「自分から好きになった人には振り向いてもらえない」。
そのジンクスを初めて破るひとが現れた。
一生あり得ないと思っていたから、本当にうれしかった。
同じ職場にあの人がやって来ると聞いたとき、すでに私は退職が決まっていた。
とある理由で、彼の名は社内でも有名だった。
会ったことも話したこともなかったけれど、純粋に興味はあった。
職場に異動して来る少し前、会議の席で初めて会った。
話もしたけれど、そのルックスと話し方から軽いヤツという印象で、
好きになるタイプじゃないなとだけは思っていた。
モテそうな人、自分より遊んでそうな人は苦手だった
それに、年下にはあまりそういう気持ちを持ったことなかったし。
その数日後、職場にやってきたあの人。
イベントの準備でバタバタしている中、
上司が「彼女はもうすぐ辞めることになっている」と告げると
「それは残念です」と社交辞令を言っていた。
歓迎会もしてあげられないスケジュールだったので、
申し訳なく思った上司が一部のメンバーで夕食を食べに行こうと言いだし、
私も誘われた。
確かに可愛そうかなと思ったので、行くことにした。
たまたま、あの人の隣に座った。
そのとき、右腕に腕時計をしていることに気がついた。
「左利き?」とたずねてみた。
そのときはもう左利きではなかったけれど、昔はそうだった、みたいなことを
言っていた気がする。
その翌日から、しばらくイベント会場に通う日々。
何もわからないあの人もかり出される。
退職が決まっている私は、忙しい他のメンバーに代わって
あの人の教育係みたいなことをしていた。
毎日、朝から晩まで一緒にいて、公私関係なくいろんな話をした。
年の差は1つだけなのに、まるで子どもみたいに無邪気な言動。
弟のように面倒をみているうちに、気になる存在になっていった。
イベントの最終日には、これは恋だと自分でもわかってしまった。
もう退職したら逢えなくなるのに
どうしたらいいのか、自分でもわからなかった。
ただ、一緒にいられる間に、できるだけたくさんこの人のことを知りたい。
それだけを考えていた。
ドキドキ
の毎日が始まった。
そのジンクスを初めて破るひとが現れた。
一生あり得ないと思っていたから、本当にうれしかった。
同じ職場にあの人がやって来ると聞いたとき、すでに私は退職が決まっていた。
とある理由で、彼の名は社内でも有名だった。
会ったことも話したこともなかったけれど、純粋に興味はあった。
職場に異動して来る少し前、会議の席で初めて会った。
話もしたけれど、そのルックスと話し方から軽いヤツという印象で、
好きになるタイプじゃないなとだけは思っていた。
モテそうな人、自分より遊んでそうな人は苦手だった

それに、年下にはあまりそういう気持ちを持ったことなかったし。
その数日後、職場にやってきたあの人。
イベントの準備でバタバタしている中、
上司が「彼女はもうすぐ辞めることになっている」と告げると
「それは残念です」と社交辞令を言っていた。
歓迎会もしてあげられないスケジュールだったので、
申し訳なく思った上司が一部のメンバーで夕食を食べに行こうと言いだし、
私も誘われた。
確かに可愛そうかなと思ったので、行くことにした。
たまたま、あの人の隣に座った。
そのとき、右腕に腕時計をしていることに気がついた。
「左利き?」とたずねてみた。
そのときはもう左利きではなかったけれど、昔はそうだった、みたいなことを
言っていた気がする。
その翌日から、しばらくイベント会場に通う日々。
何もわからないあの人もかり出される。
退職が決まっている私は、忙しい他のメンバーに代わって
あの人の教育係みたいなことをしていた。
毎日、朝から晩まで一緒にいて、公私関係なくいろんな話をした。
年の差は1つだけなのに、まるで子どもみたいに無邪気な言動。
弟のように面倒をみているうちに、気になる存在になっていった。
イベントの最終日には、これは恋だと自分でもわかってしまった。
もう退職したら逢えなくなるのに

どうしたらいいのか、自分でもわからなかった。
ただ、一緒にいられる間に、できるだけたくさんこの人のことを知りたい。
それだけを考えていた。
ドキドキ
