そこのけ×2 インフォメーション

二次創作サークル『そこのけ×2』のインフォページです。
家庭教師ヒットマンREBORN!のディノヒバンヌ。

こんなの売ってた(≧ω≦)

2012年05月30日 | 日記

 少し前に買って、お菓子棚にしまったままだった!



 ライオンいるー 
似た形でトラがあったから(思いっきりパッケージの絵になってるけど)、これは強制的にヒョウに決定!
封を開けて食べる時には、並べてムフムフやるんだろな、きっと。。。(;一_一)

 さて、もうすぐ6月ですよ!
スパコミなんてついさっきあったような感覚なのにぃ
そして恐ろしいことに次の原稿〆切まで2カ月なんですよ(悲鳴)
GWからチマチマ進めてはいましたが、いよいよ本腰を入れる執筆月間に入ります。
ドナドナドナ~ 毎日拷問(笑)

 また愚痴愚痴いう時期になると思いますが、ゲンコー頑張ってるんだなって軽くスルーして
やって下さい。

 う~ん、お話作るのは好きなんだよな~。
①プロット作業:
ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥で書いたような文章みたいなのを頭の中で考えて、
単語とセリフだけを書き出してザッっとページ配分する。
 ↓
②ネーム作業
コマ割りとセリフと構図を考える。
見せゴマや場面転換やページ配分に要注意。
パズルを合わせるような作業だ!
 ↓
③下書き
キャラを動かすのも楽しいので、ここまでならやりがいもあるのだけど。。。
(むしろ『やり終えた感』がこの時点で。達成感もココで・笑)


 ここからが同じ原稿を何度往復するんだ!ってくらい時間と手間ばかりかかる作業(所要時間:①~③までの5倍)
で苦痛なのだけど、
漫画描く人ってよくやるなぁーって思う

 さっそくグチリ日記になってしまいました
小説アップのおかげで目覚ましい更新ペース(当社比)でしたが、これからペース落ちま~す。
(というか通常運転に戻る?^^;) ではでは。


ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥*最終章

2012年05月26日 | ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥

  ギ、ギリギリ今週中のupに間に合いました
最終回は、ちょっと長めになりますが読み納めくださいまし

 前回ぶった切った箇所からの続きからです。


サ腐ァリバスinア腐リカ

 

 群れの総入替えだ。 

「困った時はいつでも頼ってくれ。あんたの守ってきた土地だ。ここの恵みを独り占めする
気はねぇんだ」

 今まで通りディーノに敗れた群れは、ディーノ達が一つ前の闘いで得て、住んでいた土地へ
移動することとなる。なかなか条件のいい土地だから不自由はしないだろう。
 雌ライオン達も元・王に大人しく従う。彼への信頼は絶大で、誰一人、不服を訴えるものは
いない。むしろ誇りに思ってさえいる風情だ。

 いつかこの王も、歳を老い力を失うと群れを追われることとなる。
その時には、ここに戻って来てくれればいい。大いに歓迎する。

 ディーノの仲間の若い者達は、美女揃いのその群れを名残惜しそうにいつまでも見送っていた。
「なんだ、お前ら。いつだってここを出て自分の群れを探せばいいんだぜ?」
「分かってるよ。おれたちゃそんな遠慮はしないぜ、ロマさん。ここがあまりに離れがたいんだ」
ロマーリオは一笑してから、ディーノへ駆け寄った。

「傷の具合はどうだ?ボス」
「ん…、結構やられたけどな、致命傷はねーぜ」
全身に無数の傷を負い、流血も少なくはない。

 ロマーリオが、傷の手当てをする為に皆を呼んでくると言ったのを制した。
男ばかりに全身を舐められる図を想像して、ゾッとしたのが理由だ。

「こういう時に女の子がいてくれりゃあな…」
しばしピンク色の想像に浸ってしまったが、ハッとして振り払った。
自分が捨てた道を、都合のいい時だけ思い浮かべるのは宜しくないだろう。

 自分でケアをする為、群れから少し離れようとしたところに老齢のライオンが近づいて、
咥えていた薬草を渡した。

「化膿せんように塗り込めてやってくれ、ボス」
こういう時に、年配者の知恵は役立つ。こういう時だけでない、闘いの時にせよ、
生活の上でも、年の功だけ積み上げた経験と知識はおおいに役に立ってくれる。
礼を言って、木々の茂みに分け入った。


 鋭い爪と牙で傷つけられた切り傷は、煩わしい痛みを付きまとわせる。
横たわり、自分でせっせと傷口を舐めた。

 日が沈み、夜に差しかかろうとする頃にはいつも風の向きが変わる。
今まで自分の血の匂いで気づかなかっただけかもしれない。
ふと、ディーノは動作を止めて風に向かい鼻を利かせた。

「!」
間違いない。間違えるはずもない。
微かだが、愛しい人の匂いがする。

 閉じかけた傷口が開くのも構わず、ディーノは走りだした。
もしかしたらこの辺りに棲んでいるのだろうか?
そうでなくても豊かな土地だ、狩りをしたり水を飲みに来たりして立ち寄って
いるのかもしれない。
 走り過ぎる際、ところどころの木に恭弥の匂いが残っていた。

 恭弥がここに来ていることは間違いない!


 茂みを抜け、木々がまばらになる。遮るものが無くなると、風は一層強く嗅ぎ慣れた
その匂いを運んでくる。


 草原が広がる先を見つめた。

 夜の差しかかり時だ。薄暗い中でも夜行性動物の目は利く。
肩の高さまで覆う草をかき分け、黒い影が小気味よくこちらへ近づいてくるのが見える。

 距離が縮まり、こちらの存在に気付いたのかその影はピタリと止まった。
首をのばし顔だけヒョッコリと草のしげみから覗かせた。

「きょ…恭弥…!!」
夢か幻か、感動のあまり昇天しそうになった意識をかろうじて繋ぎとめた。

 ちっとも変わっていない。艶やかな毛並みも、しなやかな曲線も、ディーノの大好きな
生意気そうなその表情も。

「生々しい血の匂いがしたから、ご馳走かと思って来たんだけど…」
「オレをエサと思ったのかよ!」
そんな小憎たらしい発言も、愛おしくて仕方がない。
ケガなんてどうだっていいから、走り寄って抱きしめちゃおうと一歩踏み出した時だった。

 カサッと、恭弥の傍らで音がした。
うんと小さな子供が、後ろからぴったりと自分の想い人に寄り添っていたのを目にした時、
全身が凍りついた。

 恭弥と同じ、小さな丸い頭にキラキラ輝く丸い目。毛並みは豹だ。恭弥とは違って、斑点
模様のある豹だ。

 「そ…そうかぁ~。恭弥も父親になったかー」
笑顔で祝いの言葉を述べたが、顔中の筋肉が引き攣って固まっているのを、自分でも
ハッキリと感じる。
耳元で心臓の音が爆音となって聞こえる。
全身の血液が、ザザザザーと音を立てて引いていく気がした。

 その顔をジッと見ていた恭弥は、おもしろそうにフンッと鼻を鳴らして笑った。
「助けてあげたの」
「へ?」
半分抜けかけた魂をギュッと引き戻した。

長いしっぽを操って、仔ヒョウを大事そうに傍らに包み込む。
「もっと小さかった時に迷子になってたんだ」
「きょ…」
恭弥らしい優しさに言葉がつまった。涙腺すらゆるんだ。
小さき者、弱きものにはめっぽう甘い黒ヒョウだ。

「そっか、そっかー!よかったなぁ」
突然生命力がみなぎってきた。
もしかしたら傷口から、おさまりかけた出血が噴出してるんじゃないかと思ったくらいだ。

仔ヒョウに近づくと、ギョッとしたように恭弥の陰に隠れる。
「アナタ血まみれだから、この子が恐がるだろ?」
痛みを上回る衝撃的出来事を目にしてすっかり忘れていた痛みが、そうだったと思いだしたとたん
ビリビリと体中に蘇ってきた。
「イテテテ」

「仕方ない人だね。もう少し我慢できる?」
そう言うと仔ヒョウを連れ、今ディーノが来た道をスタスタと歩いてゆく。
こんなケガ人を引きずり回すとは、さすが容赦のない恭弥だ。
嬉々としてついてゆく自分もどうかと思うが。

 木々の茂みに少し入ると、とある一本の木の下で止まった。
さっき恭弥の匂いがしたから見上げたら雌のチーターがいてシャーッと威嚇された所だ。
「ちょっと待ってて」
恭弥は木を登り、そのチーターに近づいた。何やらゴソゴソしている。
すぐに恭弥は降りてきた。
「アナタはこの子ね」
ディーノの目の前に、チーターの赤ちゃんが置かれた。もぞもぞと目も開いていない状態で動いている。
もう一度木に登り、もう一匹口に咥えて降りてきた。

「運んで」
ライオンの王となったディーノに命令する。
こんなちっこいの、どこをどう口にくわえりゃいいんだと躊躇ってしまう。
「そっと優しくね」
持ち上げようとしている時に言われた。
「甘噛みなら慣れてるだろ?」
色っぽい言い様に、恭弥を見たまま固まりそうになったが、あの頃の力加減を思い出して
赤子を咥え上げると、モゾモゾしていたちっこいのは大人しく動きを止めた。
拍子抜けしそうなほどに軽い。

 じっとしたままの素直な可愛らしさに、ディーノは愛おしさに似たものを覚えた。
「子供の本能って凄いだろ?運びやすいようにイイ子になるんだ」
ゆったりと笑うそのたたずまいは、きっとどんな女の子よりキレイだ、と言いそうになったのを
ぐっと堪えた。

 それぞれ赤ちゃんを口に咥えしばらく歩くと、ある木に辿りついた。
恭弥は2匹の赤ちゃんを順番に木の上に運んだ。
仔豹もその後を追い、赤ちゃんの番をするように体をくっつけて休んだ。
恭弥はそれを見届けると子供たちの顔を一舐めずつしてから、ディーノが待つ木の下へ戻った。

「あの赤ん坊も拾ったのか?」
その木の根元で2頭並んで横たわり、子供のいる場所を見上げながら再会の感動に浸る。

「うん。さすがに僕はミルクをあげられないから、授乳中の女の子を探してお願いしてるんだ。
お礼は、代わりに狩りをしてきてあげるの」
「あったまいいな~」
「大きくなったら狩りの仕方を教えて、ちゃんと独り立ちさせるんだよ」

そうやって今までも多くの子供を育ててきたと言う。

「かっこいいゼ、恭弥!」
フフン、と顎を上向き加減で笑う。笑った後、ふいにディーノの顔を舐めてきた。
「ッ…!」
 傷口を癒すように丁寧に舐めてくる。
傷が痛いのと、喜びで胸がふくれて嬉しいのとで泣きだしそうだった。

「恭弥はここに棲んでるのか?」
「子供がいる今だけ通ってる。ここに棲む動物は温厚な子が多いから頼みごとがしやすいんだ」
肩から脇にかけて舐めている口元が答えた。
恭弥が誰かを頼るなんて…自分がそれになれれば嬉しい。

「これ、傷跡が残るね」
「いいんだ、名誉の傷だ」
恭弥がほんの一瞬だが息を止めた気がした。
「やられたんじゃないの?ここのボスに」
今度はディーノが恭弥を見てフフンと笑った。

「オレが、勝ったんだ」
恭弥は酷く驚いた顔をした。まん丸な目がもっとまん丸になった。

「あのキングを…」

どこへともなく視線を流し、呟くような言葉にディーノは複雑な思いだ。
だがすぐにそんな気持ちは霧散する。
「そう…」
恭弥の視線が自分に戻って来て、
「そう。あなたが王になったんだね」
 期待した褒めてもらえるような言葉は言ってもらえなかったが、もうその微笑みだけを与えて
もらえれば天まで昇れそうだ。

 嬉しくて愛しくて思わずその小さな顔をめいっぱい舐め上げてやったら、久々の豹パンチが
飛んできた。

不覚にも横っ面で思いっきり受けてしまった。目の前に星が散るとはこのことだ。

「自業自得だよ」
ちょっぴり怒りながら、それでも恭弥は体中に広がる無数の傷口をひとつひとつ大事そうに
キレイにしていく。

 ディーノはくったり倒れ込み、恭弥から傷の手当てをただ大人しく受けていた。

目をつむったまま、酷く幸せそうな顔をして。


 夜はまだ始まったばかりだ。

 

 ************


 黄金の獅子を王に戴く群れがある。

ライオン同士の争いのない楽園に彼らはいる。

不思議なことに雄だらけの群れだが、さらに不思議なことにライオン以外の猫科の
子供たちも彼らに守られ、育てられている。


 時々、このサバンナには珍しい黒いヒョウがこのライオンの群れを訪ねにやってくる。

決まって小さな子供を連れている。親のいない、置きざりにされてしまった子供達だ。

 その黒ヒョウから面倒を見てほしいと頼まれるのだろう。
その度に王は、困りつつもデレッとした顔になって引き受けている。

 黒ヒョウは、そうしてまたどこか遠くへ行ってしまう。
だがしばらくすると、またその美しい姿を現すのだ。

ずっとずっと、生きている限り、ライオンの王に会いに来るのだろう。

 

 幾多の動物が、その懐で生まれ育まれ死んでいく。

 母なる大地、このサバンナは果てしなく広い。

 

 

 

  こんな一つの長い(真面目な)お話になるとは思いもしませんでした。
国語力の弱い私が最後まで書けたのも、読んでいるよ!とのお声をくださった皆様のおかげです!
数は少なくとも、すごいパワーになりました

 今日、参考資料を探すのに単行本を漁ってたら、
標的367でヒバリの口から『ここはまるでサバンナだ』ってセリフが吐かれてて驚いた!
(そんなセリフがあったのすらまったく記憶になかった・笑)
 嬉しそうにしていたヒバの顔見て、きっとこの妄想サバンナは無意識下に誘導されてたんだわ~v
と運命を感じました。

 最後までお付き合いありがとうございました 改めて後記など書きに来たいと思いますv


 


ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥その9

2012年05月22日 | ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥

 思えば遠くに来たもんだ。。。探検隊、出発してからどれだけ経ったのでしょう。
ゴールももう目の前だ!悔いのないように妄想サバンナを駆けまわるゾ

 

 

 楽園というものを、ディーノ達は初めて見たような気がした。

 広大なサバンナに突如あらわれたその楽園は、なにもかもが豊かだった。
広がる森、花々が咲き乱れ、蝶や鳥が羽を休ませている。
日陰も多く、水辺も近いので風も涼しい。
そこに棲む動物達は、平和そのものに見えた。


 そしていよいよ、ここをテリトリーとするライオン王と対峙する時が来た。
王たる風格と体格の持ち主だ。
普通のライオンなら、その威圧だけで負けてしまうだろう。
顔から身体に至る大小もの傷跡が、過去の歴戦を物語っている。

2頭から随分と距離をおき、それを見守るように周りを囲むディーノの群れの誰もが
固唾を飲んだ。
 これは今までのようにはいくまい、下手をすりゃ…不吉な予感までもする。


「引くならまだ間に合うぞ、若僧」
余裕のあるゆったりとした物言いだが、ビリビリと殺気を感じる。
「そんな気があんのなら、鼻からここへは来やしねーぜ」

 その言葉を合図に、互いに取っ組みあった。
 熟練された重厚感のある筋肉と、若々しい躍動力に富んだ筋肉がぶつかり合う。
後ろ足で立ちあがる姿は、身の高さも増して大迫力だ。

「どっちのパンチも受けたらすげぇイテーだろうな」
「ああ、へたすりゃ一発で失神モノだぜ」
仲間達は緊張で体中に力が入ったまま、遠巻きで戦いの行く末を見届けようとしている。


 そんじょそこらの威力じゃなかった。
パンチもぶつかる衝撃も、噛みつく牙も雄叫びも、何もかにもに圧倒されそうだ。

 だがディーノは鍛えられているのだ。あの高速パンチに。素早い身のこなしを逃がさんと
あの艶やかな黒い身体を何度も捕まえて押さえこんだ。
力ではまだ叶わなくても、機敏さならディーノの方がはるかに勝っている。
 可能な限りかわして、素早い動きで相手を翻弄する。体力を消耗させれば、力は
互角になる。

 両者ともあちらこちらに血の筋が伝うようになった。衝撃を受ける度に、血の飛沫が
辺りに散る。

 ただごとならぬ雰囲気に、近隣の多種多様の動物達が集まって来た。
ライオン達の群れから更に距離を置き、周囲をぐるりと囲む。

 いたる所の肉が抉れているのだろう、痛みを我慢しても力が入らない。
相手はせいぜい浅い傷をいくつか負ってる程度だ。
だが、息が上がってきている。持久戦に持ち込めばこちらが有利だ。


 予想に反して粘る若いライオンを前に動揺も表わさず、王はディーノの群れに視線を移した。
雄ばかりの奇妙な群れだ。若いのから年寄り、血気盛んのから、一頭になったら野垂れ死ぬ
だろう弱った者まで。
この者達を守りながら群れを引き連れ、この地に辿りついた若いライオンの姿に視線を戻した。

「オレ達には夢がある」
王の疑問に答えるように、ディーノは言った。

「ライオン達の楽園をつくる」
王は息を整えながら、静かにディーノを目を見た。話の先を促したのだ。

「…群れに入れないライオン達が幸せに暮らせる楽園だ」
たった独りっきりで荒野で死ぬこともない…それがディーノ達の理想郷。

 そしてもう一つ、この楽園にあの人も暮らしてほしい。
恭弥…。この地を手に入れたら、迎えに行こう。どんなに遠くにいても必ず探しだす。
今、ディーノはそう心に決めた。

 ディーノの顔つきが変わったのを目にして、王は瞬時に距離を取った。
2頭とも動かないまま緊迫の時が過ぎる。
ディーノは相手の考えが読めずにいた。どう出てくるのか、すぐに反撃できるよう
体中の筋肉が緊張でわななき出しそうだ。

呼吸を止めて固まってしまったギャラリーの見つめる中、敗北の証である後ろ足を
折ったのは王だった。
「いいだろう、この地を譲ろう」
「!?」

「お前の覚悟を知った。俺は今まで、自分のライオンとしてのプライドの為だけに闘ってきた。
だが、お前は違うようだ。仲間の為に闘っている者に、たとえ闘いに勝とうとも、それは真の
勝利ではない」

王は、退くことを決意した。

 


 あんまりキリのいい所ではないけど、変に長く続いちゃうのでここで一旦切ります。
続きは今週中にupしま~す


ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥その8

2012年05月19日 | ライオンディーノと黒ヒョウ恭弥

 華のない一話になってしましました
さらっと読んで下さい。。。

 

 

 サバンナの中でも、地の利に恵まれるエリアとそうでないエリアがある。
湖や川などの水辺があるか、灼熱の太陽から身を守る木々が茂っているか、
獲物となる動物の生息もしくは移動の際の通過エリアとなっており捕獲に有利か、
などなど。

 当然、条件のいいエリアは強いライオンの群れが支配している。
つまりは強いボスが君臨していることとなる。


 そんな弱肉強食のサバンナで、近頃、勢力をのばしているライオンの群れがあった。
金の獅子をボスとする、ディーノの群れだ。

 ただ、彼の群れは他とは少し、いや、かなり違っていた。
群れのライオンが全員オスなのだ。
若者から壮年者、さらには現役を引退した老ライオンまで。
各々がそれぞれに事情を抱え、この群れに加わり群れを大きくしてきた。
ディーノの生き様に惚れこんでいるライオンも多い。

 勢力を伸ばしていると言っても、彼らは極力争いを避けた。
雄ライオンの群れだが、相手のボスとは必ずディーノが一対一で向かい合った。
先方もディーノを見るなり、戦って叶う相手でないことは火を見るより明らかなせいか
大抵は話し合いで終わってしまう。
戦ったところで、易々と勝ってしまうから、相手はケガを負うだけ損をする。
 普通なら群れを乗っ取られるところだが、ディーノ達はテリトリーだけを奪う。
その群れは土地を追われることになるが、ディーノ達が今までいた土地へ移るだけとなる。
ほんの少し条件が下がるだけの土地だ。

 このようにしてディーノ達は、少しずつ条件のいい土地にテリトリーを移していった。
相手の群れを追いだして、なぜテリトリーを拡大しないのか不思議に思う一員もいたが
「同じライオンじゃねーか。無駄な殺生や、ましてや相手を路頭に惑わす必要はない。
オレ達はオレ達だけで喰っていけるだけのテリトリーがあればいいさ」
ボスにそう言われれば、納得もするしカッコイイとも思ったりもする。

「だいたいオレは、メスに喰わしてもらうってのがどうも落ち着かなかったんだ」
ディーノの右腕であり、それが理由で群れを離れたロマーリオは、なかなかの狩りの名手だ。
「カッコよく生きてーじゃねぇか」
というのがロマーリオの信条だ。
 ディーノに出会い、こんな見目麗しい雄々しいライオンが群れに入らない道を選んだ理由を知り、
いたくシビレたらしい。すぐに仲間にしてくれと言い寄った。

 そうして旅を続けているうちに、仲間が増えた。

 独立してこれから群れを見つけようとする若ライオンが、それまでの間だけでもディーノの群れに
置いてほしいと身をよせたが、クールで渋いこの群れが誇りに思えてそのままいついたり、
老いて群れから追い出され、独り身になって不自由しているところに、ディーノに助けられ、恩返しにと
持ちうる限りの知恵と情報を与えてくれる者がいたり。
 わざわざ噂を聞き、果てないサバンナを探し回って群れに入りにきたライオン達もいる。

 自ら望んで、この掟破りの群れの一員となっているのだ。
結束は固い。


  恭弥と別れ、どれくらいの距離をこの群れで移動してきただろう。
自分だけの力ではない。仲間と共に切り開いてきた道だ。
目指すはナイル川の恵みを受けた黄金の大地。
なみなみと水をたたえた大河は、生きるものすべてに恵みを与える。渇きに餓えることはない。
木々は生い茂り、多くの動物達がその土地に憩い集まる。
この世の楽園と呼ばれるその場所が手に入れば、そこが旅の終着地だ。

 最後の移動を始める。
いよいよそんな時が目前に迫って来た。

 広いサバンナと言えど、金の獅子の存在はかなり知れ渡っている。
恭弥もどこかで耳にしているだろうか。自分をを思い出してくれているだろうか。

「もうすぐアンタの夢が叶うな」
ロマーリオがどこか少し高揚した声で話しかけた。
「ああ。オレでなく、みんなの夢でもある」
みんなが豊かに過ごせる安住の地へ、それを掲げて皆の目標とした。

 その地を支配する最強のライオンを思った。
きっと命がけの闘いになるだろう。
でも自分は死なない。恭弥に会えないまま、死ぬわけにはいかない。

 ディーノ達の目の前に、突如、森かとかと見紛う豊かな自然の風景が広がった。
彼らが夢見て目指してきた、楽園だ。

「恭弥…」

 ライオンの、王の中の王になれば、その噂を風に聞きもしや恭弥が会いに来てくれるかも
しれないと淡い期待をもっていた。

「へなちょこだったアナタが、よくここまで来れたね」
生意気に、だけど少しだけはにかむように微笑みながら、褒めてくれる顔が脳裏に浮かぶ。
僅かでもいい、望みがあるなら託したい。

 ディーノはその一心で、最強の相手に臨もうとしていた。

 

あと2回で終了予定!もう少しお付き合いください


REAL MAFIAの申込、急げ~!

2012年05月17日 | イベント

 ご存知の方も多いと思いますが、今年のリアマフィの申込受付が従来と変わって先着600spだそうで。
あとは拡大枠の中で抽選、ということなので早めに申し込もうと、サイトがいつオープンするか待っていたのですが。。。

 13(日)にサイトopen後、申込が5日も経たない内に200spオーバーしてます!
7月が〆切ですが、来週には先着分は埋まると思います。まだ申し込んでいない方は、とにかく早く申し込んで下さいねー!!

 なぜわざわざお知らせしているかというと、ここのブログを見て下さるサークルさんがいらっしゃるとすればそれはディノヒバサークルさんのハズ。
ずばりディノヒバサークルさんが少しでも多く先着内で参加してもらいたいからです(笑)

 サークルカットも描いていない内に、急いで振込に行ったよ
下のボスの絵に、ヒバをくっつけたカットを作って申し込みました 
ついでに8月のインテも申し込んだよ(こっちはヒバ単体のカット。ヒバード付き・笑)