ナンス(作家)

 平成十五年一月、米の新聞や雑誌が詳しく書いた。三月には、イラク戦でも使用かと日本でも報道された。高出力マイクロ波照射弾(HPM)や「E爆弾」呼ばれる電磁波爆弾(EMP)である。後者は、数年にわたって開発されているアメリカの極秘プログラムともいわれる。
 いずれも、マイクロ波や電磁波で電子部品の中核である電子回路を破壊し、通信を含むあらゆる社会インフラに決定的なダメージを与える。半導体や情報工学をベースにした現代の産業や社会は、その弱点を攻撃され、機能麻痺に陥る可能性がきわめて大きい。
 核爆発を伴わない電磁波爆弾は、すでに湾岸戦争で使用したと密かに語られている。問題は核爆発を利用した場合。ナンスが描いた『メデューサの嵐』は、まさにこちらのケースである。飛行機を舞台にスリルとサスペンスに満ちたエンターテイメント小説だが、イラク側の放送施設を麻痺させた現実を考えると、けっして楽しんでばかりはいられない。

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