素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

ラストがじんわり怖かった。

2017年06月17日 20時16分17秒 | 日記
こどもつかい観てきましたけど。
怖い映画では無かったですね。

理由:滝沢さん演じる「トミー」の演技が派手過ぎて、怖いという感じじゃなくなってる。

闇をあんまり感じなかったんですよ。
仕草が明るくて。

しかし。
トミーには闇は感じなかったんですが。
脚本には闇がありましたね。

この話に出てくる怪人「トミー」は、大人から虐待を受けたり、大人に裏切られて心に傷を負った子供の前に現れて。
自分の小指を約束の指切りするときに切断して手渡し。
それをその子供が殺したい大人に渡すことで、その子供に代わってトミーが殺してくれる。

そういう怪人なんですけど。

この話のヒロインである保母さんは、保育園に来ている、親から虐待を受けている子供に同情し。
つい、自分で責任を取りかねるような、大胆な行動に出てしまう。
で、最終的に自分の行動の責任が取れなくなって。
その子供を裏切ってしまうんですが。

それが原因で恨まれて。
トミーの呪いの標的になってしまう。

で、色々あって、彼女を恨んでいた子供が彼女を赦し。
依頼を無かったことにして、彼女を助けて、万事解決しめでたしめでたし。

だったんですけど。

ラスト直前で、何故かその子供、トミーの小指を持ち去って行ったんですね。
で、なんでかなーと思ったら。

ラストのラストで、別の虐待を受けている子供にその小指を渡すのよ。

……あ、この子。
保母さんを赦しはしたけど、トミーに依頼したことを後悔なんかしてねーんだ。

保母さんの前にね、自分を虐待していた母親をトミーに頼んで殺してるのよ。
この子。

それについて、全く後悔して無いんでしょうな。
でなきゃ、別の子に小指を渡したりするはずが無い。
君も憎い大人をこの小指で殺してもらえ、って。

子供を裏切ってしまった大人や、子供を虐待してしまう大人も、本当はそんなことをしたくないのに、どうしても止められない。
そんな悲しさを知って、保母さんを赦したわけじゃ無いんだ。
保母さんだけ、「特別に」赦してやっただけだったんだ。

子供だからと言って、混じりけの無い善の固まりじゃない。
子供だからこそ、純粋な憎悪と、残酷さを持ち合わせているのかもしれない。

そんな感じで、ラストの子供のこの行動には闇を感じましたねぇ。
清水監督らしい。