黒い回転ゴミ日記

日々のあれこれ。

視点

2005-05-14 21:32:31 | インポート
最近、来店してくれる度によく話す、イギリス出身の方と今日も色々と話した。
「他の国に行った事はある?」と聞かれ、かなり前の貧乏旅行で、2ヶ月くらいかけてヨーロッパを廻った事を話す。「イギリスはどうだった?」と聞かれ、「僕が1ヶ月くらい(イギリスにはそのくらい)居た中でしか解らないけれど、環境も習慣も文化も違いはあるけれど、人が生活する部分において違いは感じない」と話し、なぜそう思ったのか、どのような事なのかを伝えようとしたが、僕が伝えたかった部分が、彼にうまく伝わらなかった気がする。互いをまだよく知らない中で、話を掘り下げて行くのは、簡単な事じゃないのだなぁと・・・まして、言葉の壁もあるし。たしかに今こうして字面だけ見ていると、僕が言いたかった事は彼じゃなくても解らないかも。

でも面白いのが、僕がヨーロッパに行ってみたいと思った同じ理由で、彼も日本に来ている事。
外から見た日本がどう映っているのかが、日本人として日本で生まれ生活している僕には絶対に解らない。それぞれに実際に見聞きする中や想像力の範囲で、感じている事はある程度理解できるけれど、僕自身の視点には絶対にならない。残念ながら。
それを日本に限定して考えるとどうなのだろう?他県から見た仙台とか、沖縄から見た北海道とか。もっと限定して、荒町から見た本町とか。もっともっと限定して、トイレから見た居間とか。でも今でこそ、そこには大した意味も差異もないかもしれないけれど、例えばアイヌ文化の名残があった頃とか、主従関係が家の中にもあった頃は、イギリスから見た日本と同じくらいの視点のずれがあったのだと思う。そう考えると見えてくる事も色々ある。

先日、「タモリ倶楽部」で「ジョン・ケージの、これどうやって弾くの?」というのをやっていて、結構面白かった。番組がどうこうではないところで、その曲を作るに至る前後(歴史を含めて)やらの予備知識に関係なく、そこだけ切り取ると全く見え方が違ってくる。

ところで、うちの店にポスター(イベント関係)を貼るスペースあまり設けてないので、貼れないポスターなどが出て来て、それはマズいだろうと、貼るなら全て貼る、貼れないなら全て貼らないが良いと思い、今後ポスターを貼るのを一切やめます。フライヤーは今まで通り置けますので、フライヤーは遠慮なく(ただし店の音楽的指向と合うもので)。