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聖マリアンナ医科大学病院臨床研修Blog

聖マリアンナ医科大学病院に勤める研修医たちの日々の情報をリアルにお届けいたします。

病院見学お待ちしています!

聖マリアンナ医科大学病院群では、いつでも医学生や研修医の皆様の病院見学を受け付けています。 聖マリアンナ医科大学病院・横浜市西部病院・川崎市立多摩病院で病院見学できます。 詳しくは聖マリアンナ医科大学臨床研修センターHPもしくは 臨床研修blog内の記事をお読み下さい。 お待ちしています!

後期臨床研修医募集中!

聖マリアンナ医科大学では平成26年度後期臨床研修医を募集中! 詳しくは聖マリアンナ医科大学臨床研修センターまでお問い合わせ下さい!

最近の若手医師とベテラン医師

2011-06-09 12:10:07 | 指導医日記
日経メディカルという雑誌の特集
面白い特集があるのでとても楽しみにしています

今回は『最近の若手医師ってどうですか?』って特集
世のベテラン医師は
『医師としての使命感を持つ若手が少なくなった』
『上級医に物を聞く態度がなっていない』
などなどアンケートをとったベテラン医師の7割が不満を述べている

一般企業において就職した若者を対象に調査すると
成績が優秀なものであってもそのレベルの低下が著しいそうだ
若手の態度や行動に不満や違和感を抱くケースが増えている
『叱責や批判に弱い』
『仕事よりプライベートに比重を置く』
『礼儀作法が身についていない』
『指示されたことしかしない』
などなど一般企業の調査でも同様の結果だそうだ

研修医の行動に困惑する指導医は
『怒るとすぐに研修センターに上申されてしまうからひたすらいなくなるのを待つ』
とか
『ちょっと注意したら来なくなった』
叱られることになれていない(慣れているっていうのもどうかな)
批判に弱い(批判ばかりでもね)
そんな若手医師がなぜ増えた?
どうも
現代における初等教育レベルからの教育方針の弊害があるらしい

医師のサラリーマン化も問題だという指摘もある
『最近の若手医師は医師という職業を特別と思っていない』と指摘する声も
威厳に満ちた特権意識を感じさせる先生様がいなくなったのか
それとも記事にあるように
『社会の風潮として医療をサービスとしてとらえるようになったために若手医師も崇高な精神がなくなった結果のサラリーマン化』ってとらえ方もできる

逆にベテラン医師の方こそに礼儀知らずがいるのでは?って意見もある
『若手はベテランの背中をみているのだ!』ってことです

次世代の医師に影響してしまう自分の行動にこそ注意しなければ!

自分の行動を振り返ると
有望な若手医師が聖マリアンナ医科大学病院を離れていった誘因に
自分の指導方法があったのではないかって
この研修制度が始まったころからずっと思っていた

本学の医学生や研修医を見ると
たしかに挨拶できない医学生や研修医は多い
でもよく観察すると
気づいているんですよね目の前の医者が誰か
どういう立場の指導医かってことも

目が泳いでる
『(挨拶したいけど・・・・・知らないだろうな・・・・・困った・・・・)』って顔
だから
『お!おはよう!』って声をかける
すると『おはようございます!』ってなる

サラリーマンっていうけど
診療科で指導医が休日来てるからって必ず顔を出す研修医がほとんど
寝るところないと研修医室でパイプイス並べて簡易ベッドにして寝てる

同じ当直室で寝かせようと連れて行っても
二段ベッドの上でなかなか寝付けないでいる
どうした?って聞くと
『自分はいびきがうるさいので先生が寝れなくなると思います』
う~泣けてくるね~
大丈夫
俺の方が凄いから

病棟や診療現場で積極的でないっていうけれど
年間に15000名が夜間と休日に受診するボクたちの病院では
そのほとんどを研修医や若手医師が診察しています
昼間の外来と同じ患者数を診ている若手医師の後ろ姿
とても消極的とは思えません
最初はたしかに遠慮がち
『ほら!どうした!』って言うと
『ボクなんかが診ていいのでしょうか?』
思わず吹き出してしまう一言
『先生は何?』
『・・・・・医者です』
『なら診察してきなさい』
そんな夜間の救急外来にいると
外来を受診する患者さんや一緒に働く看護師さんたちこそ
彼ら若手医師の一番の指導者なのかなって思うのです



いつの間にかベテラン医師の領域にもうすぐ到達してしまうかも知れない年になった
なんだかんだいっても
指導方法を知らずに指導していた世代から
マッチング世代が指導する時代に変わりつつある今日

いずれこれが当たり前っていうようになるのです

少なくとも医師になりたい!って入学試験やマッチングの面接で真剣に訴えていた若手医師なのだから
ボクはなかなか捨てたもんじゃないよ!って思ってるんですけどね

指導医日記 ~研修における指導者の定義~

2011-06-07 21:44:26 | 指導医日記
卒後臨床研修評価機構によれば臨床研修においては
臨床指導医だけではなく
診療協力部門としての看護部や検査部門
それに画像診断部やリハビリもすべてが研修医の育成に関わると定義されます
よってこれらの部署・部門において指導者が定められている必要があります

多摩病院でもこのような考えに基づいて
それぞれの部門部署に啓発活動を行っています

研修における様々なことを情報として提供しながら
病院全体でよりよい研修を提供しようと心がけています

いずれは医師だけでなく
医療者全体においてこのような観点で
計画的に教育できればいいな~などと思っています

医療に関わるすべての新人が
おなじように計画的に研修するってイメージでしょうか

それでこそ
チーム医療の実践につながると思っています

うん

指導医愚痴日記 ~臨床研修病院の第三者評価を受けます!~

2011-05-30 00:51:43 | 指導医日記
『臨床研修病院の第三者評価を受けます!』
う~正確には『受けます!』ではなく『受けなさい!』でした

宣言したのは
研修協力病院の病院長先生なので
私たちはただただ『わかりました!』
でした

まずは自己評価を行っていますが
なかなか評価が難しい
でも研修評価や指導体制
それに研修環境ではほぼ問題がないので
細かいところの資料集めになりそうです

このような第三者評価を受ける意義は
定期的に自分たちの研修を見つめ直して
きちんとより一層いいものに自分たちで気づいて変えていくように
ってところにポイントがあるんでしょうね

人が動かすというより
組織として動いている方がいいです
だってある特定の人が辞めたらそこで終わるのはシステムではないですからね

そう思って自分以外の指導医の先生方がわかる内容になるように工夫しています

今は幸いにも?週に2回は当直なので
たっぷり時間はある

頑張りましょう!って自分に言い聞かせてますが
眠気には勝てない
『無理だ!』『これは絶対に終わらない!』
そんなときにはチョコ食べて・・・・・『お!・・・・・立ち直ったか?俺!』って小芝居しながら頑張ります

指導医日記 ~e-レジフェアに参加してみて~

2011-05-29 21:22:31 | 指導医日記
今年はじめてe-レジフェアなる催し物があり
東京駅前の東京国際フォーラムで開催されたので参加してきました

医学生だけでなく後期臨床研修を見据えて研修医にも声かけがあり
参加している医学生も4年生から6年生まで多様
だからそれぞれの病院のブースに来て尋ねる質問内容も様々でした

『どういう研修が提供されるのか?』
という具体的な質問より
『そもそもマッチング対策どうすれば?』って感じの内容も

『研修到達目標の到達』について聞かれるより
なんかただ漠然と研修の流れを聞いてなんだかわかったのかな?ってこっちが心配になる医学生も多かった

でも
レジナビよりも参加している医学生は真剣な印象を受けたのですが
ボクだけですかね

6年生の医学生さんには
真剣なお話しをさせてもらいましたが
でもきっとやっぱりマッチングには来ないんだろうな~

なぜか
聖マリの研修はハードルが高いと思われてしまうみたい
きっとボクの説明が悪いんだといつも反省する

先日も大学の偉い先生から
『先生の話は主語がないからわからないよ・・・・』って指摘された
きっとブログも同じで何を書いているのかわからない話になっているんだろうと
これまた反省


さて
いずにれにしても
6年生だけでなく5年生の皆さんも
ぜひぜひ病院見学にはお出で下さい

お話しした内お湯が嘘か誠か
ぜひぜひご自身の目で見て欲しいのです

お渡しした名刺のアドレスか聖マリアンナ医科大学臨床研修センターのHPにアクセスを
お待ちしています


指導医徒然日記 ~大学病院か市中病院か~

2011-05-21 23:23:42 | 指導医日記
最近つくづく感じます
附属病院といっても大学本院と西部病院や多摩病院はまるで違う
3病院それぞれすごい特色があると思うのです

指導医として研修医がどんな疾患をみるべきかっていうことに注意していることは重要です
でもそれ以上に医師としてあらゆる場面で研修到達目標をできるだけ網羅して学ぶ機会を
きちんと研修医に与えることが大切だなと感じるようになりました

医師として経験すべき疾患や病態も大事ですが
今は問診や診察において
まず患者と共感してもっとも必要となるニーズをとらえることが一番だと思うように
ますますなりました

それに保険診療のこととか

それに
来院する患者さんの緊急度と重傷度もまるで違います
そのことを知ることが一番先決かもしれません

マッチングでもそのことを十分に知って選択させることは
僕たち指導医の仕事だと思います

市中病院である多摩病院では
一次二次救急の患者が夜中だろうがなんだろうが普通に来ます
救急車だって大学病院で想像するよりいたって普通に来ます
だから最初大学から初めて来た先生たちは
『(なんでこれくらいで救急車?)』って思うはずです
でもこれが普通だってそのうち知るようになります

毎月研修医の許される当直回数の倍
普通に指導医である僕たちは当直して
普通に一次二次救急の患者を診ます
だから当直は大学病院でするのとはまるで違います
きっと想像できないでしょうね

それと
逆に特殊な治療が必要な疾患にはあまりお目にかかれないかもしれないので
専門医としてはちょっと満足感は足りないって思うかもしれませんね

きっとそのうちわかるだろうと思います

そういう点で
研修医は市中病院で学ばせる方がいいって発想に直結したのかもしれませんが
それはそれでちょっと違うかもしれないと思ってます
大学に所属するからどっちも経験できたって
今は本当に感謝しながら思っています

医学生の皆さん
どっちがいいとか悪いではなく
どっちも必要なのです
だからどっちも経験できた方がいいですよ
うん


毎日の記録と振り返りで変わる

2011-05-20 21:22:57 | 指導医日記
今医学部のカリキュラムを見直すための準備に追われています
いろいろな国々の取り組みを検討して比較するだけではなく
ほかの大学のカリキュラムも参考にして
いかに日本の医学教育の現状に見合ったものにするか
本学のスタイルに合ったものにできるか
とにかく奮闘しています

欧米ではいかに医学部卒業時点ですでに医者として振る舞うことができるか
そこにポイントが絞られていますが
日本ではどうも卒業後の臨床研修2年間を過ごさなければ現実的には欧米の形に近づかない印象です

ところがこの臨床研修でいかなる研修を過ごすかがいまいち統一されていない
目標はあるけど修得する方法・過程が異なっている
ゴールの評価も施設でばらばら
いいお医者さんに育てたいけど
教員の一員として焦ります

さて
以前にも専門職という形で医業をとらえたときの話を書いたことがありますが
そのときには日本の医学部は
『専門家としての仕事の遂行に必要な一般化されかつ体系的な知識を伝授する(理解という名の暗記)』
ことにこだわりすぎているとやや偏ったことを書いた気がします
日本で学んだボクが何を言ってる!って叱られそうですが
学生のころ周囲の友達も
『知識ばかりでなくきちんと患者さんをみれるようになりたい』って強い願望があった気がします
だからボクも含めて多くの医学生は
今度は『技術の伝授』に夢膨らませて研修医時代を耐えてきたわけです
だから今はマッチングで症例数の多い施設の研修に期待するのです
とにかく何が何でもいい医者になる
そのためにこの貴重な2年間に期待するわけです

結果としてどうなったのか?
医学部6年間+臨床研修2年間での結果である専門家の卵たちは
『専門家として優れた医局伝統の技術をちょこっと身につけ一般的な方程式に基づくA=Bであるという知識を習得していく』のです

今はこう思います

いかに卒業までに修得した知識を踏まえて
臨床の中にある複雑な関連性を自分なりにとらえて分析して
その関係を解き明かし自分なりに解釈するか
その課程が重要であるといかに伝えていこうか

ここが問題なんだな~研修医の正直な気持ちもわかるし・・・・とにかく焦るな~ってね


偶然にできる指導医に師事することができて
無意識のうちにそのような行為を修得できたとしたら
それはラッキーに過ぎない
まずその無意識のうちの行為すら実感することができない
その有能な指導医ですら気づかない『行為の中の実践』こそがプロのなせる技だということ
これはすでにあらゆる分野で認知されていることです

今試していること
『とにかく毎日診療した患者さんのことを記録しなさい』

そして時間のあるときにそれを読み返してみなさい
気づくことがあれば自分の言葉で追加して書き込みなさい
その中から何かが生まれてくるからっていうことに期待して
ひたすら
『ポートフォリオに残せよ!』って言い続けています

ドナルドショーンも書籍の中でメジャーリーガーの『はまり所を見つける』って表現しています
メジャーリーガーも投球練習や打撃練習でふとした瞬間に『はまり所』を見つけます
その『はまり所』を確かなものにするために考えて分析して自分のスタイルにします
プロのオフシーズンのキャンプ中に取り込む姿を想像しましょう

ボクらも研修医にもその『はまり所』を見つけることが大切だと感じます

だから毎日記録するときっとその『はまり所』が見つかると思うのです
一度『はまり所』を感じたら何か変わるのだと思います

ポートフォリオを書き続けた研修医は
きっとはまってきます

指導医徒然日記 ~回想録~

2011-05-18 10:14:54 | 指導医日記
年月の流れ行くのは早いもので
この臨床研修に関わるようになって8年が過ぎました
平成14年に今の理事長が病院長時代に招集され
当時熱血教師ならぬ指導医が集められ必修化のための準備に入り
平成15年度からは必修化を見据えて研修到達目標を掲げて修了判定を行い
平成16年度からはポートフォリオ評価を採用して研修評価を行いつつ
ランチョンレクチャーや指導体制を整えてきました

そして平成18年度以降はポートフォリオの質的評価基準を定め
その基準(criteria)に基づきポートフォリオの評価を行うようになりました

平成20年度からは研修プログラムも多様化し
横浜西部病院や川崎多摩病院でも研修が始まりました

そして今年
とうとうポートフォリオ評価もきちんとした修了基準(ルーブリック)を定め
できあがったポートフォリオの内容の評価を行ったのちに
研修そのものの質的な評価を行うようになります

年度末だけでなく
日頃ポートフォリオを読み込み
研修医の評価を指導医が行うことによって
若い指導医たち自身がどのような指導が適切なものなのか
その水準を知ることになります

無理せず
でも一方で教えるべきことを教え
そして何よりも研修医自身が自分で自分を振り返り成長していく

ようやく自然に成長できる研修環境ができてきたと思っています

次はいよいよ指導医の高齢化対策です
そう若い指導医への世代交代です
もうボク達の仕事はそろそろ終わりだと思っています
一部の研修制度を熟知した指導医がいるからなんとかなっている研修指導体制ではなく
本学ではすべての指導医が当たり前のように指導できる体制作りには
この世代交代がとても大切なポイントだと思っています

すでにマッチング世代が卒業して指導医になる歳になっています
彼らが率先して指導医養成WSに参加するようになった今
歴史を伝えながらきちんとバトンタッチしていくのが今年の目標です

もちろん臨床医としてもまだまだ未熟なボク達が何を偉そうなとお叱りを受けるかも知れませんが
大学病院だからこそ指導医の養成も大切だと感じているということです
全員が大学にずっと残れる訳ではありません
ここで学んだこと修得した指導手法をもって
次のキャリアデザインを描いて出て行きます
残りたくても残れない先生
自分のキャリアデザインどおり次のステップにチャレンジする先生
地域医療に貢献しようと開業する先生
でもみんな若い先生の指導を継続して行っていける指導手法を修得している
そういう指導医が増えれば本学の研修環境はもっと社会に根付くだろうと思います

それ故の指導医の育成と世代交代です

このブログも次世代の指導医がだんだん書き込むようになっていくと思います

とにかく
あと1年
しっかり引き継ぎを行っていきたいと思っています

医師の常識と世間の常識 ~当直明けって何?~

2011-05-16 19:10:41 | 指導医日記
以前書き込まれた記事

先日高校のときの同級生とちょっと軽く飲んだときの話
お前も老けたね~
余計なお世話・・・・そういうお前もすっかりメタボだなって
世間の中年親父の会話

そのときに互いに仕事の話となり
世間の誤解と同じく医者は高給取りってことになった

そこで先日のブログではないけど
大学の医者は教員と同じ扱いだから決して少ないとはいわないけど多くもない
一部の開業医の先生とバイトだけの医者の方が年収は高いと説明
その仕組みを話すと
じゃ~なんで大学病院で働くんだ?って逆質問

そうね~
答えに窮してしまった

さらに当直翌日も仕事だという話に驚かれ
え~手術の前日だったらどうなるのだ?と聞かれ
そのまま手術に決まってるだろ~
嘘だろ?決まってるって感覚はお前だけだってことになった

そうか~俺だけか・・・・・いや俺だけじゃなく世間一般の勤務医はそんなもんだ
僻地医療を支える開業医や診療所の先生
地域の総合病院の先生なんか大概そうだろ~って言ってやった
これまた驚かれるかと思ったら
それじゃ~僻地の医者になり手はないな~って一言

そりゃそうだ

当直っていうのは基本的に病棟入院患者を対象に
何もないでろうことを前提になってること
だから救急外来っていうのは通常の当直とは意味が異なるってこと
当然病院によっては給与体系も異なるわけ
今度の臨床研修制度では研修に専念できるよう当直回数も研修病院ごと制限している
当然指導医と言われる医師つまり社会的にはいわゆるお医者さんも当然そうなってるって思われてる
でも・・・・・研修医と僕らはちょっと扱いが違うって状況がある
これも不思議な仕組みだと感心された

そうだよね~

ついでにオンコールの話
その昔ある病院で救命救急に従事していたある指導医の先生は
自宅から半径20km程度が行動範囲
もちろん夏休みと冬休み以外は拘束されてて
自宅軟禁じゃなく地域限定軟禁状態だって言ってた
もちろん子供たちはなぜお父さんは日曜日にいないの?って
オンコールは当然なんて無理
いつでも携帯片手に出かけられるようにしていたって

それは手当があるんだろ?
それは病院ごとに違うと思う・・・・・きっと

お前・・大変だな~って同情された

でもお会計になったら一言
じゃ~ここはお前のおごりね~
って
何聞いてたんだ?今まで



今読んでもそうだよな~って思う

でも時代は少しずつ変わってきて
脳卒中の救急診療に携わる医師に向けたアンケート調査が来たので記入してみた
内容は
『気分が落ち込むことはないか?』
『やる気がでない日はないか?』
『週に何時間寝ている?』
『満足度は?』などなど
以前だったら一言『頑張れ!』だったのに・・・・な~って思う
書いているうちにさらに落ち込んだ

でも学会も大学も医師の勤務業況にきちんと目を向けるようになったんだな~と思えば
これもまたいいこと
研修医の皆さん
わからないかも知れないが
時代は変わってきてますよ

うん

指導医徒然日記 ~診療手技能力も評価しましょう!~

2011-05-14 22:56:10 | 指導医日記
指導医養成ワークショップではさまざまなことを学びます
研修到達目標については
厚労省の掲げる到達目標を踏まえて
それぞれの病院の特色に合わせたものにしたり
研修における内容も
目標を達成するにはどんなことが適しているのか
懸命に考えてみます
その際には
どのように評価するのか非常に重要なポイントとなると教えられます

目標に近づけるために
効率よい円滑な研修内容にして
適切な評価方法でその達成度を評価して
研修医自身や指導医にもフィードバックしてさらなる成長や改善を促す

理想的です


聖マリアンナ医科大学病院群では
診療手技の評価についてこれまでもmini-CEXなどを用いて積極的に評価するようにしてきましたが
本年度からはさらにこれを周知徹底していくことにしています

研修医の終了判定もポートフォリオ評価で厳密な修了到達規準(ルーブリック)を作成して
研修医のレベルを評価するようにしました

もちろん研修医個々にもその内容は周知徹底していますが
現場の指導医にはまだ十分に把握されていない可能性があります

そこで
来週には指導医向けの講習会を開催予定です

「先生ちゃんとできる?」
『はい!ちゃんとできます!』

これではなんとも心許ない
『できる』ことをきちんと評価して研修医の成長と指導医の指導方法の確信につなげたい
そう思っています

もうすぐ5月も終わり
一つ目の研修診療科が終わってしまいます

研修医の皆さん
必ず診療手技も評価してもらってくださいね

指導医徒然日記 ~ケース 指導の視点~

2011-04-30 16:22:15 | 指導医日記
さて日頃の研修においてはいろいろ指導に苦慮するケースがある

適応のない内服薬を処方
事前に気づいて研修医と上級医に確認
すると
もちろん研修医の単独行動ではなく上級医が指示を出し従っただけ
さらにきちんと一緒に文献を調べて
効果もきちんと報告されていると理由で処方したみたい

ここで指導医は悩んだ
どのように指導すべきか?

文献を自分たちで調べてきたことはまず褒めよう
何よりも患者さんのために有益だと思ってした行動であるから
その調べていろいろ比較検討したことはいいことだと言おう

さてその後が問題だ

文献では第II層無作為化対象試験であった
これをどのように理解していたのか
さらには
患者さんにどのように説明をしたのか
保険診療であるため適応のない処方薬はどのような扱いになるのか
などなど

いろいろ確認したら
上級医も文献というだけでその内容を深く理解していない実情がわかり
さらには
説明も口頭だけ
そして医療保険上の扱いは理解していなかった

そこで
一緒に文献における臨床試験の種類を勉強することにした
インフォームドコンセントの意味を学び
そして保険診療上の適応症と査定についてちょっと勉強してもらうことにした
もちろん上級医も一緒に

以前であれば闇雲に怒鳴っていたかも知れない
何人もの研修医の将来を暗い物にしたのかも反省

周りくどいかもしれないけど
これでむやみに叱らずに済んだ

研修医は上級医と一緒に調べて処方するって行為にも
責任が発生することをしっかり学ぶことができたんじゃないかな