黒川 博行 / 講談社(2003/10)
Amazonランキング:285,642位Amazonおすすめ度:
最強コンビ!
匂いのするような娯楽小説
個性が光る!!




お薦め度:☆☆☆☆☆
「疫病神」の續篇。
極道の桑原は、二宮のまさに「疫病神」。
前作以上にその「疫病神」度はパワーアップしてゐる。
今囘の舞臺は、なんとあのアブナイ國、北朝鮮。
詐欺師が北朝鮮に逃込んだために、桑原&二宮コンビが國境を越えて北朝鮮に密入國する破目になる。
このやうな危險極はまりない状況で精彩を放つのが、極道の桑原。
口では二宮のことを罵りながらも、二宮を助けながら、詐欺師を追ひ詰めてゆく。
前作でも桑原に惹かれたが、この作品では主人公は桑原だと云つて良いだらう。
桑原が行方不明になつた時など、ぽつかりとした喪失感に襲はれてしまつた。
北朝鮮といふ國は譯の判らぬ國である。
共産主義を標榜してゐた筈なのに、いつのまにか世襲の首領樣が統治してゐる。
そんな譯の判らぬ國の、譯の判らない實態を、黒川博行は見事に描いてゐる。
「疫病神」コンビの活躍を、手に汗握りながら、一氣呵成に讀み了へてしまつた。
この作品は、間違ひなく、私がこれまでに讀んだ黒川作品のベストである。
2005年6月8日讀了
おもしろそうな本が並んでおり、私の読書にも参考にしたいなぁと思いました。
また、お邪魔させてください。
コメントありがたうございます。
特選本は自信を持つてお薦めできます。
また是非お立ち寄り下さいまし~