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美多哲夫★新・月の起源★

月はゆっくり地球に接近して激突したが、奇跡的に破壊を免れて、地球を回る衛星となった。

太陽系の内惑星と外惑星は世代が違った

2021-01-30 22:28:43 | news
太陽系形成に関する数値実験から、太陽系内の惑星が2つの異なるタイミングで形成されたとする新しい理論が提唱された。
【2021年1月27日 オックスフォード大学/バイロイト大学】

太陽系の惑星のうち地球や火星などは主に固形成分でできていて、木星や土星にガスや水などの蒸発しやすい物質が多く集まっている。従来、この差は単にどれだけ太陽に近い所で形成されたかの違いであると解釈されてきた。
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アストロ天文ニュース

太陽系で最古の水の証拠、隕石から検出

2021-01-27 18:26:00 | news
2019年にドイツ北部に落下したフレンスブルク隕石に、現在知られている中で最古の炭酸塩が含まれていることがわかった。太陽系の歴史の初期に液体の水があった証拠だ。
【2021年1月26日 ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク】

フレンスブルク隕石は、2019年9月にドイツ北部で火球が目撃された次の日に、デンマークとの国境に位置するフレンスブルク市内で見つかった。質量は24.5gで黒い小石のような外見をしている。この隕石は独・ミュンスター大学のAddi Bischoffさんの元へ届けられ、同氏が率いる国際的な研究チームによって分析が続けられてきた。
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アストロ天文ニュース

火星探査機インサイト、掘削を断念

2021-01-23 11:48:19 | news
火星表面に着陸して約2年調査を続けている探査機インサイトは、プローブで地下数mまで掘り進める計画だったが、土壌の特性が予想外だったため掘削作業を断念することになった。
【2021年1月21日 NASA JPL】

2018年11月に火星に着陸したNASAの探査機「インサイト」は、従来の火星着陸機が表面の地形や岩石を調べていたのに対して、地震計など火星の内部構造を調べることに特化した観測装置を搭載している。その一つである熱流量測定装置「HP3(Heat Flow and Physical Properties Package)」は、プローブで地下を最低3m掘り進んでから火星内部の温度を計測する予定だった。
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アストロ天文ニュース

リュウグウは生まれながらにして乾いていたか

2021-01-07 21:54:12 | news
小惑星リュウグウは表面も地下も同じくらい水分が乏しいことが、探査機「はやぶさ2」の観測から明らかにされた。リュウグウの母天体も乾燥していたことが示唆される。
【2021年1月7日 ブラウン大学】

小惑星リュウグウの特徴の一つとして挙げられるのは、予想外に水分が少ないことだ。探査機「はやぶさ2」の到着以前は、地球からの観測でリュウグウが暗い色の鉱物でできていることがわかっており、これは含水鉱物や有機物の存在を示していると考えられてきた。ところが、「はやぶさ2」がリュウグウ滞在中に近赤外分光計で取得した観測データを分析したところ、水分量はわずかしかなく、観測数を増やして誤差を減らすまでは水の存在を検出できなかったほどだった。
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アストロ天文ニュース

2020年 天文宇宙ゆく年くる年

2020-12-29 17:07:43 | news
初夏の夜空に現れたネオワイズ彗星や「はやぶさ2」の地球帰還、ブラックホール研究のノーベル賞受賞など、様々な話題に沸いた2020年の天文ニュース。一年を振り返るとともに、2021年のおすすめ天文現象もチェックしよう。
【2020年12月28日 アストロアーツ】

※ 販売中の「星ナビ」1月号「星のゆく年くる年」では、2020年の天文・宇宙の話題と2021年の注目現象を写真つきで詳しく紹介しています。
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アストロ天文ニュース

エウロパ、タイタンなど氷の衛星や冥王星の氷の状態を理論的に解明

2020-12-28 22:03:52 | news
木星の衛星エウロパの画像。NASAの木星探査機ガリレオによって撮影された

岡山大学は12月23日、極低温や低圧の条件下で、水と気体が存在する場合に氷とガスハイドレートのどちらが生じるかを理論的に正確に予測する方法を開発したことを発表しました。そして研究チームは、実際にこの方法を外惑星の衛星や冥王星などに適用し、その表面や内部の氷の状態を理論的に明らかにすることに成功しました。

水は宇宙空間では蒸発するか、氷の状態で存在しています。

そして、恒星系で恒星から十分に遠く水が氷として存在できるラインを雪線(スノーライン)といいます。太陽系だと雪線は火星と木星の間、小惑星帯がある辺りにあります。
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Yahoo!ニュース

エウロパの地下海に熱水活動の証拠

2020-12-26 20:07:50 | news
木星の衛星エウロパには、火山のある衛星イオから届くはずの硫酸が見られないが、エウロパの地下海に熱水活動があれば硫酸が除去できることが実験で示された。これは生命に適した環境でもある。
【2020年12月24日 地球生命研究所】

木星の第2衛星エウロパの地殻は氷でできていて、その下には広大な地下海がある。この地下海に生命が存在する可能性も期待されているが、海水などの成分、熱水活動の有無などはわかっていない。エウロパ内部の生命や生態系について考察するうえで、ある程度条件を絞るためには、こうした情報が必要となる。
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アストロ天文ニュース

近赤外線太陽全面像で見たインターネットワーク磁場

2020-12-04 21:23:02 | news
国立天文台の太陽フレア望遠鏡による偏光観測データの分析から、太陽表面の超粒状斑の内部に存在するインターネットワーク磁場の特徴が明らかにされた。
【2020年12月2日 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト】

太陽の表面における強い磁場は、黒点などの活動領域に加えて、約3万kmの大きさにまで広がる「超粒状斑ネットワーク」という構造の境界にも存在している。さらに、その超粒状斑の内側はネットワークをつなぐ弱く小さな磁気要素、「インターネットワーク磁場」で満たされていることが知られている。ただし、その特徴については、可視光線と近赤外線で観測結果が異なるなど、議論が続いている。
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アストロ天文ニュース

火星で大規模な砂嵐発生中

2020-11-22 19:43:20 | news
11月13日ごろから、火星で大規模な砂嵐が発生している。現在地球から遠ざかりつつある火星だが、刻一刻と表情を変える様子が観測者たちの注目を集めている。
【2020年11月20日 田部一志さん】

筆者:田部一志さん(月惑星研究会)

今年10月6日に地球と最接近した火星は、現在は地球からどんどん遠ざかっているが、依然として宵の中天で明るく妖しく輝き人目を引いている。最接近から1か月以上が過ぎ視直径はやや小さくなったものの、引き続き多くのアマチュア天文家がこぞって火星の写真を撮影している。
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アストロ天文ニュース

可視光線と電波で10等級までの微光流星を同時観測

2020-11-19 17:48:00 | news
超高感度の観測装置「トモエゴゼン」とレーダーによる多数の流星の同時観測から、流星の可視光線観測とレーダー観測との関係性が示された。この結果をもとに、地球に降り注ぐ惑星間空間ダストの量も見積もられている。
【2020年11月18日 東京大学】

太陽系では、彗星や小惑星によって微小な粒子(惑星間空間ダスト)が絶えず生成されている。このダストの空間密度やサイズごとの量を調べることは、太陽系小天体の活動や微小な粒子の進化を知ることにつながる。地球周辺には質量およそ0.001mgから10mgのダストが分布していると考えられるが、密度が小さいため、人工衛星や探査機では効率のよい調査ができない。一方、ダストが大気と相互作用すると流星として観測されることから、地球大気そのものを巨大な検出装置として使うことができる。
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アストロ天文ニュース

44億年前の火星を温暖にした、水と巨大隕石衝突

2020-11-11 18:10:47 | news
約44億年前の火星隕石の分析から、この時代の火星にすでに液体の水が大量に存在し、さらに巨大隕石の衝突によって温室効果が引き起こされていた証拠が見つかった。
【2020年11月10日 東京大学】

これまでの火星探査によって、約37億年前より昔の火星では表面に大量の水が存在し、生命の存在に適した温暖な環境がある程度続いていた証拠が数多く見つかっている。しかし、この時代は太陽系が誕生してからあまり時間が経っていないため、太陽の明るさは現在の7割程度しかなかったと考えられている。太陽活動が弱かったにもかかわらず、当時の火星でなぜ温暖な気候が維持されていたのかはよくわかっていない。
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アストロ天文ニュース

イオの大気の半分近くは火山由来

2020-10-31 20:11:24 | news
火山活動があることで知られる木星の衛星イオをアルマ望遠鏡が電波で観測した結果、二酸化硫黄を主成分とする薄い大気の30~50%は火山から供給されていると見積もられた。
【2020年10月29日 アルマ望遠鏡】

木星の衛星イオは、太陽系の衛星の中で最も火山活動が活発な天体だ。イオの大きさは地球の3分の1ほどだが、表面には400以上の活火山が見つかっており、そこからは硫黄を含むガスが放出されている。イオの表面に見られる黄や赤などの鮮やかな模様は、そのガスが凍りついてできたものだ。
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アストロ天文ニュース

シアン化水素の観測で調べる海王星の大気循環

2020-10-29 21:35:01 | news
海王星の大気上層に存在するシアン化水素は、赤道付近で帯状に広がっていて中緯度で少ないことがアルマ望遠鏡の観測により明らかになった。
【2020年10月28日 東京大学】

太陽系で最も外側を回る惑星の海王星は、木星、土星、天王星と同様に水素とヘリウムを主成分とする大気を持つが、他の惑星とは異なり、成層圏上部にシアン化水素(青酸ガス)が多く存在している。これはシアン化水素に特有の電波を検出して判明したことだ。
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アストロ天文ニュース

水星探査機「ベピコロンボ」、最初の金星フライバイ

2020-10-25 18:14:48 | news
2025年の水星到達を目指す探査機「ベピコロンボ」が、10月15日に軌道調整のための金星フライバイを行うとともに、カメラでとらえた金星の姿を地球へ届けた。
【2020年10月20日 ヨーロッパ宇宙機関】

2018年10月20日に打ち上げられた「ベピコロンボ」は、JAXAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)による国際水星探査計画だ。JAXAが開発した水星磁気圏探査機「みお(MMO)」とESAが開発した水星表面探査機「MPO」が一緒に水星までの道のり航行し、2025年に水星を周回する軌道に入る予定となっている。
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アストロ天文ニュース

「恒星としての太陽」からわかること

2020-10-16 21:00:44 | news
4機の太陽観測衛星の膨大な観測データから、太陽面上を黒点が通過したときの明るさの変化が調べられた。太陽を点光源として扱うことで他の恒星にも適用できる手法だ。
【2020年10月15日 JAXA宇宙科学研究所】

太陽の「フレア」は磁気嵐を引き起こし、地球やその周囲での人類の活動にまで影響を及ぼす。このフレアは黒点上空のコロナに蓄積された磁気エネルギーが突発的に解放される現象と考えられており、太陽に限らず恒星で起こる現象だ。近年は太陽と類似した恒星で太陽をはるかに上回る巨大フレア(スーパーフレア)が発見されていて、スーパーフレアも強力な磁場が密集した黒点が関わる現象と考えられている。
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アストロ天文ニュース