上咽頭癌&後遺症との戦いぃぃぃぃ!

2013年4月に突如の上咽頭癌ステージ4の告知を受けてからの入院闘病記と退院後の後遺症について、記録をしていきます。

今度は親父が大怪我したっていう話

2014年11月08日 | その他・色々

      

親父は何歳になっても、どんな事態になっても、
俺の中では、永遠のヒーローなのだっ!



というワケで、毎度おなじみのボクです。
天気が悪いと、気分がなんだかモヤモヤしますよね。

それは、昨日の早朝の事でした。
体調最悪の平日も、今日一日を乗り切れば終わって、
やっと平穏な土日がやってくるわぁぁあぁぁ~、などと思いながら、
洗面所で歯を磨いていたら、珍しくスマホに着信が。。。

こんな朝から電話なんて、「なんだよぉ~、誰だよぉ~」って思っていたら、
母親からの着信であった。


ワタシ「もひもひぃ~」
オカン「あのね!あのね!お父さんが長野で大怪我して大変なの!!」







ワタシ「え。」


突然の知らせであった。

どうやら、親父が木曜に長野のゴルフ場に泊りで行って、
風呂上りに、駐車場に荷物を忘れたので取りに向かう途中に、階段に暗い場所があり、
何かの拍子で道を踏み外して、約2.5mある塀から下の駐車場まで落っこちてしまったらしい。
幸い、後頭部や背中は打たずに足と腕を強打したので、意識はあったそうだ。

取りあえず、そのまま長野の佐久病院に緊急搬送され、CT検査と応急処置(アイシング等)を
受けて、その夜を明かし、金曜に関東の某大学病院に搬送されたのである。

母親と電話で話した後に、兄、弟、そして父本人から怒涛のようにメールと電話が来た。
(ちなみに兄は日曜まで名古屋に出張中)

そして東京の病院の主治医から、現在の状態の説明と手術について話したいので、
来てほしいとの連絡が来てしまった。
そして、今朝10時に【ワタシ、弟、オカン】の3人で主治医と面談をした。


状態としては、「左膝粉砕骨折」「右足首複雑骨折」という事であった。
頭や背骨などの神経には特に損傷は無かった。腕に切り傷と軽い打撲がある位。

ただ、特に左膝の損傷が相当ひどいらしく、手術で骨の位置を戻して、人工骨で補強をして、
チタンプレートで左右から補強固定をするという事になった。
右足については、踵の骨が割れているので、チタンで固定をして、場所も元の位置に戻すとのこと。

親父は今年75歳である。
今回の手術は全身麻酔で6~7時間かかるそうだ。

そして、もう一つ非常に大きな問題に直面してしまった。
親父は50歳前位から糖尿病を患っており、この25年間ずっとインシュリン治療を、
継続して血糖値をコントロールしてきた。

食事療法も実践し、運動も頻繁に行うように生活改善を行い、体重を20キロ近く
落としてずっとキープをしている。

しかし、糖尿病という病気は「不治の病」であり、進行を遅らせることは出来るが、
完治することは出来ないのである。
ある意味、癌よりもタチが悪いのかもしれない。

長年の糖尿病との闘いで、父の体の骨と血管は健常な人に比べて5~10倍近く弱っているそうだ。
そして、手術による感染症のリスクも通常の人の10倍はあるそうだ。

骨というのは、細菌に非常に弱い物質なので、感染症にかかった場合、
骨が壊死をして、最悪の場合は足を切断しなければならないケースもあるそうだ。
また、足の大動脈にも血栓が出来やすくもなるそうで、その血栓が血管を流れて肺や心臓に
流れて問題になる可能性もあるので、今後は定期的に見ていかなけれなならないとのこと。

リハビリについても、骨と血管が弱いので、無理なリハビリを行ってしまうと、
逆効果で、骨が変形したり、血栓が増える原因になったり、体の左右のバランスが崩れて
全体的に機能不全が起こりうる可能性が高いという。

驚愕である。
ただの外科手術をして、リハビリ3ヶ月もすれば、杖をついて歩く位は出来るだろう、、と
ボーっと考えながら、病院に向かった僕の甘い思惑は、とてつもなく辛い現実によって、
完全に木端微塵に破壊されてしまったのである。


しかし、この事実を病室で静養している父に伝えなければならない。

でも、希望はゼロではない。

手術が問題無く成功して、感染症も起こらず、金属アレルギーも出ず、
半年でも一年でもいい、ゆっくりゆっくり時間をかけてリハビリをすれば、
杖をついて歩いたり、車を運転するくらいは出来るかもしれない。

僕は包み隠さず、正確に、そして希望はあるよ、と時間をかけて説明をした。





そうしたら、親父は暫く黙ってから、こう言ったのである。


「今度は俺が頑張る番だな。俺も勝ってやるよ!」 と。



「この親父は、本物のヒーローである。」
こんな状況なのに、結果的に僕のほうが逆に励まされてしまった気分なのである。
永遠に俺のヒーローなのだなと、確信をして思わず笑ってしまった。
この漢は本当に、奇跡を起こすかもしれない。




頑張れ!親父!