日曜日の7月11日の朝、私は函館山の麓の車の中で目を覚ましました。
今回の旅も、シュラフと毛布を車に積んで、車中泊をしながら、気ままに巡る旅のスタイルです。
昨晩は青森発20:30のフェリーに乗って津軽海峡を渡り、日付の変わった翌日0:20に函館港に着岸しました。
北海道に上陸すると、その足で函館山へ車をはしらせ、適当な駐車スペースを見つけてシュラフに潜り込みました。
私は6月中旬に2回目のワクチン接種を済ませています。
7月5日にPCR検査を受けてコロナに感染していないことを確認しました。
旅は全行程を車で移動し、日々の食事は各地のスーパーなどで、弁当やパンを購入し、飲食店に入るつもりは全くないので、そんな旅のスタイルであれば、コロナ感染やキャリアーとなる恐れは殆どありません。
東京ナンバーの車で東北や北海道を訪ね巡ることに配慮し、前もって、買い物などで車から降りる際に、首から下げる「ワクチン接種済み、PCR(ー)です」と記したフォルダーを準備して旅に臨みました。
今回の旅の目的は三つです。
一つ目は花の写真撮影です。
もう20年以上も続けていますが、ホームページに掲載する「四季の花」の写真のストックが足りないのです。
写真は今もフィルムで撮影していますが、毎週更新する「今週の花」は、「撮影年の如何に関わらず、掲載日の前後4日以内に撮影したもの」という不文律を自らに課しています。
フィルムは現像に日数を要しますので、来年以降のストックが無ければ、ホームページを維持できません。
そして、7月の第二、第三週分のストックが80歳までに達していないので、今回一気に100歳までのストックを蓄えようと考えました。
以前は、100歳を迎えるまで、のんびりと花の写真撮影を続けるつもりでした。
しかし新聞で大きく報道された、池袋の高齢者の事故などで、80歳を過ぎて車を運転することのリスクに気づき、100歳までのストックを数年内に準備すべきだと考えを改めました。
二つ目は、北海道のツバキ露地栽培の実態調査です。
2019年のツバキ協会の機関誌に、余市町に育つ、樹齢120年のヤブツバキの記事を目にして、日本のツバキ露地栽培の北限地は何処だろう?という好奇心が刺激されたのです。
しかし新型コロナの蔓延で、去年も今年もツバキ咲く季節に北海道を訪ねることができませんでした。
人生の残り時間を考えると、今やれることは今やっておくべきだ、と心底思いますので、ツバキの花の季節ではありませんが、今は躊躇せずに行動あるのみです。
三つ目の目的は、この季節に咲くエゾカンゾウのお花畑を廻ることです。
「芦川のホームページ」に「ニッコウキスゲの花の名所」(ゼンテイカが正しいのですが、その名は殆ど知られていません)をリストしていますが、できることなら、その全てを目が黒い内に確認しておきたいのです。
結論から言えば、北海道のエゾカンゾウの季節は既に終了していたので、エゾカンゾウの成果はゼロです。
花の写真は、予定通りの成果を得ることができましたので、これから100歳の誕生日を迎えるまで、のんびりと花の写真にコメント加え、ページを更新してゆこうと思います。
さて、今回の旅で最も面白かったのが北海道のツバキ露地栽培の実態調査です。
以前から「芦川のホームページ」のコンテンツの一つである「椿の名所」で、渡島半島南端の松前や江差などにツバキが育つことを確認しています。
そして今回、上記以外の北海道のツバキを訪ね、北海道のツバキ園芸を確認したいと考えました。
ネットで「函館 ツバキ」を検索すると、函館ハリストス協会、函館公園にツバキが育つことが分かりました。
まずは函館市内のツバキを訪ね、次いで松前、江差を経て余市へ北上するルートを定め、津軽海峡を渡って、7月11日の朝、函館山の麓で目を覚ました、という次第です。
「花の旅」の全て → 「花の旅」 総合目次
全国のツバキガイド → 椿の名所
好奇心の植物観察 → 「つばきカテゴリー」
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