けれど(Credo)

I:キリシタン信仰と殉教 II:ファチマと現代世界 III:カトリック典礼、グレゴリオ聖歌 IV:「聖と俗」雑感

祭の果の日に/ 「聖と俗」雑感(7)

2009年10月31日 | Weblog
Gregorian - Ultimo festivitatis die [7]



元のURL:http://www.youtube.com/watch?v=Mu9Vn6qUpWo

Ultimo festivitatis die

Ultimo festivitátis die dicébat Jesus:
ウルティモ フェスティヴィターティス ディエ ディチェバット イエーズス
祭の果の日に、イエズスのたまいけるは、
Qui in me credit, flúmina de ventre ejus fluent aquæ vivæ:
クィ イン メ クレディット、フルミナ デ ヴェントゥレ エーユス フルエント アクェ ヴィヴェ:
われを信ずる人は、生ける水の川その腹より流れ出ずべし、と。
Hoc autem dixit de Spíritu,
ホック アウテム ディクシット デ スピリトゥ、
かくのたまいしは、[聖]霊のことなりき -
quem acceptúri erant credéntes in eum,
クェム アッチェプトゥーリ エラント クレデンテス イン エウム
- おのれを信ずる人々に賜わるべき -
allelúja, allelúja.
アレルヤ、アレルヤ。

ヨハネ7:37-39

「聖(sacer,sacra, sacrum; sanctus,a,um)と俗(saecularis,lis,e)」雑感(7)

 夫婦とその間に生まれる子どもたちで構成される家族は俗の領域における基本単位であり、天主はアダムのためにエヴァを創り、「生めよ、殖えよ、地に満ちよ」と祝福なさった。マルクス・エンゲルスは共産主義社会を実現するため、資本主義社会を支える家族制度を解体することにした。1917年ロシア革命でレーニンは家族解体を実践する。天主の定め給うた秩序の破壊である。

 鳩山内閣の千葉景子法務大臣(元社会党員)は記者会見で「選択的夫婦別姓」を近いうちに導入するため民法改正法案を通常国会に提出すると述べたと言われる。これはまさに共産主義的な家族解体論の実践につながることである。夫婦関係や親子関係を破壊し離婚や中絶が増え、出生率の低下や新生児の比嫡出子の割合の増加といったことが起こってくることは、革命後のロシア社会や1983年のスウェーデンでの選択的夫婦別姓制度の採用の例が示している。民主的な法改正という合法的な手続きを踏みながら、多数派となった民社党は革命的、左翼的な施策を実行しようとしている。家族を崩壊させ、国家を解体しようとしていると考えざるを得ない。

 日本カトリック司教協議会は法務大臣に対して選択的夫婦別姓を導入する民法改正について抗議文ないしは反対声明を出すべきではないだろうか?