黒い回転ゴミ日記

日々のあれこれ。

仙台ー札幌ー小樽ー室蘭

2007-10-16 19:35:01 | インポート
先週末、北海道の実家に里帰り。
京都に行きたかったが、両者を選択できる程の余裕もなく、実家へ帰った。

親父が腰を痛めたと聞き、年齢的なこともあるのでかなり心配だったが、僕がいる間の3日間の間に状態が目に見えて良くなり一安心。お袋も疲れているのじゃないかと思ったが、まずは元気そうだったので安心した。

帰省中に小樽と室蘭へも行ってみた。
小樽は観光客で賑わっていたが、何処へ足を向ければ良いのかも解らないまま、この際とばかりに「石原裕次郎記念館」へと行ってみたが、裕ちゃんに対して何の思い入れもない僕は、違った面白さに度肝を抜かれていた。やたらに高い裕次郎ファッションの売店とか、裕ちゃんとの2ショットになる合成記念写真とか。
客の中に裕次郎のコスプレとか一人ぐらいいても良さそうだが、残念ながらいなかった。

室蘭は義姉がどこかに連れて行ってくれるとの事で、ちょっと遠いが「室蘭は?」と聞いてみると快諾しくれたので、甘えて連れて行ってもらった。義姉のせっかくの休みを申し訳なかったが、20数年振りに訪れた室蘭は、僕が知っている室蘭そのままだった。ほぼ。決定的な違いは、日曜というのに人も歩いていなく、商店のシャッターが99%しまっていた事。そして、住んでいた当時は全く意識もしなかったが、これほどまでにインダストリアルな重~い街だった事に驚くとともに、何故かこの街に暮らしていた事を誇らしく思えた。
こんな寂れた、錆びれた街だけど・・・何故かな?
多分、それは自分の指向の根拠の一端を確認できた事と、数年の時差を持って聞き始めたインダストリアル・ノイズが、実は僕の記憶の風景と時差なく繋がっていた事への喜びなのかもしれない。
そして当時は住んでいながら訪れる事のなかった「地球岬」へも行くことができた。地球が球体である事を確認できる、正に地球岬。実はこの岬、大竹伸朗さんの作品にも登場している。そして中学時代、僕には先生の言葉が陽炎のように揺らいでいた教室の窓から眺めていた岬は「地球岬」ではなく別の岬?岸壁?だった事も解った。

それにしても室蘭は変わっていなかった。違うな、変われないのだろう。
でも「変われない街」が僕にはありがたかった。

何もなかったけど、何もないという事は、その何もなさと同じ量の可能性があるように僕には思える。