二本松市の安達ケ原を出て、福島市へ向かいました。
ネット検索で「ヒガンバナ 福島」と入力して見つけた、福島市飯野町明治字石畑を目指しました。
どんな場所か分かりませんが、2007年頃にスタートさせた、「花のガイド」のコンテンツ「ヒガンバナの名所」を自分の目で確認し完成させたいので、ヒガンバナの群落を見逃し、後で臍を噛むようなことはしたくありません。
ナビが目的地に到着しました、と告げた場所は東光寺という寺の前でした。
お寺であればヒガンバナが咲いていても不思議はありません。
しかし、それらしい光景が見当たらないのです。
それならばと、県道から見えたヒガンバナへ、田の畔を近づいて行きました。
少し小高くなった場所に幾つかの墓石が並び、その周囲をヒガンバナが赤く飾っていました。
ヒガンバナの花群れを絵にしようと、カメラアングルを探しました。
カメラはキャノンIXYというコンパクトデジカメですが、実際より良い印象の写真は撮れましたが、ここを「ヒガンバナの名所」に加えるかどうかは、悩ましいところです。
飯野町の次は福島市下鳥渡へとハンドルをまわしました。
ナビのガイドで田園地帯を進む途中から、車の周囲に、ヒガンバナの赤い花が見えていました。
しかし景色が広すぎて、何処が核心部なのかが分かりません。
犬の散歩をしていたご婦人に「この辺りにヒガンバナが咲くと聞いて来たのですが、どのあたりでしょうか」と聞いてみました。
すると、「この先の信号を右に曲がって・・・」と、丁寧にヒガンバナが群れ咲く場所を教えて頂くことができました。
参考までに、詳細を記しますと、
国道4号線から、通称自衛隊通りと呼ぶ道を西へ進み、東北道の手前の大森地区から真っすぐ北に向かう道へ右折し、300m程進んで小さな小川を渡る辺り、ということになります。
地元の方はこれでご理解頂けるはずですが、東京から福島のヒガンバナを見に行く人は、そう多くはないでしょうから、これでどうぞご容赦下さい。
ところで、遠くに見えるのは、何という山なのでしょうか。
本当にのどかで、心和む光景です。
田を縫って流れる小川の縁に、黄色い稲穂を背にしたヒガンバナが秋を告げていました。
車を路肩に停めて、田の畦道を100m程も歩いた先の、木立の下に見える赤い花に近づいて行きました。
真っ赤な曼殊沙華が、苔むした石碑に添う風情を見せながら花を並べていました。
まだ青い実の柿が、石碑と曼殊沙華を見下ろしています。
木の傍らに、赤く錆びた三脚が柿の枝へと梯子を伸ばしていました。
旅の目次 全ての花の旅