市ヶ谷日記

喜寿を超えた老人です。日々感じたことを、過去のことも含めて、書き記しておこうと思います。

日本の常識は世界の非常識 ~「おもてなし」を台無しにするマスクの着用~

2015-02-07 | 独吟
 日本人はマスクが好きである。冬の寒い朝、勤め先に急ぐ人たちのほとんどがマスクをしている。日中、街中を歩く人たちも、おおよそ半分がマスクをしている。先日、乳母車に乗った幼児がベビー用マスクをしていたが、驚くと同時にこれまでするのかと、これもマスクをしている母親の顔をまじまじと見た。
 筆者はしばしばツアーで海外旅行をするが、外国に行くたびに異様な光景に出合う。同行の人たちの過半がマスクをしているからである。我々が集団で歩いていると、先方から来る人たちがびっくりしてサッと道を空ける。理由は簡単である。「病人が病気を他の人にうつさないために、マスクを着用する」というのが彼等の常識であり、マスクをした我々日本人を悪い伝染性の病気にかかっている人たちと認識するからである。
 マスクの着用が、日本人の美しい顔を隠し、余分な費用をかけさせるだけであれば、問題ない。しかし、海外から日本にやってくる観光客に不快感を与えるとしたら、如何に「おもてなし」が良くても、その効果を相殺してしまう。
 その上、マスクの着用が日本人の身体を弱くしているということになれば、事は重大である。日本人の多くは、健康増進のため、ジョギングしたり、フィットネスクラブに通ったりしている。身体に負荷をかけることが健康に好いと考えるからである。同じように、喉や肺も、冷たい空気に触れさせたり、時には悪いバイ菌を吸い込んだりして負荷をかけ、鍛える必要があろう。特に、成長期の子供にはそうした配慮が不可欠である。
 少なからぬ有識者が「マスク着用は風邪やインフルエンザの予防に効果がない」と認めている。目の荒い繊維でできているマスクが微細な病原菌やウィルスを防御できるはずがない、ということは素人目にも明らかである。そうであるとすれば、街の風景を醜悪なものにし、海外からのお客様に不快感を与え、しかも病気に対する抵抗力を弱くするマスクの着用は、本当に必要である場合を除き、控えるべきであろう。

皆さんはどう考えますか。