空色のたね

小さなひと言や出来事をここに種まきしようと思う。
いつか誰かの心の中で花が咲き、大きな木に育つかもしれない。

LDの研修に行ってきた

2015-12-06 | 日記

県のコロニーの発達障害者支援センター主催のLDの基礎研修を受けてきた。

発達障害の研修は、いくつか受けたことがあるけど、

LDのはめったにないので、土曜日に刈谷で一日お勉強

お医者さんと大学の先生の講演の後、ワークショップ。

 

LDとは、学習障害のことで、

全般的に知的な発達の遅れはないのに、

読む・書く・計算などの一部だけが著しく困難な状態。

誰でも得意不得意はあるものだけど、そこだけの落ち込みが著しい。

LDの人は、生まれつきの脳のタイプが少数派らしい。

有名人で言えば、トムクルーズやスピルバーグが失読(文字が読めない)らしい。

トムクルーズは、台本を全部読んでもらって録音し、それを聞いて覚えると。

 

講演の中に、国立大学の大学院で研究者を目指しているLDの人の話があって、

その人は、識字障害(読むことが困難)なので、論文とかを読むときに

普通なら順番に目で文字を追っていく、それが難しく、目があちこち動いてしまう。

それでも読んだ単語で、大体のことは分かってしまうらしい。

彼は、論文をあらかじめダウンロードして、自分が読みやすい文字の大きさや行間に変換して

全文を読むそうです。普通の人の3倍以上の時間をかけて・・・・。

大学院まで進んでいるのに読むことができない・・・・・なかなか理解してもらえないそうです。

きっとこれまでに、人の何倍も努力して苦労していることでしょう。

 

医学的には、6か月以上の介入をしても改善が見られない、

つまり、教える側がいろいろなことをして教えても

本人がものすごい努力をしても、変わらない、

そこからしか、診断が始められないそうです。

医者の診断でLDであることが分かったとしても

入学試験で、問題を読んでもらうとかパソコンを使うことを許可してもらう程度で

それを理由にできることは、ほとんどないそうです。

 

目が見えにくかったら、メガネをかける。

耳が聞こえにくかったら、補聴器をつける。

車いすや左利き用の文房具・・・・・・

 

それと、同じように

 

読むのが大変だから、かわりに読んで聞かせる。

書くのが大変だから、デジカメで記録したり、パソコンを使う。

計算が大変だから、計算機を使う。

そういうことが、自然にできる世の中になるといいけど・・・・・・・

 

特に学校は、少数派の人間には辛いところですね。

みんな同じことをする。みんなで同じようにがんばる。

結果が同じでも、それに至るまでの過程は様々なはず。

小さいうちから、「みんな一緒は違う」ということを教えていくことが大事。

でも・・・ね

みんな一緒に同じことをすることで、一斉授業が成り立つわけなので・・・・

ユニバーサルデザイン・・・・といっても、限界があるわけで・・・・・・

40人の子を1人の教師が授業する現状では、

みんなと同じことをするには支援が必要な子が、クラスにいっぱいいると・・・・。

スウェーデンのように、1クラス10人程度で

担任以外に補助教師や支援員が何人もそこについて

なんてことは、日本では無理だろうなぁ。

でも、知っていて努力することは必要ですね。

 

頭が飽和状態になるくらい、いっぱい勉強してきたけど

一番の収穫は、これかもしれない。

手先の巧緻性に困難がある子が、リコーダーの穴を押さえることを助ける

うおの目パッド。

これ貼ったら、きれいな音が出せるかも

さっそくやってみよっと

コメント
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