ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

思うままに、俳句と唄を、昭和の匂いをぷんぷんさせて。

野良猫の小さき陽だまり秋深し

2019-10-14 | 猫の俳句
     


     晩秋の匂ひするやうな野良猫


     


     晩秋や野良猫まるく路の端




この猫は、いつもこの場所にいました。ここは車は通らないけど駅が近くにあって、歩行者と自転車の通りが絶えません。心の良い人ばかりとは限りません。猫の嫌いな人もいます。それで見かける度に心配でした。カリカリを持って来てくれるお姉さんやおばさんを見かけましたが、今この場所にはもう見かけません。
何故こんなとこにずっといたのでしょうか。ここらに捨てられたからでしょうか。それでずっとこの場所にいたのでしょうか。





秋日和のらねこ寝てるからそっと

2019-10-09 | 猫の俳句
     


     のら猫の寝てゐる背なや秋日和


     


     近寄るなのらねこ寝てる秋日和


     


     のら猫の気に入り場所や秋日和




この猫は、この公園で時々見かけて、もう数年目です。飼い猫みたいに穏やかな顔をしています。秋の日差しに気持良さそうです。
ズームで撮らせてもらいました。




捨て猫の暮るるベンチや秋あはれ

2019-09-30 | 猫の俳句
     



     捨てられしベンチの猫の秋思かな



     



     日時計で主待つ猫の秋思かな




僕が見たのは、この公園に捨てられてまだ数日だったと思います。
この場所は公園に来た人が大勢通る場所です。のら猫になってしまった猫なら避ける場所です。警戒心を身につけて隠れた場所にいます。
なのに、何故こんな場所にいるのか。それはここが、そんな他ののら猫に追われて見つけた安全な場所だったのかもしれません。人には全く警戒しませんでした。それだけ日が浅いということです。
これからどうしたらいいんだろうみたいな、不安気な顔です。とても力なく淋し気です。お腹を空かしてるはずなのに鳴くことをしません。そりゃ、飼い主から捨てられたのだもの。相当なショックだったのでしょう。
気になったところで僕にはどうしてやることもできません。
それでも気になり、帰る前にもう一度ここへ戻って来ました。
すると、30歳くらいの優しそうな男の人が、膝に乗せて撫でていました。猫は甘えるでなくじっとおとなしく抱かれていました。

その後、幾度も公園に訪れたのですが、もう見かけることはありません。
おそらく、あの男の人の家で暮していることでしょう。捨てたけど、やはり捨てられず引き取りに来た人なのか、それとも、新たな飼い主になってくれた人だったのか、それはわかりませんが。
何はともあれ、良かった。ニャア















のら猫の地べたに寝たる秋暑かな

2019-09-21 | 猫の俳句
     


     のら猫の驚きもせず木の実落つ


     のら猫の木の実落ちても知らん顔




この実は、山法師の実です。見かけによらず中身は、クリーミーな味がします。でも、猫は食べません。この猫はどこか具合が悪いのかもわかりません。それでこんな寝方をしてるのかもしれません。