市ヶ谷日記

喜寿を超えた老人です。日々感じたことを、過去のことも含めて、書き記しておこうと思います。

トヨタの「ランドクルーザー」は世界最高。過激派組織IS「イスラム国」が証明

2015-10-10 | 独吟
 「米財務省、イスラム国のトヨタ車使用について、調査開始」という見出しを見て、トヨタもフォルクスワーゲンに続いて不祥事発生か、とビックリした。
 記事の内容をよく読んでみると、過激派組織ISがシリアやリビアなどでトヨタ製「ランドクルーザー」の改造車を多数使っていることから米国財務省がその調査に乗り出した、という記事である。テロ対策の一環として実施されるものあり、トヨタも調査に協力しているとのことであるので、この事案がトヨタの株価値下がりに発展することはないと確信する。
 それどころか、過激派組織ISが使用している事実自体が、その是非は別として、トヨタ製自動車が性能面において非常に優れていることを示す証拠でもある。宣伝広告費をいくら積み上げても達せられない高い評価がトヨタのランドクルーザーに与えられたわけであり、トヨタの株式を所有する投資家にとっては、棚から牡丹餅の好材料と言っても過言ではない(筆者注:過激派組織ISの行動を賛美しているわけではありません)。
 過激派組織ISが活動している地域は砂漠または砂漠に近い荒れ地である。普通の車は直ちに不具合が生じ、動かなくなってしまう。この点、オフロード車として設計され、過酷な使用に耐えられるトヨタの「ランドクルーザー」は、こうした荒れ地においては無くてはならない車である。
 筆者は数年前、チベットのラサからウィグル自治区のカシュガルまで2000kmの距離を25日間かけて旅するツアーに参加したことがある。この区間は、鉄道や飛行機の便がなく、移動手段は車だけである。部分的に自動車が走る道路が整備されているが、ほとんどの行程が道なき道を走るという状況である。その上、標高4000mを超える高地であり、空気は薄く、昼夜の気温差は20度、天候の変化も日本では考えられない激しさである。
 こうした厳しい自然環境の地域を車で移動しようとする場合、車の選択が非常に重要である。如何なる悪条件下においても走り続けられるという車に対する信頼性が決定的なクライテリアになるのである。1日中走っても、対向車に出会うことがなく、電話も通じないような地域では、車の故障は命取りになるからである。
 チベットでは、市街地を離れれば、走っている車はトヨタのランドクルーザーだけと言っても過言でない。ただし、新車はなく、全て中古車で、窓の開閉ができない車や計器類の針が止まっているような車がほとんどである。
 運転するチベット人はトヨタ車のメカに精通しており、故障しても直ちに修理する技能を有していた。そして、運転中、「トヨタ、ナンバーワン」、「チャイナ ノー」と叫び続けていた。これほどトヨタの車を愛している人たちは世界中探してもいないと思われるほどであった。
 過激派組織ISの戦闘員たちも、やっていることは野蛮で是認することはできないが、車の性能を評価する点においてはチベットの運転手と同じであると考える。







(備考)筆者のチベット旅行については、「回顧日記 カイラス巡礼記」というブログがあります。興味ある方は一読いただければ幸いです。


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