素振りブログ。

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悪は悪として書く

2020年08月22日 00時00分00秒 | 日記
カクヨムで書いてる人の作品で、殺人鬼が主人公の作品があって。
「紛うこと無き同情する余地のない殺人鬼なんだけど、世の中的に『躊躇わず平気で人が殺せる人間が重宝される』状況になり、なんかヒーロー扱いされてしまう」
こういう作品で。

これさ、殺人鬼が悪として書かれてなかったらかなり不快だと思うんですよね。
でも、悪は悪として書かれてるんで。
かなり楽しく読めたんですよ。

この作品の場合は、まともな倫理観持ってる人が、彼らを憎悪する。
これですね。

この「悪は悪として書く」これ、結構重要だと思うんですよ。
拒否反応を起こさせない、もしくは和らげる、って意味では。

エロゲの話になるんですけどさ。前も言ったかもしれないですけど。

私、NATORI烏賊センセの作品の催眠術シリーズが好きで。
2以降はやってないんですけどね。買ってなくて。

内容をかいつまんで言うと「他人を思い通りに操れる技術・催眠術を習得した主人公が、邪悪に堕ちる」こういうもので。
作品によっては、最初から邪悪な人間が催眠術を手に入れてたりします。

やってること、えげつなくてね。

常識を書き換えて女の子の純潔を奪うくらいならまだ可愛い方で。

酷いのになると、相思相愛カップルの、女の愛の対象を、自分に再設定させる、と「一言命令」することで、心変わりさせたり。(たった一言ですよ?それで、それまでの強い愛の対象が切り替わってしまうの)

普通の男の子を耳元で一言囁くことで、レイプ魔に変貌させて自宅に帰らせたり。
(で、両親と妹を犯すように命令)

膣内射精した瞬間に、淫乱な別人格に変貌するように女の子に暗示かけたり。

もうホント、殺されても文句言えないえげつない行為のオンパレード。

プレイヤーの中には「邪悪過ぎて引いた」って意見もチラホラ。
(私もそれにはわりと納得)

で。
これさ、もし「催眠術を手に入れて、最高に幸せです!!」
こればっかりで、バッドエンド、もしくは報いを受けるエンドが無かったら、多分かなり不快だったと思うんですわ。

でも、そうじゃなくて。

私がプレイした分では、必ず「殺される」か「改心して、自分で自分を罰する」こういうエンドがあったのよね。

例えば、突如催眠術が解けた誰かに、階段から突き落とされて殺されて、「気持ち悪い!!」を連呼されるとか。
自分の邪悪さを自覚した主人公が、罪を償うために、催眠術の師匠を抹殺した後、自分の戸籍を消して底辺の人間になる、とか。
変な風に催眠術が解けてしまったヒロインに、変な思い込みをされ、そのままバットで殴り殺されるってのもあったなぁ。

ようは、作品全体としては、主人公たちの行為を肯定なんてしてないんですわ。
報いを用意することで。

これ、結構重要だと思うんですよね。
こういう、悪を愉しむ系統の作品だと。

「これはこれでひとつの愛のカタチ」だとか「これはひとつの正義かもしれない」みたいな。
曖昧にすると、そういうメッセージ性を感じてしまって、あまりいい気分しなくなる場合ありますからな。
(作者的にそんなつもりなくても、そう言ってるように見えちゃう。これが、結構重要だと思うんですよね)


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