市ヶ谷日記

喜寿を超えた老人です。日々感じたことを、過去のことも含めて、書き記しておこうと思います。

東京都知事選挙、コロナで小池知事の一人勝ち

2020-06-19 | 独吟
 東京都知事選挙が始まった。21人が立候補している。うち当選するか否かの議論の対象になるのは、無所属の小池百合子氏(67)、宇都宮健児氏(73)及び小野泰輔氏(46)の3氏、並びに「れいわ新選組」の山本太郎氏(45)及び「NHKから国民を守る党」の党首で「ホリエモン新党」公認の立花孝志氏(52)の5人である。
 なかでも小池氏は、現職であることに加え、コロナ対策をめぐってこの5カ月間、テレビに出ない日はなく、知名度抜群である。引っかかると言えば、「エジプト大学卒」という学歴詐称の問題だけである。
 政府与党の自民党や公明党は推薦・支持をしていないが、これらの政党は強い候補者に追随するしかなく、小池氏の当選は確実である。
 宇都宮氏は、これまで何回も都知事選に出馬(出馬断念)をており、「また出るのか」という感じである。この人の言ってることは、正しくまともであるが、都民が耳を傾けることはない。最大の弱点は、宇都宮氏が共産党などの支持を得ていることである。共産主義は、半世紀前まででは理想の政治制度として若者を中心に熱狂的な支持を得ていたが、崩壊したソ連邦、現存する中華人民共和国や朝鮮民主主義人民共和国の実態が知られるようになり、今では過去の遺物でしかない。
 山本太郎氏は、その選挙公約が激烈であり、こんな人物を日本の首都のリーダーに据えたら、悠久の歴史を誇る日本国が崩壊しかねない危機感を覚える。日本人の心情と歴史観に反する人物を都知事にしようとする馬鹿者はいないと考える。
 小野氏は東大法学部卒で、熊本県副知事であった人である。こうした経歴からどこか国の省庁のキャリア官僚かと思ったが、この人は、民間会社の社員を経て元東大教授であった現熊本県知事に請われて副知事に就任した人物である。したがって、東大卒であっても公務員試験に合格したわけでなく、司法試験に合格したわけでもなく、縁故で田舎県の副知事のポストに就いた人が気位の高い東京都職員を使いこなせるかどうか、不安が残る。
 最後に、立花氏は、選挙制度を利用して安いコストで売名するのが目的の「ホリエモン新党」公認であり、明らかに都知事を目指して立候補したとは考えられず、論評の対象外である。
 以上、今回の都知事選挙は、盛り上がりの乏しい静かな選挙になりそうである。低投票率による番狂わせがない限り、小池百合子氏当選ということになろう。これから4年間、明快で歯切れのよいしゃべり方をする彼女が正しく都政を運営することは確かであり、鈴木俊一知事の後、青島幸男、石原慎太郎、猪瀬直樹、舛添要一と続いた混迷の時代を乗り越え、東京都民は久々に有能な知事の下で都民生活をエンジョイすることになる。

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