頭痛の理由は「凶」か歌詞か

2008年04月18日 00時10分38秒 | 日記
寛司ですよ。

12時間かけてようやく頭痛が去った。



先日、柴又帝釈天にてイタズラに引いたおみくじが凶だったからか。
文字通り不吉だ。そこに「吉」という文字はない。

今日は夕刻のオフィス街のスターバックスにて今取り組んでいる(と言うよりも殆ど格闘しているに近い)曲の歌詞を書いている。

ちょうど三年前、まだ上京して数日の内に柴又帝釈天にておみくじを引いた。
大吉が出たんだ。

今日は生暖かい雨が朝から降り続いている。どうやらこの雨は明日いっぱい降り続くそうだ。僕は足が濡れる事はあまり好まないが雨自体は嫌いではない。雨には雨なりの大義名分があってそこに地面を黒くする。だから僕は雨を認める。僕なりに雨を尊重する。



2005年に引き当てたその大吉のおみくじにはこうある。「運気龍が如く」。その当時は溢れんばかりの希望を胸に上京して来た僕にとってはまさに太鼓判を押された様な物だった。
しかしその2005年は悶々をした日々を過ごし、とうとう龍がその年に空に立ち昇る事はなかった。と思う。

スターバックスでは僕はいつも同じ物を買う。それがトールかグランデかの違いがあるだけだ。
グランデを買った僕は店の一番奥に席をとる。耳栓をして新しいノートを開く。まだそこには何も書かれていない。

僕は不吉なおみくじを「おみくじはこちらにくくりつけてください」とあるロープにくくりつけようとした。しかしおみくじが短いため上手く結べない。他の人たちも悪戦苦闘したらしく10枚中8枚はおみくじの端が1センチばかりちぎれていた。そして僕も同じく1センチばかりおみくじの端をちぎり取る形でおみくじを結びつけた。そして手には不吉なおみくじの破片が1センチばかり残るのであった。しばらく悩んだ挙げ句僕はそれをポケットにしまう事にする。他の先人達もおそらく同じ様に悩みまたポケットに破片をしまい込んだのだろうか。

僕はコーヒー中毒者なのでコーヒーなら点滴してても良いくらいだ。
オフィス街だけにそんなに遅い時間ではないにも関わらず徐々に人が減ってゆく。隣のカップルの女が「明日デートなんだ」と言っていた。つれの男は「へぇ、だれと?」と言っていた。その台詞に反応して僕は男の顔を見てしまった。男は30代半ば。笑っていなかった。その先は聞こえない。耳栓をしていても聞こえてしまう隣人のどうでも良い話し。

帝釈天の帰り道「甘味処」を発見。ここは有名らしく店内にはサイン色紙が壁を埋め尽くしていた。外のお品書きに「昔あんみつ・750円」とあったのでそれを注文しようと心に決めて、店の戸を引いた。「いらっしゃいませ、お一人ですか?」「はい」「そちらのお席へどうぞ」と若い店員さんが案内してくれた席は恐ろしく狭い席だった。店内のお品書きを見ると「昔あんみつ・700円」とある。僕は悩んだ挙げ句「昔あんみつ・700円」を注文した。次ぎ来る事があれば「昔あんみつ・750円」を注文しよう。男が独りで来てあんみつを食べて悪いか。



オフィス街のスターバックスは閉店も早い。ガラガラの店内のテーブルを拭きに回って来たお姉さんに「何時までですか?」と訪ねると「8時までです」と返事が返って来た。僕は「ありがとう」と関西弁で言った。彼女はニコリとした。僕はノートを鞄にしまい少しだけ底に残ったコーヒーを飲み干してスターバックスを出た。
外は小雨が降っていた。信号待ちをしていると中国なまりの女性に呼び止められた。「◯◯ホテルはドコデスカ?」。そのホテルは良く知っていた。僕は出来るだけはっきりとした発音で彼女に道を教えてあげた。彼女は「アリガトウ」と言った。僕は「どういたしまして」と言った。と、思う。

さて、2008年、イタズラに引かれた「凶」のおみくじの効果はいかに。そして僕はあの1センチ程ちぎれたおみくじの切れ端の行くえを知らない。